うんこを漏らした。一歩ずつ一歩ずつ小股でコンビニへ向かったが、トイレのないコンビニかもしれないと思った途端モリモリと漏らしてしまった。コンビニのトイレを借りて汚れたおしりを拭きながら、そういえばこないだもうんこを漏らしたことを思い出した。おしりの筋肉が弱っているのだろうか。おしりの筋肉といえば、勃起力を高めるのにお尻の筋肉を鍛えると良いという投稿を見た。こないだのクリスマス、初めての風俗で全く勃たずに帰ってきてから、私のタイムラインにはこういう投稿が流れる。 うんこを漏らす男
月曜日 コメダ珈琲でモーニングを頼んだ。足りなくなって、カツサンドも食べた。父と話した。親に対してカマをかけて話さないといけない状況に、いい加減うんざりしてきた。 火曜日 広瀬川の河川敷を歩いた。街を歩いて、母が引っ越す物件を探した。本当に実家がなくなるんだなと思った。 水曜日 飼い犬が階段から落ちた。もうだいぶ老いていて、受け身が全く取れておらず悲しかった。侍ジャパンが優勝した。 木曜日 ガソリンスタンドを居抜きした牛タン屋さんで昼飯を食べた。牛タンのハンバーガーが美
月曜日 皮膚科に行って、前よりも強い薬をもらった。慎重にバック駐車をしたら、ゆっくりと生け垣に突っ込んだ。 火曜日 父から連絡があり、料金の未払いにより明後日から携帯電話が使えなくなるとのことだった。それは大変だと思った。ゲームセンターに行って、コクーンのぬいぐるみをゲットした。 水曜日 耳鼻科に行った。3時間待たされたあと、鼻に綿を詰められて、お会計は7,000円になりますと言われた。認知症の祖母の家に行った。私のお友達は川崎で歯医者をやっているのよ。女優の前田美波里さ
月曜日 いとこに子供が産まれた。いとこの娘のことを「従姪（じゅうてつ）」と言うらしい。その子からして俺は「いとこおじ」と言うらしい。 火曜日 寂寥（せきりょう）という言葉を覚えた。「それ知らなかったんだ」と母に言われた。 水曜日 滝を見に行った。行く途中でキジを見た。眼鏡屋さんで眼鏡のネジを閉めてもらった。母とバーガーキングを食べた。 木曜日 ASMRを買った。枕を洗った。別役実の本を読んで、別役実は本当にすごいと思った。 金曜日 皮膚科に行った。髪を切った。美容師さ
月曜日 父と電話した。「給与明細をください」と言ったら「給与明細は出しません」と言われて、殺してやろうかと思った。 火曜日 気になっていた「サムライチャンプルー」というアニメを観た。思ってたよりもつまらなかった。母が緑色の隕石を見たと言ってはしゃいでいた。「緑色の隕石を見ました」とツイートしていた。 水曜日 父と話すために、祖母の家に行った。朝になっても父は来なかった。父の部屋は、未開封の督促とビールの空き缶が散乱していて悲しかった。 木曜日 祖母が作ってくれた朝ごはん
母の車を借りて、駅前の映画館でレイトショーを観た。 帰り道、国道沿いにある本屋に寄った。小さい頃から車で通るたび気になっていた店だったが、ここに行きたいと両親に言ったことはなかった。幼いながら、ここがエロ本を売ってる店だと勘づいていたのかもしれない。そうでなくとも、あのビビッドイエローの外装になにか違和感を覚えていたと思う。店の中には信じられないくらい大量のエロ本とAVが陳列していた。お世話になった担任の先生や、友達のお父さんの顔が浮かんだ。私が気になっていた口腔タイプのオナ
仕事を休んで、明日からしばらく実家に帰ることになった。その間、友達の家に自転車を置かせてもらう約束をしたのをすっかり忘れていて、夜遅くに家を出る。友達の家に自転車を置いて、アパートまでの帰り道は歩いた。途中で寄り道をして河川敷に行く。去年の夏ごろ、ここで酔っ払った女性と会った。彼女は真っ暗な野球場のベンチに裸足で座っていた。ゴールドシップというウマ娘が尊いという話をしたあとに、元カレがしつこく電話してきて嫌すぎるといって半泣きで帰っていった。翌日、同じ時間に河川敷へ行ったがそ
