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【発達障害児の親】こんなことで悩んでいませんか?#4~発達障害と診断されてから気をつけたいことは?~

はじめに
 
発達障害と診断されたお子さんを持つ親御さん、どうか少し肩の力を抜いてください。心からお子さんのことを思い、最善を尽くしたいという気持ちは十分理解できます。しかし、その思いが時にはお子さんにとって負担となってしまうこともあります。


1.お子さんの診断はサポートのためのもの

 まず大切なことは、発達障害の診断はお子さんがその子らしく、より良い生活を送るための手助けとなるものです。診断を受けたことでお子さんを否定したり、「どうしてこんな簡単なことができないの?」と特定の行動を責めたりするためのものではありません。

 例えば、お子さんが授業中に集中しにくいと感じる場合、その特性を理解し、特定の座席に座ることや休憩を取り入れるなどの工夫をすることで、学びやすい環境を整えることができます。お子さんの特性を理解し、具体的なサポートを提供することが目的なのです。

2.お子さんへの対応に気をつけましょう

 診断を受けた後、何か問題があるたびに「これが発達障害だから」とお子さんに言ってしまうことは避けましょう。例えば、お子さんが宿題を忘れたときに「これがアスペルガー症候群だから。自覚しなさい。」と言われると、お子さんは「自分の特性はだめなものなんだ」というように否定されたと感じ、非常に傷つくことがあります。

 また、親御さんが感情的になって「高いお金を払って治療しているのに、どうして言うことを聞かないの?」と言ってしまうと、お子さんに大きなプレッシャーを与えてしまいます。こうした言葉は、お子さんが自己否定感を持ったり、親に対して不信感を抱いたりする原因となりますので、慎重に言葉を選びましょう。

3.親御さん自身の不安と向き合う

 親御さんが感じる不安や混乱は自然なことです。多くの親御さんが同じような経験をしています。例えば、お子さんの将来について心配になり、夜中にインターネットで「発達障害の将来」と検索して様々な情報を読み漁ることもあるでしょう。しかし、そうした中には「発達障害の子は社会に適応できない」といった極端な情報や誤った情報も含まれており、それに振り回されてしまうこともあります。

 こんな時こそ、信頼できる専門家、例えば発達障害に詳しい小児科医や心理士に相談し、冷静に対応することが大切です。具体的なアドバイスや支援策を教えてもらうことで、親御さんの不安も軽減され、適切なサポートを行う自信がつきます。

4.周囲の意見に惑わされない

 周りから「発達障害なんかじゃないんじゃないの?」「もっと愛情を注げば治るよ」などと言われることもあるでしょう。例えば、近所の人から「お子さんがもっと社交的になるように、たくさん遊びに連れて行けばいいのに」と言われるかもしれません。しかし、発達障害は親の子育てや愛情不足が原因ではありません。

 こうした周囲の言葉に惑わされず、自分たちのペースでお子さんと向き合うことが重要です。例えば、お子さんが好きな活動や得意なことに集中させる時間を増やし、その子の特性を尊重しながら成長を見守ることが大切です。

5.お子さんから学ぶ

最も信頼できる教科書は、お子さん自身です。例えば、本やインターネットで「発達障害の子どもにはルーティンが大事」と読んだとしても、お子さんがその日に気分で予定を変えたがるタイプなら、その情報は必ずしも役立ちません。

 お子さんの特性やニーズを最もよく知っているのは親御さん自身です。例えば、お子さんが特定の遊びに夢中になるなら、その興味を活かして学びの機会を提供することが効果的です。お子さんの反応や行動を観察し、どんな環境で最もリラックスできるか、どのような支援が有効かを学び、それを次に活かしていくことが最善の方法です。

6.焦らず、ゆっくりと歩んでいきましょう

 親御さんが焦ってしまうと、お子さんにもその不安が伝わってしまいます。例えば、お子さんが新しいことに挑戦するのを見て、「早く上手になってほしい」と強く願いすぎると、そのプレッシャーがお子さんにも伝わり、逆に不安を感じさせてしまうことがあります。

 焦りを横に置いて、例えば、「今日は少しできたね」と小さな進歩を喜び、少しずつお子さんの特性を受け止めていきましょう。最大の理解者でありたいと思う親御さんの気持ちさえあれば大丈夫です。お子さんのペースに合わせ、ゆっくりと寄り添う姿勢が最も大切です。

最後に
 発達障害の子どもを持つ親御さんの道は決して平坦ではありません。しかし、ゆっくりと、お子さんと一緒に歩んでいくことで、必ず明るい未来が見えてきます。お子さんのために、そしてご自身のためにも、焦らず一歩ずつ進んでいきましょう。

 皆さんの努力が、お子さんの笑顔につながりますように。

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