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第3話「文系の研究とはなんぞや」

こんにちは~。教育系修士ネキです。

時期的に学期末ということもありバタバタしていたため、かなりお久しぶりの投稿です。夏本番を迎え、暑くなりましたね。

これまでの記事を読んでくださった皆様、スキを押してくださった皆様、ありがとうございます。励みになっております^^




さて今回は、いわゆる文系の「研究」についてお話しようと思います。

第1話で少し触れたように、「文系ってどのような研究をしているの?」というお言葉を本当によく頂きます。

確かに、理系院生は主な研究方法が実験や測定になるでしょうから、研究について想像しやすいと思います。

対して文系院生となると…。私も大学院進学を意識するまで、何をどのように研究していくのか想像がつきませんでした。文系に馴染みがないと、尚更想像がつかないでしょう。


まず、いわゆる「文系」は大きく①人文科学と②社会科学に分かれています。

人文学系及び社会科学の特性および学問的特性については、文科省がわかりやすく説明しているのでご参照下さい。


ここで着目して頂きたいことは、

文系の研究方法にも、数理演繹法や統計帰納法といった実証的な方法が用いられるということです。

おそらく、多くの方が「文系の研究」と聞くと、文献などの一次資料や他者との対話をもとに比較検討していくという研究方法を思い浮かべるかもしれません。もちろん、学問としての対象が「人」や「社会」であるため、この方法も用いられます。(これも立派な意味解釈法という実証的方法に当たる場合もあります。)

しかし、「現実」を明らかにするために数字的論理や統計を用いた実証的な方法を用いて事象が分析・説明されることもあるのです。

文系×実証的方法でイメージしやすいのは心理学だと私は思っています。心理学はいわずもがな心理統計を用いて事象が分析されます。


・・・いかがでしょうか?

文系の研究について、イメージが変わった方がいらっしゃいましたら文系学生冥利に尽きます(笑)

(ほとんど文科省のHPに頼ってしまいましたが…^^;)


ここで、ネキの学んでいる「教育学」は文理融合の学問になっています。

なにやら難しそうな言い方をしてしまいましたが、要するに対象とする科目で文理が分かれるということです。

国語や社会は人文学、社会科学の要素を、数学や理科は自然科学の要素を多分に含んでいると説明すると伝わりやすいですかね。


では、私の勉強している保健体育は・・・

察しの良い方はお気づきかもしれません。その通り!まさに文理融合なのです。

日本体育・スポーツ・健康学会という体育における日本で最高峰の学会のHPによると、以下のような16の専門領域に体育は分類できるそうです。

体育哲学、体育史(体育史学会)、体育社会学、体育心理学、体育経営管理、スポーツ人類学、体育科教育学(日本体育科教育学会)、体育・スポーツ政策、運動生理学(運動生理学会)、バイオメカニクス(日本バイオメカニクス学会)、発育発達(日本発育発達学会)、測定評価(日本体育測定評価学会)、体育方法(日本コーチング学会)、保健、アダプデッド・スポーツ科学、介護予防・健康づくり

改めて見ると、こんなにあるんだ、、、と正直驚きます。体育という言葉ひとつ取ってもこれだけ分類できるので、他の科目もきっとたくさんの領域に分類できると思います。


少し話が逸れてしまいましたが、体育で人文学、社会科学の研究手法を取るのは体育哲学~体育・スポーツ政策の8領域だと私は捉えています。

運動生理学以降の8領域は、どちらかというと自然科学の要素を多分に含んでいるため、論文などを拝読しても自然科学的な研究手法をとっているものが多いように見受けられました。


私は「バイオメカニクス」専門の研究室・ゼミに所属していますが、卒業研究で扱ったのは体育心理学の要素が強めの内容でした。双方の領域の良さを取り入れようとした挙句、社会科学、自然科学両方の研究方法を取り入れることになりました。とても苦しみました…(笑)

なので、修士論文でバイメカ/体育心理学のどちらを扱うかは、実は今も検討しています。悩みまくっています。


長くなったうえに話の着地点を見失った感じがしますが...

文系の研究についての私からのお話は以上にしようと思います。


分かりにくいところや、「ネキ、ここはグレーなのでは?」などのご意見がありましたら、お気軽にご連絡頂けたらと思います。

機会があれば、他の科目の領域についても、友人に聞き込み調査などをして纏められたら良いなと思っています。

では!


【追記】ちなみに「理系」は広く自然科学のことを指し、①理工系と②医学・生物学系に分かれているそうです。文科省のHPでは文系ほど詳しく述べられていませんでしたが、こちらからなんとなくの概要は掴んでいただけるかと思います。(私は精通しているわけではないため、ここでの説明は省かせて頂きます。)



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