GRACE WINE

1923年に山梨県勝沼町に創業した家族経営ワイナリー、グレイスワインの公式ノートページです。 http://www.grace-wine.com

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1923年に山梨県勝沼町に創業した家族経営ワイナリー、グレイスワインの公式ノートページです。 http://www.grace-wine.com

    最近の記事

    『茅ヶ岳甲州2022』『グレイス ロゼ2022』発売

    ゆっくりと寒さが押し寄せ、寒波と山風に凍てつく日もありましたが、ブドウ畑にもようやく春の訪れを感じる季節となりました。 春は、昨年収穫・醸造し、蔵内で熟成を経た、2022年産の白ワイン「甲州」の瓶詰めの季節でもあります。 ブドウ畑では新しい生命が生まれ、またボトルに詰められたワインも世の中にお目見えする、私たちワイナリー一家にとってはじまりのときとも言えます。 お待たせいたしました! 完売しておりました『茅ヶ岳甲州』『グレイスロゼ』の新ヴィンテージが発売となりました。

      • 新年のご挨拶 2023

        明けましておめでとうございます。 1923年に初代がワインを造り始めてから100周年という記念すべき年を迎えることができました。 SNSなどでグレイスワインを新年にお歓びいただく投稿を目にするたび、本当にたくさんの方々にお支えいただいていることを実感いたします。 高祖父が『長太郎印葡萄酒』を発売した1923年は、関東大震災に見舞われた年でもあります。 昨年末に吉村昭著『関東大震災』を拝読しました。10万以上もの尊い命が奪われてしまった大災害を経験し、自身の名前を冠したワイン

        • トークショー(11/27日本橋高島屋)のご案内

          8月中旬、勝沼町菱山地区の『Serena Extra Brut』の収穫を皮切りに始まった今年の収穫期も、11月2週目に入り無事に終えることができました。 今年はブドウの生育期に雨が少なく、8月の段階では今までにない早さでブドウが熟していくのではないかと思われたものの、病気が少ない年だからこそ、醸造家はもう少し、あともう少しと熟度を待ちたくなるもの。 標高700mの畑に霜が降りる間際のタイミングで、最後のカベルネソーヴィニヨンのロットを収穫しました。 満月での収穫、ナイトハ

          • ブドウ畑の四季を切り取ったジュエリー制作

            昨年末、50年近く日本におけるアクセサリーシーンを盛り上げてきた「ヴァンドームブティック」より、ブドウやワインにまつわるジュエリー制作監修のご依頼をいただきました。 半年かけて制作したアクセサリーが、百貨店内のヴァンドームブティックショップとヴァンドームブティックのオンラインストアにて9月16日より順次発売となります。 ブドウ畑やワインの四季をジュエリーに表現しました。 ブドウ樹が目を覚ます春 樹液が剪定した枝の切り口から滴り落ちる姿をフランス語で“pleurs”(ブドウ

            『Pen』9月号に掲載

            明野町の三澤農場では、シャルドネのヴェレゾン(果粒の着色と軟化)を迎えています。『Grace Blanc de Blancs』の収穫まであと数週間。無事に熟期が進むことを願うばかりです。 一方、『Serena Extra Brut』のシャルドネを栽培している勝沼町の菱山地区。 とてもブドウが良い状態だったので、台風8号の接近前に急遽ナイトハーベスト(夜間から早朝にかけての収穫)を行い、そのまま翌朝に仕込みました。 お盆中ということもあり、人手不足の中、父も駆けつけてくれ朝

            山梨ガストロノミー × グレイスワイン

            ブドウ畑には、連日太陽が降り注ぎ、シャルドネの果粒が少しずつ軟化を始め、透けるような黄緑色が飛び始めました。 三澤農場は現場の作業を優先するため、普段は非公開にさせていただいているのですが、先日、コロナ禍を支えてくださったお客様をお迎えして、感謝の会を開催させていただきました。 ブドウ畑をご案内し、地下ワインカーヴでのバレスティスティングを経験いただいた後、ワインカーヴで貯蔵されたバックヴィンテージのグレイスワインをお楽しみいただきました。 ワインを盛り立ててくださった

            Serena Extra Brut 2018

            開花を終えたブドウ畑では結実期を迎えています。 空梅雨のおかげか、ここのところの不安定なお天気をものともせず、ブドウたちも順調に育っています。 7月9日に『Serena Extra Brut 2018』がリリースとなりました🥂 勝沼町で最も標高の高い菱山地区と、北杜市明野町三澤農場産のシャルドネを瓶内二次発酵後、36か月の熟成を行った、ブラン・ド・ブラン(白ワイン用ブドウのみを醸造したスパークリングワイン)です。 勝沼町菱山地区のシャルドネは、明野町に畑を拓く前、父が『

            5月のアサンブラージュ

            朝露がきらきらと光る季節となりました。 ブドウ樹は少しずつ花穂が成長し、もうしばらくすると開花を迎えます。 これから緑も濃くなっていきますが、今の時期のブドウ畑の色合いがとても好きです。 4月はスパークリングワインのデゴルジュマン(滓の除去)、5月は赤のアサンブラージュ(ブレンド作業)と、緊張感を伴う作業が続きました。 赤は、2020年産の『キュヴェ三澤』と『あけの』のアサンブラージュ。私自身が留学していたボルドーでは、客観的な目線を大切にするため醸造家以外もブレンド作業

