マガジンのカバー画像

素敵な在宅医療・介護

86
運営しているクリエイター

#介護

親の死に方は選べない。でも死に場所は選んであげたい。

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。 今回は「親の死に方は選べないけど死に場所は選んであげたい」をテーマに書いてみたいと思います。 私の父親の話です。 度々記事に書いていますが、父親は現在有料老人ホームに入所しています。 精神科病院から退院し今となれば入所当初は奇跡的に調子の良い時期が数カ月続きましたが、その後は日を追うごとにレベル低下しています。 度々起こすてんかん発作が主な原因だと思いますが、アルコール依存による脳へのダメージが大きかったこともあり発作の度

介護保険の利用

まだ必要ないと思いますか? 介護保険でサポートを受けることにやや抵抗を感じておられる方が多いのかな?と思います。しかし、介護保険を使ってのサービスを利用するには、けっこう時間がかかります。具体的には3週間〜1ヶ月程。入院して退院できるかな?とある程度予測できていから、手続きをすると、自宅に帰るまでに介護保険を利用できる状態には間に合わないことがあります。もちろん暫定(=仮)はありますが。 いつ手続きすればいいのか? 70歳、80歳の方でも、自転車乗られたり畑仕事をされた

容体が急変→救急搬送とは限らない!介護を通してわかった看取り方とは?

一般病院は「病気を治療するところ」昨年の10月、血糖値が800を超え(正常値は80~110未満)緊急入院となった姑。一時は死の淵をさまよいましたが、治療の甲斐あって、退院できました。 姑は入院の数日前、癌の末期とわかり、余命宣告も受けたところでした。 退院前に担当医師から話がありました。 「異常に高くなっていた血糖値は、正常とまでは言えませんが、何とか(死なない程度まで)下げることができました。」 「残念ながら癌の進行を止めることはできません。抗がん剤治療をしたとしても

ターミナルケア!ケアマネがやるべきこと!

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。 今回はターミナルケアにおけるケアマネジャーのやるべきことについて書いてみたいと思います。 ターミナルケアとは病気や老衰などの理由で余命がわずかである方が、その方らしく満足した最期が迎えられるようにする支援のことです。 病気の症状などによる苦痛や不安感を可能な限り緩和して、残された生活・時間を穏やかに過ごせるように生活の充実を優先したケアです。 今回は緩和ケアもターミナルケアという大きなくくりで考えます。 支援のパターンによ

【退院】「とりあえず自宅に戻って」が通用する家庭としない家庭

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。 今回は「『とりあえず自宅に戻って様子を見る』が通用する家庭とそうでない家庭」というテーマで書いてみたいと思います。 急性期病院へ入院し、治療が終わり退院の話が上がったとき「自宅に戻る」という選択と「転院しリハビリを行う」という選択を提案される場合があります。 これまで私が関わった「退院ケース」で上手くいかなかったケースがあります。 それは高齢夫婦+別居の子どもが関わったケースが比較的多いです。 先に結論を言うと「退院してみ

【ケアマネ日記】独立ケアマネの在り方、これから。

今週は会社のみんなでお出かけしました。 子どもを中心に、様々な世代に向けてのサードプレイスを事業とされている方のところへ見学に行って来ました。 私の会社はケアマネ3人と社長の4人の会社。 4人で高齢者を中心に地域の方に向けてサードプレイス、サロンを作りたいと考えていて、参考にさせていただくためです。 所長さんは穏やかで落ち着いた雰囲気を持った方で、立ち上げ時のことから現在まで、楽しみや苦労話まで聞かせてくださいました。 この記事を読んでくださっているかな。ありがとうご

在宅医療・介護に関わるなんて思いもしなかった私の入社エントリ

ひょんなことから株式会社ゼストの「在宅医療・介護業界向けの訪問スケジュール管理ツールZEST」にかかわるようになって、早10ヶ月。 2023年2月から心強いメンバーが続々と増えるこのタイミングで、遅すぎる入社エントリを書いておこうと思います! 在宅医療・介護って何?在宅医療・介護とは、文字通り「自宅で医療・介護を受けられるサービス」のことです。 もともと思い浮かべていたのは、昔テレビで目にしたような、離島のお年寄りを往診する医師でした。しかし、利用者の「在宅」を実現する