この地域には煙突のある家がない。 そもそも一軒家が少ないため、プレゼントを届けるのに一苦労だった。 この家は特に入りにくかった。 唯一鍵の開いていた台所の窓は、外側に柵が取り付けられていて、とても入れそうにない。正面の郵便受けにはガムテープが何重に貼られていて、そこはかとなく排他的な雰囲気が漂っていた。 正味入る手立てがなく、ただ、だからといってこの家を諦めることはあり得なかった。 クリスマスに夢を見る子どもたちにとって、私が抱えるそうした事情は一切関係があってはならないと
本当は弾なんて入っていないんだ 正直に言えば俺も白状する 違う 左手を右ひじに添えるだけだ 来月ごろからまた日が長くなる 明日にしよう それは俺も読んだことがある ドップラー効果のことか
脱獄の計画を立てている。 くすねたこのボールペンで、果たして下水道に続く穴を掘ることができるだろうか。 気の遠くなる話だ。 私は、何のために逃げるのだろう。 シュークリームだ。 カスタードと生クリームがぎっしりと詰まった、甘い甘いシュークリーム。 私は思わずかじりつく。 するとどうだろう、かじったところの反対側の皮が破れて、カスタードと生クリームが地べたにべとりと落下する。 私がシュークリームを食べると、いつもそうだった・・・。 「 一口で食べれば、こぼれない。」 私
それは、私が働いているコンビニで起こった出来事でした。 「いらっしゃいませー」 いつも通りレジの対応をしていると 「えーと、４２９」 「４２９？」 「４２９番。...タバコ。」 「あっ、すみません。かしこまりました。」 私は後ろを振り返り、タバコが陳列された棚に手を伸ばしました。 しかし、４２９番のタバコはありませんでした。 それもそのはず、この店にあるタバコの番号は２ケタまでしかないのです。 「申し訳ありません。当店に４２９番のタバコはありません。 銘柄はどちらに
仕事から帰る途中なのだと納得した覚えがありますので、夕方頃だったんじゃないかと思います。孫は住み慣れない東京を車で通勤しておりますから、そういう事故が起こったと聞いて、ああやっぱり！と思ったんです。最初は10万円と言っていたのですが、あの子は気丈に振る舞うところがあるから「まーちゃん無理してない？」って。そしたらやっぱり脅されていたみたいで、直接向かうこともできませんから、せめてお金の工面はしてあげなきゃなって・・・。それで、結局まーちゃんは大丈夫なんですよね？はい、もちろん
うちの体育館の扉は取り付けが悪く、思い切り力を入れないと開かない。女にとってそれは特にキツくて、体育館に入ることが一つ目のトレーニングと言っていいほどだ。今日みたいに気の晴れない日だって、バン！とうるさく音を立てないと体育館には入れない。 ドドドドドドドド！！！！ それは、天井に挟まっていたバレーボールがいっせいに床を叩きつける音だった。 ハッピーバースデートゥーユー。 みんなが来る前に私はそれを片付けた。
今日も情報を聞き出せなかった。今更こんなことを言っても仕方ないが、私はスパイには向いていないのかもしれない。異国での生活はとても疲れる。故郷の食べ物を売っている店を見つけるのにも一苦労だ。しかし、その店の女性はとても優しく、気さくな人だった。慣れない土地での慣れない任務。懐かしい母国語での会話が、私のなかの緊張の糸をほどいたのかもしれない。私はその女性にキスをしてしまった。彼女は私を押しのけて、血相を変えた様子で携帯電話を手に取った。私はすぐに謝った。それでも携帯電話を握りし
人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 人に殺してはいけない 人を殺してはいけない 人を殺してはいけない 鉛筆の長さで曜日が分かるようになってき
飛ぶ用のほうきか掃く用のほうきか分からなくなってしまうことがよくあったので、掃除機を買うことにした。
