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柴!しば!シバ!

愛農かまどの燃料は,薪(まき)ではなく,柴(しば)。昔話「桃太郎」冒頭に出てくるフレーズ「おじいさんは山へ柴刈りに」のおかげで,「柴刈り」という言葉とそれが山で行われていることはほとんどの人が知っている。山女原で柴刈りをしていたころは,男も女も子どもも山に入っていたんだけど。

ただ,「柴刈りって何をすることか」「柴って何か」と聞かれて答えられる人は今日,ほとんどいない。かくいう私も,最近まで答えられなかった。なぜそうなってしまったかというと,柴を燃料として使うかまどや風呂釜などがなくなってしまい,柴が全くといっていいほどに利用されなくなり,柴刈りがされなくなって久しいから。

柴とは,小枝のこと。薪にはならない小枝のことである。薪と柴の境界線は明瞭ではなく,地方によっても異なろうが,直径30-50mmがその境界線だろう。小枝を刈り取ったり,拾い集めたりすることを「柴刈り」という。

基本的に愛農かまどで煮炊きをしている私たちにとって,柴刈りで柴を貯めておくことは季節を問わず,極めて重要なことだ。柴がなければ,ご飯が食べられないのだ。「カネ,カネ,カネ!」じゃなくて「シバ!シバ!シバ!」なのだ。

愛農かまどで飯を炊く

風呂釜も柴を使うもので,薪も使えないことはないが,柴の方が扱いやすい。太陽熱温水器も現役なので,日差しが十分にある時は風呂釜を焚かないで済むけれど,曇天が続くと風呂釜を柴で焚くことになる。カーボンニュートラルだけどね。

そうした事情から,私たちは季節を問わずに,柴刈りをしている。幸いなことに,柴はこの山女原ヒュッテ周辺に取りきれないほどたくさんある。昔と違って柴を必要とする競争相手もいない。柴が今なら取り放題しかも無料!なのだ。

だが,柴刈りは手間がかかる。枝を拾うだけであっても,かまどや風呂釜に適した長さに切らないといけないし,生木に近い場合は干しておかなければならない。この間はノコギリで自分の左手の人差し指をざっくりと切ってしまった。人手不足。

ということで,募集です。柴刈りをやってみたい人,いませんか。自分で集めた柴で,愛農かまどでご飯を炊いてみませんか。

猛暑なので(とはいえ山女原は下界より5℃程度低い),例えば,夕方にこちらに来て,柴を使って愛農かまどでご飯を炊き,柴で沸かした風呂に入り,一泊して,涼しい早朝に柴刈りをして,朝飯をその柴で炊いてみるのはどうでしょう。シバラシイ1泊2日プラン!

冒頭の写真は,ご近所さんの茶畑で伐採された茶の木を剪定して柴にしているところ。剪定バサミとノコギリと蚊取り線香は必須。


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