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【凡人が自伝を書いたら 28.新入社員研修(前編)】

さあ、やってまいりました!

「凡人が自伝を書いたら」シリーズ、「社会人編」!!(テンション。)

凡人である「僕」は、なんやかんやあって、とうとう「社会進出」ができるまでに成長しました!(雑)

よく道を外さなかった!よくお天道様に胸を張れる仕事につけた!!(レベル。)まずはこのことに関して、自分で自分を褒めたいと思います!(もう一度言う。。レベル。

コホン。(何が「コホン。」や!)

ゲホッ。(むせとるやないか!)

外野が少々うるさいようですが、「凡人が自伝を書いたら」社会人編始めさせて・・・

「おい、ワレ、誰に口利いとんのや。。?」

え、、?そ、その声は。。

「おいコラ、、聞こえんかったんか。だーれに口利いとんのや!!(怒)

あ、悪魔さん!!

ギャァーーーーーーー!!

てか悪魔さん、なんでいきなり関西弁なんですかーー!怖すぎますよ!?

「ワイが関西弁使うたら、アカンのかい!!!(激怒)」

ギャーーーーーーー!!!


とまあ、相変わらず、こういうことを書いているから長くなるのである。

それでは始まりはじまり。(ギャーーーーー!!!!)

「え、長野の雪山に籠るのでございますか?」

修行ではない。

新入社員研修である。(ブ○ッ〇企業の香ばしい香り)

我らがグループでは、新入社員の入社式の後すぐに、その足で「長野の雪山」に向かい、そこにある「ホテル」に泊まり込みで10日間の研修を行うことが、恒例になっていた。(プンプン香る香ばしさ)

どこまで本当かわからないが話に聞けば、逃げ出す新入社員、退職する新入社員もいるらしい。

向かいのバスの中。

いや、僕らは飲食業ですよ?長野の山奥で何を研修するのですか。飲食業のイロハが、雪山で学べますか?まさか、あえて遭難サバイバルをして、食のありがたみを知ろう!なんて言い出すんじゃ無いでしょうね!

そんなくだらないことを考えていた。

これ実は、僕が入社式の間眠っていたため、事前説明を聞いていないだけだった。(愚か)

基本は普通の座学だった。なんでも「行軍」という、グループで50キロ歩くみたいなことをするために、山へ行くらしい。(香ばしいというか黒焦げの香り)

見渡す限りの田んぼ道を越え、長野の雪山に到着する。もう4月だというのに、まだ雪が積もってやがる。

寒い。

「成程、ここはまだ冬でございますか。」(呑気)

これだった。

山奥の大きな池。そのすぐ近くに大きなホテルがあった。綺麗だがどこか不気味。(気分の問題)「金田一シリーズ」に出てきそうな感じのたたずまいだった。

広いも広い。ぱっと見ではホテルの全貌が拝めないほどだった。

それは仕方がない。僕らのグループは大手の飲食グループ企業で、新入社員もグループ全体で約300人くらいいた。

300人が泊まれて、研修もできる施設。これはなかなかの大きさだった。そうやら一般の宿泊客もいるようだ。

ここで、「規律と友情の新入社員研修」が始まっていく。本当は長い横文字の研修名があったが、それはしっかりと忘れた。(なんやったかな。。)

「最下層」

来ました。高校入学時以来の「最下層認定」。

え?あなたアルバイト上がりですよね?しかもアルバイトマネジャーだったんですよね?