            明野の春

            先日、お客様でもあるパレスホテル東京の「天麩羅 巽」へおうかがいしました。パレスホテル東京は、両親が40年以上前に結婚式を挙げたホテルということもあり、思い入れも深いのですが、造り手としてとても嬉しい出来事がありましたので、今日はそのお話から綴らせてください。 天麩羅に合わせて『Grace Blanc de Blancs 2013』を最初にいただいたのですが、そのときにパレスホテル東京の西村ソムリエが用意してくださったワイングラスが、大振りのグラスでした。 まず一杯目は、

            『グリド甲州 2021』

            ようやく『グリド甲州』の新ヴィンテージを瓶詰めいたしました。 山梨県産の甲州ブドウを丁寧に醸造し、”白ワイン「甲州」を日用へ”という父の想いが込められたワインです。 2021年産も皆様に愛されるワインとなりますように🌼 先月、ロンドンでグレイスワインの甲州に合わせるフードマッチイングの大会が開催されました。 最優秀賞に輝いたのは、鯖のお料理でした。甲州は青魚(鯖)でも全く違和感なく受け止めることができる懐の深いワインです。 『甲州 菱山畑』の味わいの厚みが松の実やリエッ

            『グレイス甲州 2021』発売

            長らく欠品となっておりました『グレイス甲州 2021』が発売となりました。 勝沼町の標高400m以上の丘陵地のブドウにこだわり、家族代々に伝わる甲州ブドウの良さが表現されたワインです。 ピュアであること、自然であること、素直であること、きめ細やかであること…甲州の美しさを感じていただけるよう、心を込めて仕込みました。 新ヴィンテージもどうぞよろしくお願いいたします。 2021年はどんな年だったのか、詳細はこちらをご覧ください。 『グリド甲州 2021』の発売は、3月2

            新ヴィンテージ2021が発売になりました🍷

            先日、甲府の天ぷら屋さんにうかがい、ふきのとうの天ぷらをいただきました。風が強く吹いていましたが陽は暖かく、春がそこまで来ているのだと感じた一日でした。 2月中旬には15センチほどの降雪がありましたが、雪の被害は確認されませんでした。自然のはからいがどのようにワインの味わいへ影響を与えていくのか、またとないヴィンテージを大切にしていきたいと思います。 お待たせいたしました。 『茅ヶ岳甲州 2021』と『グレイスロゼ 2021』新ヴィンテージが発売となりました🍷 『茅ヶ岳

            剪定始めました

            冬の静かなブドウ畑に、剪定鋏が樹を整える音と、小鳥たちの鳴き声が響きます。 剪定とは、その年のブドウの品質と収量を決めていく最初の作業です。 ブドウ樹にとっても、野生化を防ぐための大切な作業といえると思います。 この時期、三澤農場の空気は極めて澄んでおり、見渡す景色の透明感が増すようです。 三澤農場の北側には八ヶ岳が高々と連なり、時折音を立てるように北風が吹き付けます。 山麓のブドウ畑の冬には、張りつめたような空気が漂うものですが、先月、私自身も海外とのオンラインのマスタ

            明けましておめでとうございます

            旧年中はグレイスワインをご愛顧賜りありがとうございました。 本年も環境に配慮したワイン造りと、高品質なブドウ栽培の両立を目指してより一層の努力を重ねてまいります。 年始に読んだ本の中に、三澤勝衛著『地域個性と地域力の探究』があります。 そこで「風土とは大気でも大地でもない、気候でも土質でもない、独立した接触面である」という一節に触れました。 昨年、私たちは産地特性を生かした『三澤甲州』をリリースしました。良き本との新年の出会いに、日本ならではの地域の個性を掘り下げ、ワイン

            年末のご挨拶

            本年も格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。 今年は、ワイナリーの顔でもあった『キュヴェ三澤 明野甲州』が『三澤甲州』と名前も新たに再出発し、グレイスワインにとって大きな挑戦の年となりました。多くの皆様にお支えいただきましたことに深く感謝申し上げます。 私個人にとっても、『三澤甲州』を造ったことで祖父や父の歩みを近くに感じることが出来ました。 ただの技術者である私の小さな世界が捉えている甲州と、祖父が文化という広い視野の中で大切にしてきた甲州、父の自然観の中で明確にさ

            Grace Blanc de Blancs 2015

            ブドウ畑にも山からの北風が吹き付ける季節となりました。 地元、山梨の勝沼ではブドウの収穫が終わる頃になると、民家の軒先を干し柿のカーテンが鮮やかに彩る光景が見られます。 私の実家でも、百目柿という渋柿を吊るして天日干しを行い、自家製の干し柿を作っているのですが、山々からの「おろし」によって干し柿はぎゅっと甘味が凝縮します。 この時期に降雨があるときれいに柿を干すことができません。ブドウと同じように、自然が産み出す農産物には毎年異なる滋味があることを実感します。 さて、12月