見出し画像

一生に一度は参れ「善光寺」|信州パワースポットめぐり

諏訪大社や戸隠神社など多くのパワースポットを有する信州長野には、日本屈指の大寺院「善光寺」があります。

善光寺は無宗派の寺院で誰でも受け入れてくれることもあり、全国から参拝客が訪れる霊場として有名です。

今回は2022年7月に訪れた、「一生に一度は参れ」と言われるほど広く深い信仰を集めている善光寺の見どころを紹介していきます。


善光寺について

信州善光寺は642年の創建から、約1400年にわたる長い歴史を持つ寺院です。

善光寺如来とも呼ばれる「一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)」をご本尊とし、阿弥陀如来との結びつきの場としてだけでなく、人々の信仰の中心地として尊ばれてきました。

善光寺は特定の宗派に属さず、誰もが受け入れられる場所として全国的に知られています。

ただし、現在その運営を行っているのは「大勧進」が本坊の「天台宗」と、「大本願」が本坊である「浄土宗」の両宗派です。

一光三尊阿弥陀如来とは

ご本尊である一光三尊阿弥陀如来は654年以来、約1400年にわたりその姿を目にすることが許されていない絶対秘仏です。

「善光寺式阿弥陀三尊像」とも呼ばれる善光寺独特のお姿は、一つの「光背」の中で「阿弥陀如来」を中央に配し、両脇に「観世音菩薩」と「勢至菩薩」を配置した様式です。

【光背とは】
いわゆる後光のことで、仏像の後ろについている「光明」をかたどった装飾を指します。

仁王門

JR長野駅からバスに乗り、「善光寺大門」バス停までは15分ほど。

バス停から歩くとすぐ見えてくるのが、1918年に建立された重要文化財の仁王門です。

正面両側で善光寺を守っているのが「阿形(あぎょう)像」と「吽形(うんぎょう)像」、後ろに回ると「三宝荒神(さんぽうこうじん)と「三面大黒天(さんめんだいこくてん)」がいます。

下から見上げると迫力満点です。

仲見世通り

仁王門を通ったら、目の前に広がるのは石畳がまっすぐ伸びている仲見世通りです。

この石畳は約7,777枚あるそうで、本堂まで続きます。

善光寺参拝前後に仲見世通りで、地元ならではのグルメを味わうのも楽しみの一つです。

山門(三門)

仲見世通りの石畳をまっすぐ進むと見えてくるのが、1750年建立の立派な山門です。

こちらも重要文化財で、善光寺の本堂正面で多くの参拝客を出迎えてくれています。

この山門は中に入って上に登ることができ、善光寺や長野市の景色が楽しめます。

本堂も上から見れるので、ぜひ登ってみてください。

【善光寺本堂が山門から見れます】
【山門から見た仁王門と長野市街】

国宝の本堂

善光寺の本堂は1707年に再建された国宝です。

国宝に指定されている木造建造物としては4番目の大きさになるそう。

また、国宝建造物の中では東日本最大であり、檜皮葺建造物の中では日本最大規模です。

撞木(しゅもく)造りと呼ばれる本堂内部は、入口が俗世、最奥を極楽に見立てた空間となっています。

ここでぜひ体験してもらいたいのが「お戒壇巡り」です。

実は、本堂にある御本尊の下には真っ暗な回廊があり、暗闇の中を進んで御本尊と結ばれている「極楽の錠前(じょうまえ)」に触れると、直接ご縁が結べて極楽に行けると言われています。

経蔵

本堂近くには1759年建立の重要文化財「経蔵(きょうぞう)」があり、中に入ると経典が収められた八角の「輪蔵(りんぞう)」が設置されています。

この輪蔵には腕木がついていて、私たち参拝者も押し回せるのでぜひやって見ましょう。

輪蔵を押し回せば、収めてある経典をすべて読むことと同じ功徳が得られとされています。

六地蔵と濡れ仏

山門手前の菩薩様である六地蔵は、6つの世界で私たちを救ってくれるとされています。

その6つの世界とは「地獄」、「餓鬼」、「畜生」、「修羅」、「人」、「天」だそう。

下から見上げると厳かな雰囲気を感じられます。

六地蔵の隣には「八百屋お七のぬれ仏」とも呼ばれる延命地蔵がどっしりとした姿を見せてくれますが、その名の由来は少し悲しいものでした。

江戸の大火を出したとされる八百屋の娘お七は、恋人に会いたいという理由から放火事件を起こしました。

これが江戸の中心部を焼き尽くす大火災の元とする説がありますが、実際は近隣住民がすぐ消し止めたというのが真相のよう。

ただ、江戸時代の放火は死罪とされ、お七も刑に処されました。

お七の霊を慰めるために建立されたのがこの延命地蔵との説があるそうです。


七年に一度の善光寺前立本尊御開帳

善光寺の絶対秘仏である御本尊「一光三尊阿弥陀如来」は、直接その姿を見ることは叶いません。

ですが、数え年で7年に一度だけ、御本尊の御身代わりとして造られた「前立本尊」を拝むことができます。

この7年に一度の御開帳期間中に本堂の前に立てられるのが「回向柱」。

その高さは10mもあり、ここに前立本尊の阿弥陀如来の右手に結ばれた金糸が五色になり、さらには白い「善の綱」となって結ばれるのです。

その回向柱に触れることで前立本尊に触れたのと同じこととなるため、全国からさらに多くの参拝客がご利益を得ようと訪れます。

善光寺参りに行くなら、御開帳期間中に合わせるのも良いでしょう。

信州手打ち蕎麦「かどの大丸」

善光寺の門前町は、日本でも屈指の門前蕎麦が盛んな場所として知られています。

数ある老舗の蕎麦店の中から、私たちが選んだのは創業三百余年の歴史を持つ「かどの大丸」。

善光寺境内入口にある店舗の外からは、職人さんが蕎麦を打っている様子も見られるのでおすすめです。

建物は明治初期のもので、趣のある店内で香り高い信州手打ち蕎麦がいただけます。

見どころ満載の信州長野はおすすめの旅行先

善光寺はいかがでしたか?

一生に一度はお参りしたい善光寺ですが、信州長野へ行くなら他の観光名所と合わせて回るのがおすすめです。

どの季節でも見どころ満載の旅行先なので、ぜひ楽しんでください。

長野県の観光名所はこれまでいくつか取り上げているので、以下の記事を参考にしてもらえたら嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?