gawashi - Shin Hasegawa

大学教員。非電化工房「地方で仕事を創る塾」第26期生。岡山県真庭市「真庭なりわい塾」第…

gawashi - Shin Hasegawa

大学教員。非電化工房「地方で仕事を創る塾」第26期生。岡山県真庭市「真庭なりわい塾」第4期生。日本ゲシュタルト療法学会認定アドバンス・トレーニング・コース修了。日本防災士機構認定防災士,第二種電気工事士,古民家鑑定士。滋賀県甲賀市土山町にある古民家で暮らしています。

最近の記事

柴!しば!シバ!

愛農かまどの燃料は,薪(まき)ではなく,柴(しば)。昔話「桃太郎」冒頭に出てくるフレーズ「おじいさんは山へ柴刈りに」のおかげで,「柴刈り」という言葉とそれが山で行われていることはほとんどの人が知っている。山女原で柴刈りをしていたころは,男も女も子どもも山に入っていたんだけど。 ただ,「柴刈りって何をすることか」「柴って何か」と聞かれて答えられる人は今日,ほとんどいない。かくいう私も,最近まで答えられなかった。なぜそうなってしまったかというと,柴を燃料として使うかまどや風呂釜

    • さまざまな気づきのあった、古民家の暮らし訪問

      愛農かまどのクラウドファンディングを支援してくださった方に,そのお礼(リターン)として,3月初旬にコーヒー生豆の焙煎とくるみ割りを体験していただきました。そのことについて,すてきな文章を書いてくれましたので,本人の許諾を得て全文を紹介します。 昨日は滋賀の古民家に住む友人を訪ねてきました。 バスが日に何本という小さな集落の古民家に昨夏から住み始めた友人夫婦です。 家に入ると、土間でかまどの火が燃えています。懐かしい木が焼ける匂いが立ち込めていました。 古民家の暮らしは

      • フンガイする古民家

        いま食事中のあなたは,読まない方がいいかもしれません。読むとフンガイします。 私が暮らしている滋賀県甲賀市土山町の古民家。古民家なので,床下は土で柱は玉石に載っています。いわゆる玉石基礎(石場立て)で,コンクリートを流し込んでつくるベタ基礎や布基礎ではありません。 しかも,床下はスキマだらけです。古民家の床下はスキマだらけで,外と比べて暗い。猫にとっては格好の隠れ場所になります。しかも,土があるので猫のトイレにぴったりなのです。 以前からカミさんが玄関付近で猫のフンの匂

        • 尾行されたシュレーディンガー・ハチ

          私は今,滋賀県甲賀市土山町山女原の古民家に暮らしています。 「古民家あるある」なんですが,いまネコ対応に追われています。「出入りできるようなところは塞いだのになあ」と思っていたのですが,床下から保護中のネコほか2名(サバハチとウズ,いずれも仮名)が出入りしていることがトレイルカメラを設置してわかりました。保護中のネコも神出鬼没で「シュレーディンガー・ハチ」と名付けたほど笑。 昨日,そのシュレーディンガー・ハチを尾行したところ,母屋と納屋の接続部の北側に高さ150mmほどの

        柴!しば!シバ!

          滋賀県甲賀市の古民家を買ってみた

          滋賀県甲賀市土山町の古民家を空き家バンクで買ってみた。 購入したのは,鈴鹿山脈山中の山女原集落にある,300坪の敷地に立つ30坪ほどの古民家。明治時代に建てられた築120年以上のもの(増築部分は昭和30-40年代)。この家で昔ながらの生活様式を残しながら,ていねいに代々暮らしてきた家族が,自前の森林から切り出してきた太い無垢材が使われています。広い土間,屋根裏部屋,納屋,蔵あり。井戸,ひのき風呂,薪風呂釜,太陽熱温水器あり。水洗トイレ2箇所あり。 この古民家を,これからし

          滋賀県甲賀市の古民家を買ってみた

          「かしこまりました」

           「かしこまりました」って表現,学生のみなさんは教員に対してよく使うけど,バイトで使うよう言われているのかな。少なくとも大学では,「かしこまりました」を使う場面はありません(「わかりました」「了解しました」で十分でしょう)。  教員と学生の関係は,上司と部下の関係ではありません。かえって学生が「かしこまる」ことで自由な議論がやりにくくなります。 ビジネスマナー屋(マナーがああだこうだと細かいことをうるさく言ってそれをビジネスにしている者=プルシットジョバー)に振り回されずに

          「かしこまりました」

          どこかに正答があると思って,その正答を言い当てることばかりを気にしている

           学生が「どこかに正答があると思って,その正答を言い当てることばかりを気にしているので,知識への接し方がどうしても受身になってしまう」と,里見先生が2001年に書いたことは,今でも残念ながら同じだ。むしろ強まっている気さえする。学生の生徒化,大学の学校化がより一層進んでしまった。 「学生たちは,教科書に書かれていることが知識だ,と思い込んでいます。自分の知識があるとすれば,それは教科書に書かれた知識の不完全なコピーにすぎないのであって,それをどれだけ教科書の知識と正確に重な

