俺が書いた小説

うちの体育館の扉は取り付けが悪く、思い切り力を入れないと開かない。女にとってそれは特にキツくて、体育館に入ることが一つ目のトレーニングと言っていいほどだ。今日みたいに気の晴れない日だって、バン!とうるさく音を立てないと体育館には入れない。

ドドドドドドドド!!!!

それは、天井に挟まっていたバレーボールがいっせいに床を叩きつける音だった。

ハッピーバースデートゥーユー。

みんなが来る前に私はそれを片付けた。

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