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僕色百景

100
とりあえずやる気と勢いだけで100日継続して綴った風景です。
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#読書

第九十三景

第九十三景

ついさっき、三浦しをんの「風が強く吹いている」を読み終えた。文庫版が売り出された当時は、書店でよく見かけたが、興味が湧かずにスルーしていた。最近、マッチングアプリでやりとりしている人が教えてくれたので、読んでみようと思い、Amazonで購入した。

漠然と駅伝の話ということは知っていたが、全くの素人が箱根駅伝を目指す話だとは知らなった。とはいっても陸上経験者は数人いた。話は天賦の才能をもっているが

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第七十二景 肉子ちゃんの話

第七十二景 肉子ちゃんの話

アプリでやり取りをしている人から教えてもらった「漁港の肉子ちゃん」という西加奈子さんが書いた本を読み終えた。人が面白いと教えてくれた本を読むのは結構好きだ。自分があまり読まない系統の本であればあるほど新鮮で、どんなところが面白いと思ったのか考えるのも楽しい。

「漁港の肉子ちゃん」は肉子ちゃんとその娘のキクりんを中心に話が進んでいく。

肉子ちゃんはとても太っていて不細工だ。太っているから肉子だ。

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第六十四景

第六十四景

最近悩んでいることがある。それは僕色百景の景に続くサブタイトルの「〜の話」という部分がなかなか決められないということだ。

そもそも僕色百景の由来は僕の目を通って頭に入ってきた景色、これから見る景色を100個集めて書いてみようと思って始めたもので、又吉直樹さんの東京百景のオマージュである。

ちなみに各話の写真は、僕がiPhoneで撮ったものだ。今のところ、オール自分で撮った写真で、その話と連動し

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第五十二景 銃が落ちている話

第五十二景 銃が落ちている話

先日、中村文則さんの「銃」という本を読み終わった。あらすじとして、ある男が偶然に銃を拾い、その絶大な力を手に入れたことによって、次第におかしくなっていくというものだった。

まず、銃をひょんなことから拾うということ自体が、稀なことだとは思う。しかし銃を手に入れた、力を手に入れたことから、気持ちが大きくなる感覚はよく分かる気がする。強力な力にすがることによって、安心感を得るような想像もする。

力が

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