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(連載122)ランウェイショー形式で作品を見せる:ロサンゼルス在住アーティストの回顧録:2023年

私は1980年代中頃から、作品としての洋服を作っております。

衣服の役割を日常生活で使うものはなく、まったく違う想像の空間に移動させる=美術品とするとどうなるのか?

たまたま90年代に日本の雑誌WOMBAT という雑誌に載った記事が出てきました。


こんなふうに生活空間では機能しない服(当時はウェラブル・アートとかソフト・スカラプチャーと言われてました)を制作し、
作品として、ギャラリーでマネキンに着せて並べたり、ランウェイショー形式にして、モデルに作品を着てもらい、「ファッションショー」と名付けたアートパフォーマンスをやり続けております。

以下、初期の頃のことを書いたものです。

これ、(今、読むと)すみません。マジ長いです。(苦笑)

なぜか、東京オリンピックで話題になった女性建築家のザハさんの事まで書いてある!!(美術館主催のディナーの時、たまたま隣にいただけ!)


そして、以下も長いですが、大型粗大ゴミを着れるようにした究極のリサイクル:ランウェイのショーです。

まあ、言ってみれば、これらは、

すべて実験です。

なので、成功したり失敗したりしています。 ってか、ほとんどが失敗です、、、。汗


それでも、ずっと続けています。 なぜなら、私は

大の実験好き!!

高校の理科の時間などは一番に率先して、試験管などを振り回し、ちゃんとやり方を教わる前に間違った液体をそそぎ、いつも失敗していたので、クラスメートから仲間はずれにされてたくらいです。(本当です)

そんな経験があるので、大人になってから、実験というものは最初っから失敗するもんだと思っているので、まったく怖くない!
ましてや、これらの失敗から少しくらいは学んでいる!という自負も出てきました。

そして、幸か不幸か、その実験は今も続いているのであった〜!!

迷惑をかけてきた方、ごめんYO!


そして! やっと今回の話にはいりますが、

その実験ショーのなかでも、最新のもの!
去年、2023年、初めてのニューヨーク!でやったランウェイショー!!

テーマは!!

白シャツについたシミ「汚れの首輪」!!!


実は、これはもう何度もやったのですが、今回は、同時にやった絵の展覧会がこのテーマだったので、必然的にこのコンセプトになりました。

なので、今までやった「汚れの首輪」のショーのダイジェスト版、プラス最新のものをプラスして、アップデートしたものを発表いたしました。

今までのショーは、こちらに詳しく。


コンセプトは同じだったのですが、
今回は、それまでの自分がプロデュースしきたような、チャラチャラしたお祭りのようなショー、、、ではありませんでした。

主催がギャラリーだったので、まったく勝手が違ったのでした。

まず日程が、今までは週末が当たり前でしたが、今回は平日。
座席も三十人くらいしか用意していなくて、

平日の、しかも5時からですよ!!

いったいこんな時間に誰が見に来るんだろう?と思いましたが、
やはり三十人くらいしかきませんでした。

しかし、今までだったら、ここでがっかりするところですが、アートビジネスにはアートビジネスのやり方があるのだ!と、思った。

私も成長いたしました。(やっと!!)


ここはもう、ギャラリストのデビッドを全面的に信頼し、すべて彼の仕切りにまかせました。

もちろん、ショーの中身の方は自分で全部をやりましたよ。
当日お手伝いしてくれた方やモデルさん(全員がボランティア=有難う!)は、いましたが、基本的には、企画、演出、キャスティング、音楽、舞台監督、服もすべて自分で作ったものです。

コマーシャルの世界だとそれぞれの担当の人がそれぞれのことをやるので、
ものすごくお金がかかりますが、私の場合、全部自分なので、タダ働き
しかし、労働そのものがアートだ!と思っているので、平気です。
つまり。

実験好き+労働好き=瑪瑙ルンナ様

数学は苦手だが、こういう国語系の足し算は得意
話に関係ないTIPS: 自分の名前に「様」とつけるだけで、自己肯定感が爆上されますよ!!
皆様もやってみてください。


さて、ショーの演出についてですが、いつも心がけている事。
それは、観客をびっくりさせるということです。

「え〜?こんなもの、見たことがなかった!!」


そう言われるのが、自分にとっての最高の褒め言葉!!
つまり、
びっくりさせると言うことは、人が予想してないことをやるということで、もともとこのショーのコンセプト自体が「汚れの首輪」なので、
まずは、ここから、びっくりしてもらえるかと。笑

ファッション業界の道場破り!!

歴史上、誰も、シミで服を作っていませんし。

メンズシャツの汚れた襟で作ったウェディングドレス

近くで見ると、ホンモノのシミがついてます。


今回の会場はマンハッタンのローワー・イーストサイドの小さなギャラリーで、ここには、小さなスペースが隣り合わせで二つあり、両方とも片面はストリートに面していて、すべて窓です。

ここをどう使ってもいいという事だったので、わざと、通りを歩いている人にも見えるように、座席はこんな配置にしました。

もし、座席が足りなければ、床で。というカジュアル設定。

もう一つの部屋も、窓側から見るとこんな感じです。


さて、いよいよ、実際のショーを紙芝居形式でお見せいたしましょう。

まずは、最初のシーンから。

バックグラウンドのような音楽が始まります。
会場はざわざわしている。

ここで、もう一度先ほどの写真をご覧ください。
中央に座って膝になにか持っている女性。
この女性、実は今回のモデルなのです!!


何気なく観客のふりをして、席にすわっている。

このモデルが自分が持っきたバッグをごそごそ探りはじめます。

ゴソゴソ!!

実は中に服がはいっていて、、、。

そして、それを出して、無言で着用しはじめます。

あれ〜?なにやってんだろ?


隣の人は、何気に見てはいるが何も言わない。

「この人おかしくね?」と思い始める


部屋は二つあるので、同時進行しております。

つまり、お隣の部屋でも、こうなってます。
観客はまだザワザワしています。

モデルが服を着用し始めたところ。

へ??????この人、大丈夫か?

観客は何気に、横目でチラチラ。

ちょっぴり、見ないようにしたり。。。。
なんか、あやしいんですが??
この女、大丈夫か? セキュリティを呼ぼうか?


もう一つの部屋にもどります。こんな様子。

絶対変な人??でも、まだ気がつかない人もいる。。。。

そして、

いきなり、バーン!


というノイズの合図で、

怪しい女はスペースの中央に立つ!!!


なんか、文句あっか〜〜!!


これで、やっとみんな、あーモデルだったんだ〜!とわかる。

ショーはすでに始まっていたのだ!!


(うふふ)

み〜んな騙された〜〜〜!!してやったり!


まずは、これから始まりました!!
続きは次回にします。

〜長くなりますが、どうか、お付き合いくださいね!

L*


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