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光という神話について
『地獄の黙示録』(1979) には、何度見ても思わず目頭が熱くなってしまうシーンが有る。アメリカ兵の慰問のために、プレイメイトがヘリコプターに乗って訪問する有名なシーンなのだが、ここで問題にしたいのは戦場における休息といったテーマ性でもなく、"Suzie Q"の時代性でもない。下の動画にもあるような、一瞬差し込む光がいかに神話的であるか、という話題である。フィルムの上の光と影の明滅こそが映画になる
もっとみる電車に揺られながら『ソーシャル・ネットワーク』についてふと考える
映画としてどれほどの瑕疵があろうとも、狂的に好きな映画というのは誰にでもあるものだと思う。私にとってのそれは『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)であるのだが、ここ数日の間、ふと思い出すことがあり、何度かクリップを見返していた。
新生活が始まる時、自己紹介をする機会は非常に多い。趣味は何ですか、と問われれば、「サウナ」と答えるのはどうも下品で、「散歩」だと答えれば間の抜けたように思われそうで
初めてシネマヴェーラ渋谷を訪れたことの感動
『アメリカ映画史上の女性先駆者たち』という特集に興味があったが、なかなか時間を取れず、どこかもどかしい気持ちを抱えたまま気づけば4月も半分を過ぎた。今日丁度よくまとまった時間が空いたので、ふとシネマヴェーラ渋谷まで歩いてみようと思い立った。おそらく蓮實重彦のインタビューか何かで見たのだろう、シネマヴェーラ渋谷の名前は前から知っていたので、随分と気になってはいたし、極めてエキサイティングな特集にまさ
もっとみる今年に入ってから読んだ本を振り返ってみる
表題の通りである。以下に列挙する。
トポロジカル物質とは何か 長谷川修二
じっくり派もお手軽派も必ず得する! NISA 入門
次世代半導体素材 GaNの挑戦 天野浩
あなたにもわかる相対性理論 茂木健一郎
マイクロ波技術 阿部英太郎
統計でウソをつく法 ダレル・バフ
それは本とは呼ばないだろうと叱られそうな気もするが。2022年に入ってから読んだ本がこれだけかと、自分に対してどこか失