【ケアマネ日記】看取り家族に教えてもらったこと

週一回は、ルーティンにしよう、と思っているのにもう日曜日! 私、このところ内観していました。 正月早々、大好きな人といろいろあって、距離を置くことと同時に、もっと私を深く掘り下げたいって思っていました。 先日、私の利用者さんが自宅で亡くなりました。 末期がんでした。 お嫁さんがつきっきりで介護。夜昼なく… 利用者さんは、いわゆる「明治の人」でした。 息子に優しく、嫁に厳しい。息子には介護をさせない。「お前は、まだ出てこなくてよい、嫁がやればいいのだ」と。 テレビで千

ケア・マネージャーさん

 母が昨年十月から背中の骨の圧迫骨折をした。畳であおむけに転んだ際になったらしい。圧迫骨折をしたことでコルセットをしてしばらくは安静にしなければならないので、畳の生活はできない。慌てて、介護用電動ベッドとポータブルトイレを買いに行った。  脊柱管狭窄症が八、九年前から出ていたので、以前からベッドでの生活は覚悟していたことだったが。風邪で寝込むことさえなかった人だが、この時は来た。  背中に圧迫骨折をしたせいか、脊柱管狭窄症からくる足の痺れが強くなり、腰は動かしただけで痛いと言

訪問診療日記#4〜失敗を見届ける勇気〜

最近学んだことがあったので共有させていただきます。 結論は患者さんとの関わりと子育ては似ているということです。 エピソード患者さんは80台男性。 もともと認知症でしたが、奥さんの介護のもとなんとか生活している状況。 今年に入ってから、ある大きな病気をされたのですが、幸い大きな後遺症もなく、なんとか自宅に戻って来ました。 さあ、これから自宅で元通りの生活をというところでしたが、長い入院を経て、以前にもまして動かなくなってしまった患者さん。 我々としては、訪問看護や、

ケアマネって大変じゃない??

はじめに #天職だと感じた瞬間 みなさんこんにちわ。 普段ケアマネ(介護支援専門員)として仕事をしていますtakeです。 ケアマネの仕事をしていると 「ケアマネさんって大変ですよね?」 「休みとかあるんですか??」 「そんな責任ある仕事無理💦」 なんてよく言われます。 正直な感想でお話をすると、めっちゃ大変だし、責任感も必要だし疲弊する仕事、だと個人的には思います。 でもね、僕はケアマネになり10年が経ちました。 これから先もやれるうちはずっとケアマネをしていく予定です。

だから訪問看護師やめられない

不調を腸活で手放す「不調相談所」をしています 腸活看護師 尾添美幸です 今日は長く勤めている訪問看護師としてのお話です 訪問看護師になって9年が経とうとしています 自宅で療養している方を1件1件訪問し 体調を伺いながら その人に合ったケアをします 入浴介助、オムツ交換、全身清拭 褥瘡処置、点滴管理、酸素管理、排泄管理、 マッサージ、リハビリ、生活指導、 なんでもやります 病気は 慢性疾患、神経難病、がん、いろいろです 100名近くの利用者さん 1日4〜5件の訪問で

サービス担当者会議でリハビリ療法士に聞くべき5つのこと

タイトルで「お!あの会議のことか!」と分かる方は介護サービスに従事されている方、もしくはよっぽど介護保険を理解しているご本人、ご家族です。 正直に言います。リハビリ療法士でも「なにをする会議なの?」って分かってないことが多いです(そんなことも無いか‥)。 そんな療法士へ切れ味の良い刀(しつもん・ぎもん)を担いで、切り込んでいってもらいたい!という、わたしの願いがあります。その手厳しさが明日への良いセラピストを育てるんですね。 もし、今後にこの会議が開催される!となった場

要支援と要介護を分ける「唯一の壁」

生活期(維持期)を担う医療者であっても、案外介護保険を使うための介護認定ってどうやって決められるの?というルールを知らなくて、ケアマネージャーさんと話が噛み合わないセラピストが多くいます。 介護保険制度を理解しているセラピストは少数派それは当たり前の話で、理学療法士全体の1/10しか生活期の介護部門で働いておらず、しかも制度理解が必要な管理者となるとさらに1/10程度となります。そのため、介護保険制度を理解している理学療法士は100人に1人と言っても過言ではありません。(概