子育てエッセイ : 子どもの食べ物の好き嫌いは余り心配する必要はないと思う

牡蠣の美味しい季節になりました。
奥さんが今日の夕食は牡蠣フライだと言っていた。
僕は牡蠣が大好きなので楽しみにしている。

牡蠣と言えば忘れられないのが、フランスに出張に行った時、パリで食べたフランスの生牡蠣。
フランス人の課長がご馳走してくれたのだが、
フランスでは牡蠣は調理せずに生で食べるのが一般的。1人前が大きなお皿にのった15個の生の殻付き牡蠣だった。
ところが、ソースは海水の塩味だった。
フランスでは水揚げされた牡蠣を真水で洗わずそのまま食べるのだ。海水の塩味で食べるということだった。
だから、殺菌性のある白ワインを飲みながら食べる
味は日本の牡蠣と殆ど変わらないが、海水と一緒に食べるので磯の香りがして美味しい。
フランスの生牡蠣の食べ方は、薄くスライスした
バゲットに無塩バターを塗りその上に殻から取った
生牡蠣をのせレモン汁をかけて食べる。
まさに洋風の生牡蠣になって美味しいが、日本では
嫌いな人は嫌いだと思う。
もうひとつの食べ方は無塩バターの代わりにマスタードを塗る、これは日本の人でも美味しいと思うと思うので試してみてください。

結婚して娘たちが産まれ何年かして冬のある日気がついたことがあった。
鍋料理に僕の好きな牡蠣が入っていないということを、考えてみれば家で牡蠣の入った鍋料理は何年も食べていないということを。
奥さんに聞いてみると、娘たちが牡蠣が嫌いだった
僕も奥さんも、嫌いなものは仕方ないと思ってそのままにしておいた。
ところが大学生になると娘たちは牡蠣を食べられるようになっていて、牡蠣入りの鍋料理が復活した。

娘たちは子どもの頃は珈琲が嫌いだった。
ところがふたりとも今では珈琲をブラックで美味しそうに飲んでいる。

娘たちはマヨネーズが嫌いだった。
茹でたブロッコリーにマヨネーズをかけて食べる僕を、信じられない、という顔で見ていた。
だが今はふたりとも、お好み焼きにマヨネーズをかけて美味しそうに食べている。

次女はセロリーが嫌いだったが、今はスティックサラダのセロリーを美味しそうに食べる。

長女は椎茸が嫌いだったが、今では椎茸のバターソテーが大好きだ。

娘たちはイカの塩辛が大嫌いでホタルイカの醤油漬けはもっと嫌いだった。
でも今は両方とも、お酒のおつまみとして美味しそうに食べている。

結局、娘たちが今だに嫌いなのは、パセリとコンビーフだけになった。
パセリは食べられなくても問題ないと思っている。
コンビーフはヘルシー志向の今の女性には余り人気がないので仕方がないと思っている。

大人になれば大抵の物は食べられるようになるということだと思う。
僕も奥さんも、嫌いな食べ物を無理矢理食べさせようとして来なかった。
案外、無理矢理食べさせるともっと嫌いになるのかもしれない。
子どもが自分で食べられるようになるのを待っているのが1番良いと僕は思う。







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