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2021年2月の記事一覧
大衆中華料理に突きつける霧と影。
「東京五十番すすきの店」2021年2月14日(日)
晩冬を兆す重たげな雪が日を追うごとにその増減を繰り返し、街を薄汚れた灰色に覆う。
日中は雪を溶かして濁った水溜りを作ったかと思うと、夕刻ともなれば次第に表面を光らせ、ともすれば足を掬う危険を帯びていた。
しかも空腹ともなれば、その足元は頼りなく弱々しい。
休日の食難民…
まるで神に呪われたユダヤ教徒のように街を当てもなく彷徨うも、日曜日のパンデ
北の大地で、牛タンの本場の味を求めた幻。
「牛タンの笑や」2021年1月23日(土)
この店の情報を得た時、砂浜で折り重なる波のように記憶と思い出が沸き上がった。
仙台の老舗の一角を成す店の分店と知れば、ことさら高波となって襲いかかる。
仙台に住んでいた頃、食べ歩き求めた牛タンの数々。
あの食感、あの風味、あの満足…
すべてが“あの”という代名詞に変わるほど、記憶と思い出の只中に埋もれてしまったのだ。
確かに、チェーン店化した牛タン専門