佐々木元気/sasaki genki

大好きなキューバ音楽のこと。日々の雑感など書き連ねていきます。

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最近の記事

憧れの土岐英史

僕の親世代だろうか。 カセットウォークマンが誕生し、ドライブのお供に音楽を聞けるようになったとき、皆さんはとても洗練されたグッドミュージックを詰め込んでたくさんの思い出を作ったのだそう。 時代は一回りし、我々世代は80年代の音楽センスに夢中だ。僕も漏れなくリアルタイムで80年代音楽と共に過ごしたかったと思う一人である。 ツボにハマるポイントは、間奏部分で本当に素晴らしい管楽器奏者のソロが入るところだ。 きっかけの曲は、かの有名な山下達郎『Sparkle』 僕はサックス

    • 喫茶店が好きなんだと

      唐突だが、僕の思い出せる限り古いの記憶は3歳。 故郷の老舗喫茶店のカウンターでオレンジジュースを飲んでいた。 その喫茶店は僕が生まれる前から両親の行きつけだったし、おそらく僕が生まれてからも行ってたのだろう。 名前は『味覚』 とても古く雰囲気が良く、 使い込まれた椅子 煙草のヤニが染みたような色をした壁 全体的にボロいが座り心地最高のソファ 小学生になればメニューの冒険を覚え そこで頼むホットケーキとクリームソーダは格別だった。 モーニングから夜ご飯まで本当に何度

      • 秋に思うこと

        とにかく自分を生きること 自分を知らないと、あらゆる表現ができない。 そう思って書き綴ってきたこのnote。 前に大切な親友の話を書いたその1週間後。 彼の姉から結婚式を高知で挙げるとの連絡があり、縁あって久々に田舎へ帰ることができた。 彼に手を合わせ、考えを巡らせた。 人と人とが縁を結び、それぞれの人間関係が作られていく。その複雑さたるや。その奇跡的確率で人が出会い家族になってゆく。 そんなこと思いながら、座ってすぐから泣いてた。 式では演奏をした。 僕の気持ちが最大

        • りゅうの池

          僕は歩くことが大好き。となりのトトロで有名な『さんぽ』を参照頂こう。 生まれた町の道という道、川の果て、山の頂上を知りたくて、地図を切り抜いてリングノートに貼り探索した。 こんなことを思い出したのは、敬愛する森見登美彦氏の著者『ペンギンハイウェイ』を久々に読み返したからだ。主人公の彼と同じく、小学生の頃はとにかく周りに小さな不思議や秘密があるとその奥に隠れた大発見を求めて無茶な探検に出かけるのだ。 僕の身の回りにもたくさんの謎があった。 山の上にある大きな鉄塔やそれに付く

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        • 僕の雑感
          8本
        • 短編
          1本
        • キューバ滞在記
          14本

        記事

          泣いた昼 その夜(14日目)

          いつもの練習場所に行くと、いつもトランペットを練習してるグループの1人に呼ばれた。 「おーい!こっちに来いよ!また変なやつに絡まれるぞ」 匿って?くれるようだ。 キューバのミュージシャンは本当に人が良い。 「日本人だ!エリックミヤシーロは知り合いか!?彼はまだ生きてるのか!?俺習いたいんだ」 「日本でNG LA BANDAは有名か?俺の甥が今あそこでアルト吹いてる」 相変わらず話が止まらない。とても嬉しい。 NG LA BANDAのアルト奏者紹介してほしい。

          泣いた昼 その夜(14日目)

          夏に思うこと

          小学生のとき、親友が病気で亡くなった。 友達が死ぬなんて理解の範疇になく、連絡網で次へ伝えなければならないのに腰が抜けて、呆然と電話の前にへばりついた。 お見舞いに行こうと高知市内へ初めて汽車に乗って行った。病名は当時聞いてもまったくピンと来なかった。ただ、市内の病院というのは事情を察するには十分すぎた。 会ってみると、いつも通りの彼なのに。 彼は漫画が好きだった。読むだけには飽き足らず、自作の漫画を描いてみんなに披露していた。結構面白くて、それが彼を知るきっかけだった

          鳴いてる 凪いでる 泣いてる

          仕事を辞め、何者でも無くなった私。 さて、手始めに旅にでも出よっかなーと思い立ち始発電車に乗った。気持ちが軽くなるのはいいが、同時に財布も軽くなってしまう。どうしたものかね。 尾道。 いつか行ってみたいと思っていた。私の心を動かすのはいつもノスタルジーだ。 春は桜の花がさらさらと散る瞬間。夏は蚊取り線香の香ばしい煙と下駄の音。秋は風に乗り鼻を擽る金木犀の香り。冬は入った布団の凍える冷たさ。 そういったものに胸の奥がキュッとなる。尾道の風景はそれらと同様の何かを感じさせる。だ

          鳴いてる 凪いでる 泣いてる

          祭りの街

          正月を区切りに一年が終わり、新しい一年が始まる。 日本に暮らしていると、当然の感覚だ。 しかし、僕の故郷高知では8月12日を過ぎると一年が終わったような感覚を持つ人が沢山いる。 まるで燃え尽きたように、街から人が消える。 8月の9、10、11、12の四日間は高知よさこい祭り。 街は200を超えるチームが市内14の会場を独自の情報戦術で巡る、いわばタイムスケジュール一切なしの移動型フェスだ。 よさこい祭りの基本ルールは4つのみ 鳴子をもつこと 前進する振付であるこ

