恋愛エッセイ : 夫婦は恋人同士 2 絵本美術館とインテリア雑貨としての絵本 パートナーから学ぶこと
僕の奥さんはご飯よりもパンが好き。実は僕もご飯よりもパンが好き。
だから僕たち夫婦の共通の趣味のひとつはパン屋さん巡りだ。
もう1つは、絵本美術館巡りだ。
僕はもともと絵本には全然興味がなかった。ところが奥さんの趣味の1つが絵本を集めることだった。
僕は結婚後、奥さんが持って来た絵本を読んでいる内に絵本が好きになった。
また、好きな絵本作家の人も出来た。
娘たちが生まれ、絵本を読んであげている内に、
絵本がもっと好きになった。
そして、絵本作家を始め絵本に関することを奥さんに教わった。
僕が住んでいる長野県には、たくさんの絵本美術館がある。ある日、奥さんが娘たちを絵本美術館に連れて行きたいと言って、最初に行ったのが、岡谷市にある、小さな絵本美術館だった。
ばばばあちゃんシリーズでお馴染みの絵本作家、
さとうわきこさんの絵本美術館だ。その名の通り
小ぢんまりとした美術館だが、館内には、さとうわきこさんの絵本の原画や絵本が展示されていて休憩出来るスペースもあった。
そして、さとうわきこさんご自身にも会うことが出来た。
その日以来、僕は絵本美術館が好きになった。
家族でよく行ったのが、お隣の山梨県の北杜市にある、日本最初の絵本専門図書館、えほん村だ。
たくさんの絵本が置いてあり、図書館のなかで
絵本を好きなだけ読むことが出来る。絵本の販売もしていて、小さなカフェもあり、人形劇も見ることが出来た。
そして、近くには東君平童話館が有り、東君平さん独特のかわいい絵本の原画が飾ってあった。また、
絵本の販売コーナーも有り、そして、来館すると
サービスでハーブティーをご馳走してもらえた。
僕は奥さんと結婚していなければ、絵本は子どもが読むものと、何の興味も持たなかったと思う。
夫婦、パートナーとはお互いにお互いから学べるものを持っていないといけないと思う。
学べるものをお互いに持っているから長続きするのだとも思う。
いつまでもお互いに学び合える様に、お互いが学び続けていかなくてはいけないと思う。
僕の奥さんは、絵本をインテリア雑貨としても使っている。僕の家の玄関を入った所には、いつでも
絵本が飾られている。
奥さんは月始めに必ず、玄関に飾っている絵本を
変える。節分の時は豆まきの絵本、ハロウィンの時はハロウィンの絵本、クリスマスの時はクリスマスの絵本、というように、その月に関係のある絵本を飾っている。
9月29日が十五夜、10月27日が十三夜なので
今はお月見の絵本を飾っている。
僕は月始めを楽しみにしている。
CDジャケットでは小さいので、前月僕がコレクションしているレコードジャケットを家のなかに飾ると
奥さんがレコードジャケットもインテリアになると言った。
僕は今、10月に合うレコードジャケットを探している。