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東日本大震災と子育て② 原発爆発・遠い場所の話が自分のことになるまで


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東日本大震災と子育て① 地震発生・初めて体験する震度5強

【3月12日(土) 福島第一原発 爆発】
午後のワイドショーで原発が爆発した様子を見ました。津波に続き現実ではないものを見ているかのようでした。私はと言えば普段と違う環境にぐずり続ける娘のお世話と、余震や原発爆発のニュース、災害のアラーム音、それらによる不安でずっと緊張して過ごしていました。

~その日の日記より~
「こんな泣き方は家ではしない。怖がっている、嫌がっている泣き方を聞いているとかわいそうで…。畳の部屋で寝かせるとギャンギャン泣いてしまう。雰囲気?におい?部屋の明るさ?天井の色?そういえば子どもの頃、畳の部屋の天井の柄が顔に見えたりして怖かったな。この子は”いつもの場所”と違うという事が分かる。物もいっぱいつかめるし、足も力を込めてつっぱることができる。歌も歌えるし、お気に入りのものもあるし、顔のついたおもちゃにはお話しするよ。すべてがかわいい。
寝かせては泣いてのくり返し。家での泣き方と声が違う。いつもは寝かせると口をちゅぱちゅぱして、泣くまではあまりいかないのに、寝かせると表情も違うしびくっとして起きる回数が多い。」

【3月13日(日) 地震発生2日後】
一旦自宅へ帰りました。十分な非常用品を準備していなかったため、スーパーに買い出しにいきました。いつも物がひしめいている商品の棚は空っぽ。電池も乾麺もカップ麺も、なにもない。ミネラルウォーターも売ってない。おむつもない。ひとつもない。

商店街の小さな電気屋さんからも、電池はなくなっていました。そしておむつとミネラルウォーターはその後手にいれるのが難しくなりました。幸いにもおむつはネット注文したものが前日に届いたばかりで、しばらくは心配ありませんでした。

地震警戒のアラート音は相変わらず昼夜問わず急に鳴り響き、ひやひやして過ごしました。今も避難訓練のサイレンやなにかのアラート音を聞くと、急激に緊張します。

~その日の日記より~
・命が最優先・子どもが最優先・冷静に物の準備や確認をしたらなるべくいつも通り過ごすこと

☆続きはこちらです☆ 3/11夜 公開予定です
東日本大震災と子育て③ 子どもであふれかえる新幹線で東京を後にする
東日本大震災と子育て④ 帰省後の穏やかな生活と帰宅後の現実


東日本大震災後の子育てをひも解いていく
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0歳児の子育て日記 ~2011年~

原発のことなどで先の見えない日々でしたが、初めて食べたもの、初めて話した言葉、明るい言葉や喜びがたくさん記録されています。
コロナ禍を子育てされる方へのエールになりますように^^

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