          最高にモテた日(13日目)

          朝カサを出ると、昨日のステージが幻のように消えていた。嘘でしょ?? あんなに照明もスピーカーシステムも、ステージも一晩で!? キューバってどうなっているのー! 今日は旧市街へ散策に行った。 ビエハ広場で読書していると、いきなり10人程に囲まれ、 写真撮って! とお願いされる。 良いよ、とカメラを受け取ろうとするがおかしい。 みんな僕を中心にポーズを取り始める。 僕と撮りたいの!? 彼女らはどうやら日本が大好きな学生観光客グループ。 初めて日本人を見て、いてもた

          最高にモテた日(13日目)

          馴染めてきたかな(12日目)

          僕は一日中、課題とされているスケール、特にオルタードスケールを木陰で練習している。 あまりにもそればかりやっているので、僕はその広場で一部の人からAlterdや略してかaltoと呼ばれるようになった。 いやアルトサックスだからアルトかな。 彼らが本気で冗談を言い出したら、速すぎて全く聞き取れない。 聞き取れたとしてもおそらく、高度な比喩や慣用句を理解しないとその面白さが分からないのだろう。 それでも、彼らはめちゃくちゃ話しかけてくる。 しかし、練習量も半端で無い。

          馴染めてきたかな(12日目)

          東京

          ハチの巣みたいだ 東京 働きバチの行列だ 私はまだやわらかな幼虫 甘い甘い夢を見てる 東京ハチミツオーケストラ/ チャットモンチー 古いギターをアタシにくれたひと 東京は怖いって言ってた YUI/TOKYO 東京は後戻りしない 老いてく者を置き去りにして 目一杯 手一杯の 目新しいモノを抱え込んでく

          フレンドリーな人に注意(11日目)

          キューバ人は陽気で気さくだが、 一部の親しげに話しかけてくる人には注意しなければならない。 旅行ガイド『地○の歩き方』にも書いていた。 「サルサ」とか「ハマキ」とか「ブエナビスタソシアルクラブ」とか 日本人が分かりやすい言葉で話しかけてきて、音楽好きなら誰もが知っているありふれた情報を教えてくれて、お金を要求してくる人がいる。 僕の場合は 「やあミアミーゴ!楽器やってるのか? 良いこと教えてあげよう。 Casa de la musícaに行くと素晴らしい音楽がきけ

          フレンドリーな人に注意(11日目)

          Practice hard!(10日目)

          練習場所はとにかく管楽器ミュージシャンが多い。 しかも比率は7:2:1でトランペット:トロンボーン:サックスだ。 というかサックスは今のところ僕だけだ。 練習場所の道中に、割と美味しいカフェを見つけた。 これでなんとか、食事と練習時間を確保できるようになった。キューバに来て10日かかったが満足だ。 この練習場所は現地ミュージシャンの心意気で成り立っているように感じる。 心をオープンにし、感謝の気持ちを持ってコミュニケーションを取ってみると 彼らはものすごく楽

          Practice hard!(10日目)

          はじめてのセッション (9日目)

          数回目かのJanioのレッスン。 スペイン語を覚えるのと同じく、音楽にもボキャブラリーを増やす必要があるとのことで、沢山のスケール(音階)を教えてもらった。 帰りに昨日見つけた広場に寄り、隅の方で楽器を構えてみる。 少し音を出してみる。 もうちょっと大きく出しても大丈夫かな? とか考えながらも後には全開で音出ししていた。 凄く良い場所見つけた! 住宅地からは離れ、wifiもないので人だかりもない。 観光用バス停があり観光客が少し居るが、「流石は音楽の国キューバだなぁ」

          はじめてのセッション (9日目)

          見つけた! (8日目)

          体調はだいぶ回復した。 身体を慣らしに少し外へ出た。 いつもと違う方向へ歩くと、トランペットの音が聞こえた。 これは!と思い、音を辿り、歩く。 すると、林と林に囲まれたちょっとした広場でミュージシャン数名がリハをしていた。 (ティンバオルケスタのホーンセクションだった) ついに見つけた練習場所!! 今日は体調が万全でないので、控えるがこれからはなんとかして、コミュニティに潜り込もう。 #日記 #キューバ #音楽 #留学 #Cuba #music #diary

          見つけた! (8日目)

          ついに...(7日目)

          体力の限界というのか。 連日の炎天下フィールドワークで身体がおかしくなったのか、目が覚めた瞬間めまいがして起き上がれない。 これはまずい。 事故、事件、体調不良。旅先での大問題だ。 とにかく、しんどい。 毎日掃除をしているお姉さんにカタコトで状況を伝え、バナナと水を買ってきて貰った。 スペイン語能力の上達を実感したが、そんな場合ではない。 とにかく安静。 バナナをたべて、水を飲んで寝た。 運がいいのか悪いのか。 今日に限って、スコールがきた。 キュ