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世界各地の童話・神話・エトセトラ

ネットで知り合った外国人に教えてもらったその国のちょっと不思議な話をまとめました。英語の説明をなんとな~くで訳した代物なので悪しからず。
調べてみると教えてもらった内容の詳細がヒットしないこともありましたが、それ込みで口伝えの伝説なんだな~とお楽しみください。




オーストリア "Untersberg mountain"――偉人が眠る山

ザルツブルクの山で、皇帝フリードリヒ・バルバロッサは復活するまで眠り続けているという。彼の髭は丸いテーブルを囲うように伸びていき、髭がテーブルの周りを三周したとき世界の終わりが訪れるという。目覚めたフリードリヒが山を去ると、神聖ローマ皇帝はいなくなり、人類最後の戦争が梨の木の上で行われる。この戦いは、何も知らないきこりが木を切り倒すまで続く。
シャルルマーニュも同様にこの山に眠る。彼は百年ごとに目覚め、まだ山の周りにカラスが飛び回っていることが確認できれば、また百年眠る。


ウクライナ "Ivan Kupala"――美しい東欧の夏至祭

この日、まず初めに未婚の証である花輪を被った少女がシダを探しに森へと入る。シダは夏至祭の前夜にだけ開花し、見つけた者は富と幸運を手にすると信じられているからだ。その後少年が森へと続く。少年が見つけるのは花かもしれないし、少女かもしれない。
一番特別な植物はシダだが、この日見つけたハーブにも癒しの力が満ちているとされ、同じように収穫される。
少女の花輪は蝋燭と一緒に川に流され、その流れ方によって恋が占われる。

https://authenticukraine.com.ua/en/blog/kupala
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インドネシア "Malin Kundang"――母に呪われ男は石になった

貧乏な船乗りが、貿易船に忍び込み富を築き、最終的には姫君と結婚した。
村に戻った彼は自分の生まれを恥じ、年老いた母を自分の母と認めなかった。
報復として彼女は実の息子が出航する際、彼と船を石に変えた。石は「Batu Malin Kundang」と呼ばれ、今でも観光名所として残っている。


ニュージーランド  "Phantom canoe"――大噴火を予兆したのかもしれない

1886年、ニュージーランド史上最大の被害を記録したタラウェラ山の噴火。その噴火の11日前、湖でボートに乗った観光客らは死人を乗せたマオリの戦闘用カヌー(waka wairua)が霧の中を進み消えていくのを目撃した。証言は多く挙がったが周辺にそのカヌーを保有するマオリはおらず、それどころか長い間そのようなカヌーは造られなてこなかった。
現地の首長は、これを凶兆だと見なした。その後噴火が起こり、120人が亡くなった。

https://teara.govt.nz/en/1966/tarawera-phantom-canoe


中国 門神――今も脈々と受け継がれる魔除けの神様

昔、神荼(しんじょ / しんと)と鬱塁(うつりつ)いう兄弟が東海の度朔山に住んでいた。山には桃の木が生え、枝は三千里先を覆う程の大樹だった。
毎朝二人は木の下に悪鬼がいないか見回り、見つけ次第葦の縄で虎の足に縛りつけ喰わせた。
後の人々は桃の木の板に兄弟の姿を描きドアに掛けることで「門神」という魔除けとした。
唐の時代までに門神は秦瓊(しんけい、秦叔宝)と尉遲恭(うっちきょう、尉遅敬徳)に置き換わった。現在では沢山の実在・非実在人物が門神として描かれている。


ドイツ "Brettener Hundle"――犬に救われた町

1504年、ブレッテンは敵に包囲された。
町を守るため、住民は全ての食料を小さな犬に与えどんどん太らせ、防壁の向こうへ送り出した。
これを見た敵は「壁の中の物資は十分だ」と判断し、勝てる見込みが無いと撤退した。敵はせめてと犬の尾を切って持ち帰った。


アメリカ "Old Alton Bridge"――その男、半分ヤギ

ゴーストハンターに人気のこの橋は、地元では半分人間・半分ヤギの"ゴートマン"が出ると噂されている。
ゴートマンは、元々はオスカー・ウォッシュバーンというヤギの牧場経営主で黒人だった。彼は家族と橋の北側に引っ越してきたと言われる。
数年後、誠実で信頼できる商売人として知られるようになり、地元民から"ゴートマン"とあだ名をつけられたオスカーは、橋に「ゴートマンへと続く道」と書かれた看板を掲げた。
しかし、黒人の成功はまだ多くの人に歓迎されておらず、1938年8月、KKKの団員がオスカーを誘拐した。彼らは縄を橋に結び、輪の部分をオスカーの首にしっかり巻き付けた後、オスカーを橋の向こう側に投げた。
KKKはオスカーが死んでいるかどうか見下ろし確認したが縄の先は空っぽで、パニックに陥った彼らはウォッシュバーン家へと戻り、オスカーの妻と子供達を惨殺した。
地元の人々は警告する。もし夜に(KKKがそうしたように)ヘッドライトをつけずに橋を渡れば、ゴートマンに遭遇するだろう、と。
周辺の森では幽霊のような人影や怪しい光が目撃され、来訪者が何者かに触られた、掴まれた、または石を投げつけられたとの報告もある。

(ちなみに教えてくれた人は「幽霊は恐くないけど、橋は壊れそうで恐いから行ったことはない」とのこと)


アメリカ 除雪車命名コンテスト――ホラーではないけど……。

アメリカの各州で、冬の英雄こと除雪車の命名コンテストが行われている。
ミネソタ州では毎年コンテストが開催される。優勝者は春にアナウンスされ、名前は各車にディスプレイされる。
ちなみに日本では「道の駅 飛騨街道なぎさ」が同様のイベントを開催。『飛雪号(ひせつごう)』と『高山翔(たかやまかける)』に決定した。

こちらは2022年ミネソタ州で上位にランクインした名前。教えてくれた人は「De Ice Man Cometh」で応募したけど優勝ならず。来年こそは! と意気込んでいた。


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