【エッセイ】虚栄心の殺し方
僕は質問をするのが苦手だ。
特に学術的な場での質問となると、自分が的はずれなことを言っていないか、自分の質問が有益なものか、自分の知識のなさが露呈していないかなどと考えてしまい、不安に陥る。
そもそも質問というのは、相手に対して自分が気になることを聞くためにする行為であるはずだ。それにも関わらず、僕は相手に認めてもらうため、相手に失望されないために、質問内容を熟考している。
そうなってしまうのは、普段から自分が知識人ぶっているからだと最近気づいた。
「他者から賢いと思われてい