おっしゃる通りでございます。わたくしは、確かにそうなんでございます。本来であれば、「希望の星」と輝き、「ちやほや」されているはずなのでございます。

これはわたくしが悪いのでございます。めんどくさいからと言って、入社前研修を全てサボり、初めて顔を出したのは3月の入社前最後の研修。しかもスーツこそ着ていたものの、シャツもネクタイも柄もの、くつも茶色のとんがった奴だった。

同期からは「ヤバい奴が来た」と距離を置かれ、採用課や研修課からは「舐めている」と揶揄される。

「部長のゴリ推し、コネ入社の、勘違い野郎」

まさにこれだった。(逆に可哀想)

どうやら当時の僕は「新しいコミュニティに入ると埋もれないためにみんなと逆をいく病」を患っていたようだ。(そんな病気はない。)みんなが素直にやる気満々なら、僕はその逆。これ一択だった。(愚か)

僕は研修のチーム分けで、見事に最下層認定された。明らかにチームの人員が最下層だ。(失礼)

かと思えば、入社式で新入社員代表挨拶をした「山本君」を筆頭にめちゃめちゃ優秀な奴ばかりが集まったチームもあった。

僕のチームには、内定式の時代表挨拶をした「沢口君」がいたが、その後入って来た「山本君」に代表の座を取られた。そんな感じだった。

沢口君は優秀だが、少し擦れたようなところもあり、初めの頃、僕と仲良くしてくれたのは彼くらいのもんだった。

チームは5人グループで、僕と沢口君、

他に、

成績も比較的優秀でしっかりしているものの、性格がキツめで、現場では厳しそうだな、という女の子。

地蔵のような顔で、「俺は人に興味がない。」と言い放つ26歳の男。(だいぶ年上。そもそも飲食店無理じゃないですか?)

一人だけ0.5倍速で話し、ひたすら「だべ、だべ」言っているタメの男。

ひたすらに失礼な紹介だが、ほんとの第一印象なんだからこればっかりは仕方ない。

相手もきちんと僕のことを「勘違い野郎」だと思っていたはずだ。

沢口君はなかなかのやり手で、すでに同期の女の子に彼女がいた。その子が、僕が同じチームにいることを何より心配していたようだ。(くそ!!)

もはや、僕らの会社の新入社員26名の中でも、トップ層だった沢口君が、ただただ、可哀想なばかりであった。(どの目線だ)

「グループの一員として」

「我らがグループに相応しいビジネスパーソンになる」

これがこの研修の大きなテーマであった。ビジネスマナーやチェーンストア理論、ビジネス文書の書き方やロジカルシンキング、リーダシップ論など、他にもさまざまな講義があった。

この研修中の「生活ルール」もあった。

1秒2歩以上で歩け。

講師と会ったら、大きな声で挨拶。お辞儀の角度は15度で。

食に携わるものとして、食事を残すことなど許されない。

朝は5:30起床。早朝ランニングと筋トレに始まり、食事の後、グループ憲章の暗記テスト。夜は当日の研修の課題と、翌日のテスト勉強が終わるまで無限。

これだった。

最も僕を苦しめた「鉄の掟」は、

50点満点のグループ憲章のテストで1点落とす毎に1回、テスト範囲を写経するというペナルティだった。

もちろん限度はあったが、最高で9回。9回も丸写しするには少なくとも1時間半から2時間はかかった。しかも点数の判定は班員の平均値ペナルティも連帯責任制だった。

初日のテスト、僕らは見事にマックスペナルティ。深夜課題を終わらせたあと、延々と9回書く。睡眠時間は2〜3時間。

修行である。(南無)

「俺は、こんな雪山で一体何をやっているんだ。これが今後の仕事になんの関係があるんだ。」

アルバイトマネジャーとして、現場を知り、実情も知っていたため、その思いはおそらく誰より強かった。


〜〜夜というか早朝。

「まだ真っ暗な池をぼーっと眺め、タバコを吹かしながら、

長野から実家までって、どうやって帰るんだっけな。。

むしろ、どうやって駅まで行けばいいんだろうか。

いや、でもここで辞めたら、完全にただの勘違い野郎で終わりじゃないか。上司の顔に泥を塗ることにもなる。僕を尊敬してくれた後輩たちも失望させることになる。それはいけない。

俺は許しても、彼は許さない。(なんだそれは)」


「本音」と「理想の自分」との間でせめぎ合っていた。

いつの間にか、タバコがほとんど灰になっていた。

つづく













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