          どこかに正答があると思って,その正答を言い当てることばかりを気にしている

          「大学に行けば,友達ができる」

           「大学に行けば,友達ができる」と思っている学生が多いようだけれど,それは違うのではないか。たくさんの学生がいる大学に来て,かえって孤独を感じることも多いはず。  以前に,トイレで一人お昼ご飯を食べる学生のことが話題になったように,同じ大学・学部での友達ができない(いない)学生は目につかない(大学としては目を背けたい)が,かなりの数にのぼるはず。  多くの学生は,誰かから声をかけられることを期待している。確かに,自分から友達になりたいと思って声をかける学生は,今日でもいる

          「大学に行けば,友達ができる」

          「何のために学ぶのか」症候群

          この社会は,学んでいる者に対して「何のために学ぶのか」「それを学んでどうするの」と熱心に問いかける。そういう私も,かつては学生たちにしきりに「何のために学ぶのか」と問いかけ,学ぶ目的を意識するように働きかけていた。 今の私にとっては,この教育に携わる者たちを中心とした「何のために学ぶのか」問いかける習性に対して,猛烈な違和感がある。学ぶことに目的など必要ない。目的があったとしても「楽しいから」「知りたいから」で十二分だ。「何のために学ぶのか」「それを学んでどうするの」という

          「何のために学ぶのか」症候群

          ガニマタ君さようなら。

          寒くなると,ふくらはぎが冷えて重だるくなる。この「重だるふくらはぎ」は私のやる気を確実に失わせる。だから,ふくらはぎを冷やさないように,分厚い靴下を履き,サポータし,毛糸で編んだレッグウォーマーをはめる。そうやって対策しても重だるくなってしまう。しかも,いったんそうなると,ストレッチをしても,長湯をしても,温泉に行っても,マッサージに行っても治らない。原因不明で治療法不明のフジノヤマイに長年に悩まされ続けた。 どうやら【がに股】が原因らしいことが最近わかった。上の写真を見て

          ガニマタ君さようなら。

          5年後のある一日。午後の部

          【昼食】  昼食は,ツレが石窯で焼いてくれたピザ。石窯は耐火レンガ,耐火モルタルと鉄筋でつくった。本格的なものではないが自家用やホームパーティ用にはこれで十分。ピザをぱくついていると,Bさんが刈払機の調子が悪いと言って持って来た。聞けば,明朝また草刈りがあるので今日中に見て直してほしいと言う。相変わらず無茶言うなあ。間に合わなければ私の刈払機を貸すからと言って引き取ってもらった。おそらく点火プラグの取り替えかオーバーホールが必要だろう。明日の午前中にチェックしてみよう。

          5年後のある一日。午後の部

          5年後のある一日。 午前の部

           5年後(2025年),私はこうしていたい。  ニワトリのけたたましい鳴き声に起こされた私は,朝5時に散歩がてら田んぼを見に行く。今日は初夏にしては涼しくて,いい天気だ。7反ほどの田んぼを仲間と一緒にやっているが,先週の土曜に紙マルチ法で田植えを終えたばかりで,水面に紙が浮いている。田植えには仲間の家族や友人,私の学生たちが集まり,さながらお祭りのようであった。田植え後のなおらいがバーベキュー大会になって,自家製の野菜や肉,チーズや豆腐が持ち込まれ,各地の地酒やオーガニック

          5年後のある一日。 午前の部

          電話するのが怖い

          自分から電話するのが怖い。研究でお世話になっていて,何回も会っているのに電話するのが怖い。 「明日でも大丈夫だろう」 「夜もう遅いから電話しない方がいい」 「もう少し計画を立ててから」 「アポイントメントが取れなかったらどうしよう」 「アポイントメントを入れすぎて慌ただしくなったらいやだな」 「相手がまずい状況の時に電話しちゃったらどうしよう」 「電話の途中でトイレに行きたくなったらどうしよう」 …などという言い訳で頭がいっぱいになる。言い訳の嵐に襲われる。

          電話するのが怖い

          2018年度秋学期「国際投資論」採点終了

          2018年度秋学期「国際投資論」採点終了。筆記試験の結果も,学生ごと,設問ごとの適度のばらつきがあり,まずまず。 今年度は授業方法・成績評価方法を大転換した。テキストを定め,出席を自由にして,成績は100%学期末筆記試験で評価。授業ではテキストの内容をKP法で説明した。もちろん,この方法では学びにくい場合には,授業に出ずにテキストを読み理解するのもOKとした。 ちなみに,2018年度秋学期「国際投資論」のシラバスは下記の通り。 ■授業概要 (内容)国際投資は,生産要素とし

          2018年度秋学期「国際投資論」採点終了