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記事一覧
#61 閉塞成冬の日記(12/7~12/11)
12/9
閉塞成冬 (そらさむくふゆとなる)。寒さが虚しさに変わってしまったのか、最寄り駅に出たのに足が止まって、どうしても出社ができなくなってしまった。きょうはボーナスの支給式で、気に入っているワンピースも着ているのに。
しばらくうろうろした後、LOFTの文房具売り場に行って、ゆっくりとノートとペンを選んだ。薄く透けるような紙や、物として美しいステーショナリーもあったけれど、うずまく感情のア
#39 蒙霧升降の日記(8/17~8/22)
立秋の末候、蒙霧升降 (ふかききりまとう)。たしかに空気のしめりけを感じる刹那がある。残暑の中のしっとり、ひんやりとした空気に、漠然と切ない気持ちをおぼえたりする。
8/17水
ねむれない夜、通話につきあってくれる人がいるありがたさ。画面の向こうでぬいぐるみを動かしてあやしてくれて、うそみたいだけどそれですんなりとねむれた。
8/18木
ゴールデンウィークに一緒にKYOTOGRAPHIEへ
#2 黄鶯見睆の日記(2/9~2/13)
2/9水なるべく人込みを避けたいので平日まっぴるまから休憩をとって、大阪の百貨店へ。チョコレートを買った。
仏教とカレーが好きな上司に、「ご縁を結ぶ」ことをコンセプトに「スパイス」を使ったチョコレートを。飄々としていつもニヤニヤしている上司には、ときどき話しているキャラクターのハンカチと貴腐ワインのチョコを。いちばん感謝している人に、伯爵茶のチョコとビスケットを。
古道具の催事でうつわを買った
#3 魚氷上の日記(2/14~2/18)
2/14月昼過ぎにだらっと出社して上司にバレンタインチョコレートをわたす。
2/16水最近、気にいったものを二つ買うくせがある。リブトップス(白・ベージュ)、シルエットが気に入ったニット(白・オリーブ)、Iラインのベロアスカート(白・黒)など……。
食品はとくにそう。スーパーですきなもん2個ずつ買っていた。
むかしからすんごい偏食なので、ごく一部の好きなものしか食べないような食生活をしていた
#4 土脉潤起の日記(2/19~2/23)
2/19土雨水の初候、「土脉潤起 (つちのしょううるおいおこる)」。金曜日の夜早々にねてしまったので、おきたら朝の5時台。七十二候のとおり、雨が降っていた。春になる雨だといい。
小中学校時代の友人Hに2年ぶりくらいに会った。炙り鮭とばをかじりながら酒をなめなめ、小学校1年生のときの話をしがむのは、脳みそのいつもとちがう部分が気持ちいい。でも同時に「懐古」をエンタメにすることにこの年で慣れてしまう
#8 桃始咲の日記(3/10~3/14)
3/13ふっと目がさめたら春の土曜日の朝だ。自転車に乗って、パン屋へ向かう。この街には不動産屋と学習塾と美容室とパン屋がとにかくたくさんあるけれど、これまではどれにも見向きもしていなかった。いまはべつだ。もともとごはん派だったわたしに、友人が先日パンのおいしさを教えてくれたのだった。ミツコジジャムという、イギリスでマーマレードの賞をもらった方がつくっていて、すぐに売り切れてしまうという幻のジャムを
もっとみる#1 東風解凍の日記(2/4~2/8)
2/4金きょうから立春。七十二候を好きになったきっかけ「歌こころカレンダー」の2022年度版をおろす。
2/5土木曜に引き続き京都へ。京都が好きなのですきあらば出かける。藤井大丸で予約していたブローチを受け取る。馬のかたちがかたどられている。
4年半使ったバスタオルを取り替えたいと思っていて、候補のひとつにしていたKontexのLanaというタオルをおためしで一枚買う。コットン100のワッフル
#23 紅花栄の日記(5/26~5/30)
5/26火息をするように本をポチってしまう。年間での書籍代は考えないことにしている。
「推薦文、作家による作家の」:ひとが作品をどんなふうに紹介しているか見るのが好きなので。「銃・病原菌・鉄(上)」:一見ばらばらに思えるものごとが重なってその上になにか現象が生まれることや、反対に、なにかの事象の複数の偶然・必然の要因を読み解いていくことにおもしろさを感じる、といったら役員におすすめされた本。いわず
#22 蚕起食桑の日記(5/21~5/25)
5/21木先輩Hさんが秋冬に向けて企画しているランジェリーのフィッティングをする。わたしのサイズにあわせて作ってくれたできたてほやほやのサンプル。ちいさな試着室にふたりで入ってきゃっきゃとランジェリーを検分するのは空想上の女子高のような愉しさがあった。こっちのパターンのほうがおっぱい高く見えるね?ここのライン削りすぎたら乳輪瀬戸際かな?このレースは着けたときの透け感が断然かわいいね。
若いころに恋
#21 竹笋生(5/15~5/20)の日記
5/15金今日も在宅勤務。いい風が吹いてる。プロテインが届いた。PFCバランスを考慮しようとしている。たんぱく質を100グラム摂る、脂質を30グラムにおさえる、そうすると炭水化物は自然と摂りすぎにならないくらいの満腹感になるらしい。プロテインドリンクのはじめてのひとくちは、マックシェイクのバニラ味みたいで、その性質のわりに美味しすぎてちょっと引いてしまった。こちらの意図する心構えと、味・のどごしが
もっとみる#20 蚯蚓出の日記(5/10〜5/14)
5/10先月末からすこしずつ遊戯王のアニメを楽しみに見ている。きのうは明け方まで第72話「ボクを撃て!運命のラストターン」を観て、それはもうぼろぼろに泣いてしまった。
遊☆戯☆王デュエルモンスターズは、3000年の時を経て現代につながる宿命の戦いの中で、決闘者(デュエリスト)としての誇り、仲間との絆、優しさと強さ、そして王(ファラオ)の魂のカタルシスを描いた壮大な物語。素晴らしい作品だ。私は海場瀬
#18 牡丹華の日記(4/30~5/4)
七十二候の第十八候、「牡丹華 (ぼたんはなさく)」の期間の日記。
4/30おとうとの誕生日。
おとうとはむかし天使のように愛らしくって、家族の中ではぷんくというあだ名で呼ばれていた。ほっぺたがあまりにぷくぷくのもちもちだったからだとおもう。スターダストから幼児モデルのスカウトがきたこともあって、私はおむつのパッケージの赤ちゃんをみるたびに昔の彼のことを思い出す。彼は今ずいぶんと素直じゃない性格だ
DIARY IN RHYTHM OF ANCIENT CHINA
七十二候のリズムで日記をつけることにした。
一年はあまりにはやい。
時間が砂のようにさらさら手指から流れて進むことに、どうにも漠然とした無力感や感傷的な気持ちをおぼえてしまう。時は止められなくても、どうにかましにする手だてはないかしらと、五十二週ではなく、七十二候をもうひとつのサイクルとして意識することを、おととしの年末に思いついた。
半月ごとの季節の変化をあらわす「二十四節気」を、さらに約5