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Que Sera Sera

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世界各国への旅と食文化をエッセイで綴っています。
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この7年で大きく変容した海外旅行体験

この7年で大きく変容した海外旅行体験

2024年9月21日から29日までの8泊9日(内機中1泊)でニュージーランドに一人旅してきました。今回の海外への旅は7年ぶりでコロナ禍を経たこともあり、様々な学びがありましたのでそれらを綴りたいと思います。

6月末に構想を始めたのですが、主に3つの要件を思い巡らせた結果、ニュージランドに決めました。

これまで訪問したことのない国(これまで29の国と地域に訪問しています)

言葉通じる国(英語一

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徒然草とスティーブ・ジョブズ

徒然草とスティーブ・ジョブズ

13年前(2011-08-26)に故スティーブ・ジョブズがアップルのCEOを退任したときのブログエントリーの再掲です。これは昭和の批評家である小林秀雄の「徒然草」をもとにスティーブ・ジョブズのについて綴った随筆となります。

これは小林秀雄が、あの吉田兼好を評した文章の引用である。

この兼好のような利き過ぎる目を持った、インターネット産業界に最も影響力のあるカリスマ・アントレプレナーが昨日第一線

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600字の世界

600字の世界

noteにエッセイを書き始めて10日が過ぎた。僕は足掛け17年ブログを書いており、エッセイを書くにあたってnoteにするかブログにするか悩んだ。noteの投稿を読んでみるとエッセイ風な投稿が多く見られたので、それならnoteだなということで決めた。

このようにして書き始めたわけだが、しばらくまともな文章を書いていないこともあり、文章のトレーニングを兼ねて書き始めるに際し3つのルールを自分で決めた

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ノストラダムスとゴッホが息づくサン・レミ・ド・プロヴァンス

ノストラダムスとゴッホが息づくサン・レミ・ド・プロヴァンス

ノストラダムス。40代中半から60代の方の中には懐かしい響きの方が多いのではなかろうか。1999年7の月に人類が滅亡する。という予言で20世紀末に一斉を風靡したフランスの医師・占星術師である。

2011年初秋、僕はそのノストラダムスの生誕地とされるフランスのサン・レミ・ド・プロヴァンス(サンレミ)に滞在していた。というのも、その年の春に自分で経営していた会社が一段落したこともあり、数年ぶりの長期

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あこがれのメドックマラソン

あこがれのメドックマラソン

今年の東京マラソンは生憎の雨模様でエンジョイできなかったランナーも多いのではなかろうか。マラソンとは縁遠い僕であるが、実は数年前フランスで開催されるメドックマラソンを目指したことがある。そう、メドックといえばボルドーワインの産地である。

2014年ぶどうの収穫も終わった初冬に僕はワイナリー巡りのために友人とフランス・ボルドーを訪れていた。その年の夏にフライトを予約した後、周到にワイナリー巡りのプ

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ロンシャン競馬場の折りたたみ傘

ロンシャン競馬場の折りたたみ傘

よく置き忘れるモノといえば。それは傘ではなかろうか。

2012年10月上旬。僕はパリ郊外のロンシャン競馬場にいた。世界的な競馬の祭典「凱旋門賞」を明日に控えた土曜日、翌日の本番を見据えて競馬場とその周辺の視察のためパリ中心部から1時間半くらいバスを乗り継ぎロンシャンに向かったのである。

その日の空は鉛色の雲に覆われており、ホテルを出るときは雨は落ちていなかったが競馬場に到着し1時間ほどで雨が降

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