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【心の不調に】おすすめメンタルヘルス本

人生はつらい。生きるのはつらい。
わかってはいるけれど、どうにもならず今日が過ぎていく。
私はそんな時、戯れにメンタルヘルス系の本を読んだりする。
読んだりする、というのは、物は試しと言うか、完全にそれに依存する気持ちなのではなく、読んでみるか…という感覚だということ。
ここでは、このつらさにはこの本を!と具体的な処方箋を出すことを目標に、独断と偏見でメンタルヘルス系の本を紹介していく。が、あくまで私の感覚なので、参考程度に読んでほしい。

①「感情をひとやすみ。」 根本裕幸・原裕輝

疲れたらこれ。休み方がわからない、という人もこれ。
私の中では割とお気に入りの本で、何度か読み返している。
特に私が良いなと思うのは、序盤。
実はこういう時かなり大事な「積極的ダラダラ」を推奨していて、疲れている時はそれを大抵忘れているので、はっとする。それに気づくだけでもこの本を読む価値があると感じる。具体的にどのようにそのムーブを行うか例えも書いてあるし、自分はどういう対策が行えるか、イメージしやすい。
その他、「心を休ませる」、「自分に優しく」、「仕事や人間関係」、「寂しい気持ち」などなど、非常に優しい文章でいろいろ書いてあるので、参考にされたし。

②「小さいことにくよくよするな!」R・カールソン

これは本と言うより、辞書だと思って手元に置いておきたい指南書。パラパラとめくって、今つらいことや悩んでいることに近い内容、タイトルの章(一遍2Pほど)を探そう。そしてそこだけを読む。なんとなく読む。本を全部読む元気がない時も、気軽に手に取れるところが魅力的。Tipsという英単語があるが、まさに生きるということのコツが多面的なアプローチで紹介されている。向き合う、乗り越える、というよりは、生きるうえでの障壁を“上手にかわしていこう”というスタンス。中にはユニークなアイディアもあり、こういう考え方もあるのか、と目からウロコがおちるかも。

③「アランの幸福論 エッセンシャル版」アラン著 齋藤慎子訳

エッセンシャル版というだけに、これも辞書的な使い方が適しているかもしれない。②よりも少し哲学的な印象を受ける。もとになっているのはアラン著の「幸福論」。そこから生きるうえでヒントになる一文を引用し、タイトルと短文でまとめているのが本書。幸福論、全部読むのはな…と思っている人が、まずは概要から、どんなことが書いてあるのか知るためだけに読むのも良き。もちろん、メンタルヘルス本としても大活躍。哲学的なので、時々何を言っているのかわかりにくいこともあるが、そこは気にせず読み飛ばして、自分にとっての“エッセンス”になる一文を探そう。宝探しのようで、おもしろい。もし興味が湧いたら、原文に挑戦してみるのも良いかも。

④「眠れぬ夜はケーキを焼いて(漫画)」午後

活字も読めないくらいに重症な時は、このエッセイ漫画がおすすめ。静かな夜の気配の中で、可憐な狼の主人公(作者)が、ケーキを焼いたり、お菓子を作ったり、身体に優しい夜食をこしらえたり…。この作品の魅力はなんといっても全体に漂うゆったりとした空気。こちらもゆったりとした姿勢でゆったりと読めば、ほっと癒される。こうするといいよ、あれがいい、これがおすすめ…などとアドバイスではなく、“読む”ということによる“行為”そのものに励まされる気がする。イラストもとても素敵だし、なんと簡単レシピもついているので、いいなと思ったら実際に自分の生活に取り入れることもできる。

⑤「日常(漫画)」あらゐけいいち

このnoteで何回目の紹介になるかわからないが、万病に効く漫画。私はメンタル不調の時は黙って日常を読む。いつでも手に取れるように、本棚の取りやすいところが定位置。脳死で読める。たまに信じられないくらい物凄く面白いギャグがあるので、どん底気分のはずなのに、クスっと笑ってしまったりする。お試しあれ。


さて、ここまで5冊紹介してきた。
そもそもメンタルヘルス本を読むことに、抵抗を感じている方も多いんじゃないかと思う。
どれを買ったらいいかわからないという悩みもかなり共感できる。そこで私が実践している、読む時のコツのようなものも紹介しておきたい。
まず、あまり期待しないこと。読んだからといって、今ある悩みが全て解決するわけではない。普段の読書のように、半分気分転換感覚で手に取るのが良いと思う。
そして、なんかこの考え方いいな、なんとなく好きだな、という文章にひとつでも出会えたらその本を買った価値があると思うようにしている。付箋を貼るなり、手帳にメモしておくなどしておけば、後々見返せて便利。
個人的な話になるが、最近は“なんとなく調子悪い”というメンタルが続いていて困りものだ。手元にある本(メンタルヘルス本だけでなく)で上手に気分転換し、5月に梅雨に、この憂鬱な季節を乗り切っていきたい。みなさん一緒に踏ん張りましょう。

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