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現代的論語7 人生にとってプラスになる人とは

先日、論語の勉強会にて
”何が人生にとってプラスになるのか”を学びました。

益者三友(えきしゃさんゆう)
「直きを友とし、
 諒(まこと)を友とし、
 多聞(たぶん)を友とするは益なり。」

『仮名論語』季氏第十六より

直きとは、素直で正直な人
とは、誠実な人
多聞とは、知識を持ってる人
を表します。

自分にとって本質的に良き友というのは、
嘘が無く正直で素直な人、
誠実な人、
知識や経験の豊かな人であり、
そういった人と親しむことで学びや得られるものが多く、
有難い存在です。

一方で、損者三友という言葉があります。

損者三友(そんしゃさんゆう)
「便壁(べんぺき)を友とし、
 善柔(ぜんじゅう)を友とし、
 便佞(べんねい)を友とするのは損なり。」

『仮名論語』季氏第十六より

便壁とは、体裁ぶる人や格好つける人
善柔とは、調子よく人に合わせる人、
     一見柔らかい雰囲気で
     良い人そうに見えるが、
     実際はそれほど誠実ではなく
     無責任な人
便佞とは、口が上手い、口先だけの人
を表します。

体裁ぶる人を友とし、
人当たりが良さそうな振舞いのわりには
誠実さに欠けるいい加減な人を友とし、
口先ばかりで調子が良いだけの人を
友とするのは損である、ということです。

そういった損になる人っていますね。

人からどう見られるか
そればかり気にして、格好つけたり、
見栄を張るようなことばかりしたり、
発言が軽くていい加減であったり、
良いことや立派なことを言っていたとしても
自分が以前言ったことを早々に忘れて
後日話した時には、話のつじつまが合わなくなったり。
言葉や振舞いに責任を持たず、意識もしない人ですね。

人間誰しも言動には責任というものがありますが、
それを軽んじるような人です。

そういった人と関わっていても、
質の低い交流が何となく延々と続くだけになります。

相手だけでなく、自らも、
人に損をさせるような人間になっていないか…
それは気を付けて意識しておかなければなりません。

自分だけは損したくない、
人には損を与えても気にしない・気付きもしない
そんな人間ではいけませんね。

そういったことに気付かず人に損を与える言動をしていると、
気付かぬうちに罰が当たります。
因果応報、自分のしたことが何かしら返ってきます。

因果応報に気付かず、自分は不幸だ、
苦労ばかりだ、他者や環境のせいだと嘆くのはお門違いです。
そんな人は結局、自他共に損な考えや言動がより濃くなり、
人間関係も、生き方も残念なものになっていきます。

「益者三友」
人間的成長…
それを為せるような友と出会いたいですし、
自らもそう思われる人になりたいものですね。

『現代的論語』では章句をとりあげ、現代に合わせて考えるならこのような言葉だろう、ということを記事にしていきたいと思います。
現代人になじみやすく、イメージしやすい事柄で解釈をしていくことで、もっと論語を身近に、耳が痛い言葉もありつつも身に染みる…そう感じてもらえたらなと思います。
共に論語を学ぼうではありませんか。

マガジンに論語に関する記事を収録しています。


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