見出し画像

第10話「共同研究、PBLについて」

こんにちは~^^
大変大変ご無沙汰しております。ネキです。
大学が非常にバタバタしており(&ネキの怠惰)、10月の投稿を最後にかなり空いてしまいました。
更新を待ってくださっていた方(いらっしゃるのか…?)、ごめんなさいT_T
本年もどうぞよろしくお願いします~。

今日はネキがバタバタしていた大きな要因である、共同研究についてお話したいと思います。


PBLについて

私の所属する研究科では、1年を通した共同研究のようなものが課せられます。
その名も「PBL」、Project Based Learningと言います。チームで何か1つプロジェクトを企画し、そのプロジェクトを基盤に研究・学習していくという営みのことを指します。
最近では高等学校における課題研究で、このようなPBLの形を採用しているところが多いそうです。

このPBL、実は共同研究という言葉では形容しきれません。というのも、Learning の部分が最も大切だとされているからです。
共同研究というと、何か成果を出す必要があるようなイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。研究のその先は論文執筆、学会発表などアカデミックなところに広がっていきます。

しかし、PBLのLearning の部分は必ずしもアカデミックな成果というわけではありません。自身が携わったプロジェクトを通して、何を学びどのように変容したか(=どう立ち振る舞ったか、どう他者(外界)と関わったかなど)が自覚できることがlearningになります。
ちなみにネキが取り組んだPBLの着地点は、報告書(論文の抄録のような文書)の提出、20分の発表、15分の質疑応答でした。

ネキがこの研究科に感じた魅力は、このPBLがあったから!と言っても過言ではありません。
自身の研究に2年間費やすことはとても尊いことだとは思いますが、1年かけて他者と協働することの尊さも学ぶことができるって(しかもアカデミック寄りな内容で。)中々レアな経験だと思っています。

チームのメンバー構成

ネキの所属は教育系の研究科なので、様々な教科を専門にしている人間が多く、私は体育、周りには英語や数学、理科、社会などのエキスパートがいるわけです。
PBLにおいて唯一課されたルールは、チームメンバーが、様々な専門、国籍、性別の人材をごちゃまぜにして構成されているということでした。

研究って自身の専門内やコミュニティに固着してしまいがちなので、専門外の人が、何を、どのような視点でとらえ、どのように考えるのか、といった思考の流れを紐解いていくことは、ネキにとってとても刺激的でした。
他と交わることで自身の研究へのヒントをもらえることもありました。

研究テーマの設定

また、研究テーマについては、社会で問題となっていることに着目し、現状と理想から問題(現状と理想のギャップ)を洗い出し、問題の原因やその課題についてさらに洗い出していく作業を行いながら決めていきます。課題(現状と理想のギャップを埋めるための階段)は科学的根拠や知見を参考にしながらクリアし、最終的には新たな理想を設定するところまで持っていくところまでを目指していきます。
このテーマ決めに案外頭を悩ませました。洗い出す問題と課題が混同してしまったりなど、1つ1つ丁寧に考え進めていく必要がありました。

ちなみに、私のチームは何をテーマに研究を進めたのか。
これはかなりお伝えしにくいことなので、直接的な言及は避けておきます。期待させてしまったならばすみません^^;
しかし、私の専門である保健体育という分野が生かせそうで生かせませんでした。特定の学問領域に関係するというよりかは、社会生活全般に関係するあるスキルについて研究してみたという感じです。
得られた知見も、まだ理論づけにとどまってしまっているため、今後進捗があり且つ世に発信しても問題ないようであれば、このnoteの場でお伝えできたらなと思っております。


ネキ的PBLへの所感(ほぼネガ)

PBLに関する所感をここでは簡単に記しておきますね。
結論、決してポジティブなことばかりではありませんでした。3点ほど記しておきます。
まず、1)チームによってPBLにかける熱量や割くリソースにかなり差があり、最終的な完成度が疎らになってしまうということです。
正直、「1年あったのにこのクオリティか…。」と個人的に思ってしまったチームもありました。クオリティの良し悪しが言いたいのではなく、ある意味個人がPBL以外の各々の作業に集中していた結果だととらえることもできるので、そういう形に落ち着けることもできるのか…(ある意味かしこい選択)という発見でした。
私のチームは熱量をかけすぎてパンクしてしまったり、一人が作業を抱え込みてしまったりなど、負担の分散という面でかなり課題が残りました。また、テーマに関する概念の理論づけもレベルの高いところには到達できずじまいでした。

次に、2)抜けた者勝ちということです。これは1)に多少関連するのですが、「自分の研究で忙しいので~^^;」と日々の活動に参加しない方が一定数いらっしゃいました。
それはあなただけじゃないでしょ!💦と思いながらも、引き留めることもできず…。というか、引き留める資格などないので、残ったメンバーで頑張るほかありませんでした。
PBLの本質であるlearningをすっ飛ばしていることになるので、PBLとは一体…?と思ってしまうこともありました。
しかしこれは、大学側の導入・運営の仕方といったシステムの課題でもあるのかなと思ってみたり。。。

次に、3)発表ゲーになってしまうということです。1)にも2)にも通じるのですが、積極的に活動に取り組まなくても、科学的知見が得られていなくても、最終発表の場でそれっぽいことを提言できれば、「おお、このチームすごいな」という印象付けができてしまうわけです。事実、そのようなチームがいくつか見られたので、少し残念な気持ちになりました。
PBLはそのプロセスに価値があるのに…。


とまあ、そんなこんなで様々な感情を抱きつつも、仲間とともに1つのテーマについて前向きに取り組んできた時間、思考の流れなど、その経験は大きな財産になっていることを願っています。
何より、他者と協働する営みの尊さや楽しさを感じることができました。
大学院で仲の良い友人ができたこともPBLのおかげですし、大きな宝です。

今回の学びを糧に、春休みからは自身の研究に集中していきたいと考えております。頓挫している就活にもそろそろ本腰を入れていきます。

noteの投稿頻度もそこまで多くはないと思いますが、引き続き見守っていただけますと幸いです。
今後もよろしくお願いします^^
それでは!


この記事が参加している募集

#最近の学び

181,589件

#この経験に学べ

54,490件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?