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我が読書迷走微録

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迷走ばかりの我が読書遍歴を微文で紹介する記録。
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#詩人

「神曲」ダンテ

13世紀のイタリア詩人による大長編叙事詩。
地獄編、煉獄編、天国編の3部作は第2の聖書のごとく、長く深く、そして重厚であり、それはどこか精神の建築物のようでもある。

「ホイットマン詩集」

アメリカ近代詩を語るに欠かせない代表的詩人。
黒人奴隷解放運動に揺れた時代の中で残された「草の葉」は、自由詩の先駆けとも言える。

「宮沢賢治全詩集」

突如としてコロナ時代に生きることになった我々は、時には童心に立ち返り、宮沢賢治の優しくも逞ましい言葉の連なりに身を預け、自然と人間の崇高さに耳を傾けよう。

「萩原朔太郎詩集」三好達治(選)

少年時代に我が詩情を覚醒させた日本近代詩の巨人。とりわけ「旅上」は、フランスへの静謐とした熱望が湧き上がる。が、コロナ禍のフランスはなお遠し。

「詩集 私を支えるもの」銀色夏生

静まり返った世界の中で、静かに共鳴する言葉の連鎖。

日々に寄り添う何気ない風景、そして吸い込まれるような言葉の連なり。
世界が止まった時だからこそ立ち止まり、振り返り、明日の自らを支えるものを求めて、丹念に染み入るように幾度となく読める一冊。