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『怪物』だーれだって話

映画『怪物』を観ました

しばらくFODプレミアムばっか観てましたが、
つい最近、U-NEXTにて邦画の『怪物』を観ました。
(まぁFODにもあるだろうけど)

先に言っておくと、盛大なネタバレをしないことには、
この映画の感想は書けませんので、
まだ観ていない、かつ、ネタバレ嫌って方は早急にブラウザバックされてください。

ちなみに文句なしの★5つって感じでしたので、
「ネタバレは絶対嫌だけど、そこまで積極的に観る気もないかな~」て方も、
ブラウザバックしてもらった方がよいかもです。

自分自身、そこまで期待せずに観たんですけど、
予想外にめちゃくちゃよかったので、
「気になってはいたんだけどね」ぐらいの方には、ぜひ観てみてほしいなと思います。



------------✂以下、ネタバレ有✂------------------------------

そんで、いきなり核心部のネタバレに触れることになりますが、
自分は日頃、割とBL作品ばっか観てる人間なんですけど、
ここ数年で観たBL作品なんて、簡単にぶっ飛ばしてしまうくらい、
『I Told~』のBKPPに次ぐ、最エモカップリングやんけと思いました(爆)
(カップリングなんて表現すなと言われそうだけど(爆)
 『I Told~』はタイのBLドラマね)


子役のふたりがとにかく強い

まずメインの子役ふたりが、演技がとっても上手いというのもあるし、
シンプルにふたりとも、とっても可愛らしいというか、いい顔してる。
特に“湊くん”役の子は、これからどんな風に育っていくんだろうな~と思うけれど、
(男の子って、高校生ぐらいからも全然顔変わりますよね
 ボーイズアイドルとか見ててもビックリする)
アイドル系というか少女漫画系というか、
とにかく、“よくあるイケメン”って感じじゃなく、
しっかり個性もある、本当に“いい顔”してるなって感じ。

でもって、もうひとりの“星川くん”は、シンプルにばちくそカワイイ(笑)

うん、だから、星川くんはばちくそ可愛くて、
先の『I Told~』の“オーエウ”よろしく、
「いや、全人類落とせるやろ」と思ったので(爆)、
なんで、湊くん、そんな思いつめなくっていいよ☜

宇宙の発生の仕組みとか色々と話していて、地頭はいいんだろうけれど、
なんかどっか危ういというか、精神年齢が低そうというか……。
そんな役柄の演技もあいまって、本当にむちゃくちゃ可愛らしかったですね。(星川くんね)

その絶妙に危うい感じの演技も、めちゃくちゃ上手いんだよなぁ……。
クラスメイトからいじめられても、あんま分かってないというか、
妙に明るくて飄々としてる感じとか……。
(まぁその部分に関しては、得てしてやってるというか、
 一種の防衛反応かもしれませんが)


全然“イヤミス”ではなかった

そんなわけで、明確に最大のネタバレを言ってしまうと、
子役の男の子ふたりの“微妙な恋心”がきっかけとなって、
どんどん物事の歯車が狂い始めるというか、
にっちもさっちも行かなくなっていく……というお話だったんですが。

で、先に「全然期待せずに観た」と書いたんですけど、
これ確か、同じく邦画の『世界の終わりから』を観に行った映画館で予告編が流れていて、
それで気になってたんですよね。

で、その予告編の見せ方とかからしても、
その時は、観終わった後に「うわぁ~…」てなるであろう、
いわゆる“イヤミス”系なんだろうな~と思ってたんですよね。
なんせ、むちゃくちゃ不穏な感じを煽ってくる予告編だったもんでw

でも、蓋を開けてみれば、全然そんなエンタメ系?の作品ではなかったというか。


最初は主演の安藤サクラさんの視点でストーリーが進んでいって、
その時点では、色んなことが訳が分からない、
まったく納得できない方向にどんどん進んでいって、
そののちに、“湊くん”の担任の先生だったり、それこそ“湊くん”だったり、
色んな人物の視点で物語がリプレイされていくっていう……。

それだけだと、よくある構成だよなと思うんですけど、
その別視点でのリプレイによって明らかになる真相が、
とても予想がつかないものであるというか。

単なるどんでん返し!てエンタメ色の強い感じじゃなく、
「あ~……そういうことだったんかぁ~……」て、
ほんの些細な、ほんと何てことのない発言が、
後になって全然別の角度からグサグサ突き刺さってくる感じというか……。
上手いこと言えませんが。


まぁとにかくイヤミスなんかでは全然なかったです。
(本来、イヤミスもむちゃくちゃ好きだけどね)
観終わった後は暫く呆然としてしまうというか、
心にジ~ンときて、色々と考えさせられる感じでした。

難しいな……、これまた盛大なネタバレになりますけど、
個人的には、やっぱり最後はハッピーエンドがよかったなぁと思いつつ……。

安藤サクラさん演じる“お母さん”も、
別にそこまで理解のないお母さんなわけでもなかったろうに、
もうちょっと何かやり用があったのではと思ってしまう。

といっても、“子供だから”というのは大きいし、
(もうこれ以上どうしようもないと思ってしまいがちだし、
 実際そう思ってしまう気持ちも、とてもよく分かる)
あと、あの中村獅童のクソ親父を鑑みるに、
ああするしかなかったのかなぁとも思えるし……。
哀しいですね。

まぁ1個明確なことは、いじめっ子が全部悪いですわ(爆)
まぁそれはね、この映画に限らず、言うまでもないことなんですが。

それでも、この終わり方も終わり方で「いい」と思えるエンディングにはなっていて、
それもよかったポイントのひとつです。
何よりラストのシーンは、映像やロケーションがとても綺麗だったのもあるし、
あれはあれで、ふたりにとっては間違いなく救済だったのかなぁと、
そう思えるような最後でした。


まぁとにかく、日頃BL作品を観られている方には、
ぜひ観てもらいたい作品だなぁと思いました。

単に「ショタ×ショタのカップリングめっちゃ可愛いから観て!」みたいな、
クッソきしょいことを思ってるわけではなくて(爆)

一見するととても同級生には思えない、
“星川くん”の方が随分と幼くて、不似合いな感じのふたりが、
なんか自分たちでもよく分からないところで共鳴しあって、
まさにそのストーリーの通りに、ほかには誰も入り込めない、
ふたりだけの世界を構築していく感じが、なんとも言えず素敵でした。


本当にいい作品だったな~。
映画では久しぶりに「いい!」と思える作品だったかも。

この坂本裕二さんて脚本家さん、
そうそう、テレビドラマ『anone』の方ですよね。
広瀬すずちゃんが好きでそのドラマも観ていたので、名前に憶えはあって。
(そもそもがめちゃくちゃ有名な方ではありますが…)

でも『anone』は全然ハマらなかったんだけどな(笑)
それでも『Mother』はそれこそ文句なしに好きだし、
ほんと、今回の『怪物』と、視聴後に同じような気持ちになる作品だったかな。

あまり好評だった記憶がありませんが(爆)、
何気に『問題のあるレストラン』もすごく好きなドラマだったし。

とにかくすごくよい映画でした!
観られてよかった!! おすすめです。

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