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境界線を越えて part4

ソラは、女性が指差す空中に浮かぶ小さな舟に足を踏み入れた。宙に浮かぶ感覚は初めてで、心の底からワクワクする。軽やかな風に乗り、ソラは浮遊感を楽しみながら、新たな冒険へと向かう準備が整った。

「さあ、最初はどこに行こう?」彼女は笑顔でそう問いかけた。

女性は微笑みながら答えた。「この舟に乗っていれば、どんな時代や場所にも行けるの。でも、心に描いた場所があなたを導くわ。」

ソラはしばらく考えた。地球上の数々の絶景、歴史に名を残す都市、そして未来都市まで、どこでも行ける可能性が広がっていた。しかし、心の奥底でふと感じたのは、幼い頃から夢見ていた未知の世界だった。

「未来の都市が見てみたい!」彼女は自信に満ちた声で言った。

その瞬間、舟が大きく傾き、周囲の風景が再びぼやけ始めた。ソラは目を閉じ、何が現れるのかドキドキしながら待った。ふと気がつくと、目の前には銀色に輝く巨大な高層ビルが立ち並ぶ未来都市が広がっていた。空を覆う透明なドームが、都市全体を包み込み、空には無数のホバリングする車が行き交っていた。

「すごい…これが未来なの?」ソラは感嘆の声を上げた。

地面に降り立つと、未来の都市は予想以上に美しく、近未来的な装置がいたるところに配置されていた。自動化されたロボットが道案内をし、ホログラム広告が浮かび上がっていた。空には人々が自由に飛び交い、都市の下には透明な海が広がり、未来と自然が調和した景色が広がっていた。

「ここでは、何でも可能なんだ」と、女性の声が再び聞こえた。「あなたの想像力さえあれば、全てが現実になる。」

ソラは胸が高鳴った。彼女の冒険はまだ始まったばかりだ。この未来都市でも、きっと素晴らしい体験が待っているに違いない。そしてその先には、無限の可能性が広がっている。

「さあ、次のステップは何?」ソラは新たな一歩を踏み出し、未知の世界へと飛び込んでいった。

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