ガストロノミーツーリズム研究所

CEO杉山尚美;大阪府生まれ。2000年(株)ぐるなび入社。約2万店の飲食店と携わり食…

ガストロノミーツーリズム研究所

CEO杉山尚美;大阪府生まれ。2000年(株)ぐるなび入社。約2万店の飲食店と携わり食文化の豊かさを実感。2013年インバウンド・海外事業を推進,執行役員に就任。2021年楽天グループ(株)にて食文化体験プログラムを創造。現在、国内外にてガストロノミーツーリズムを推進。

最近の記事

東海道五十三次 とろろ汁-Gastronomy Tourism-

東海道五十三次 の宿場町丸子を訪れ とろろ汁 丁子屋へ。 歌川広重の東海道五拾三次の浮世絵そのままの佇まいに感激! 自然薯のとろろ汁。 旅することが人気になった江戸時代。 400年前から現代まで 昔も今も変わらず、旅人にスタミナのつくとろろ汁を提供し続けている丁子屋さん。 丁子屋を訪れ、観光における飲食店のあるべき姿を体感させていただいた。 店内には歴史博物館を併設されており、歴史とともに、時代の変化を感じることができる。 趣のある店内。 奥の店内に入ると、天井

    • 白馬村の大地の鼓動-Gastronoomy Tourism-

      白馬村。灼麓館(SHAROCKAN) フードデザイナー長屋シェフによるお料理の芸術作品は素晴らしかった。 地産地消を超えた食のストーリー。 400万年前までの白馬村まで遡り、大地の鼓動を感じるコースのテーマは 「Fossa Magna フォッサマグナ」 シェフの探究心と歴史の切り方に感銘を覚えた。 海のない白馬村。 しかし、紅ガニとホタテの塩麹ポワレからはじまるコース そこには、シェフの美食地質学の料理哲学が込められていた。 白馬Mountain Storyのはじまり

      • スイス‐29年ぶりのTop of Europe ユングフラウヨッホ‐

        スイスは、やっぱりスゴかった。 29年ぶりのスイス。Switzerland‼ 学生時代にバックパッカーで訪れたスイスに、今回もバックパッカーで訪れチェルマット、マッターホルン、ユングフラウヨッホを再び訪れた。 自然の雄大さと、せまってくる山々の迫力、大自然の美しさは、 当時も今も変わらない。 心が晴れやかになる気分も同じだ。美しいーーー。 驚いたのははスイスの観光の進化‼ ユングフラウヨッホへ昇るための、ゴンドラExpressができているー! 鉄道で眺める景色とは

        • フランス Alsaceワイン街道‐Gastronomy Tourism‐

          フランスAlsace(アルザス)のワイン街道をやっと訪れることができた。 望んでいたアルザスのワイナリーさん🍷の宿で、アルザスワインとワイン街道の風景とともに時間を過ごす。 レストランも併設されており、あちこちにアルザスワインや、料理BOOKが並べてあり、とても居心地のいい時間を過ごすことができる。 アルザスのワイン街道には103の村があり、900以上のワイナリーが600Km以上続いている。ワインの生産量の90%以上は辛口白ワイン。 日本では、多くのシェフやソムリエさん

        東海道五十三次 とろろ汁-Gastronomy Tourism-

          スペイン Bilbao-観光戦略と日本食人気-

          スペイン Bilbaoは、アートによる都市再生プロジェクトで成功した都市だ。この成功都市は、ビルバオ・モデルとしてスペインを代表する観光都市になっている。 ビルバオを訪れた当日も老若男女多くの観光客で溢れていていた。清潔で安心して観光を楽しめる。スビスリ橋を渡ると、多くのレストランが賑わっており、皆、会話と食事を楽しんでいる。 訪れた翌日は、町がピンクのTシャツであふれていて驚き! 晴天の日曜日。マラソン大会が開催され、こちらも老若男女、各々にスポーツを楽しんでいる。美し

          スペイン Bilbao-観光戦略と日本食人気-

          スペイン・バスク チャコリーナGaintza-Gastronoomy Tourism-

          スペイン バスク地方にあるチャコリのワイナリーさん。 家族経営で4代続いているチャコリーナ、Gaintza(ガインツァ)を訪れた。 ぶどう畑が続く斜面と北からの風がガインツァのテロワールを形成している。チャコリの歴史や魅力、最近の気候変動の課題など、代々続くワイナリーさんだからこそのお話を主自らが案内をしてくれた。 Gaintzaは宿泊施設も併設していて、ワイナリーでの宿泊はワイン、チャコリ好きでなくとも非日常の特別な体験だ。 Bodega – Gaintza チャコリは

          スペイン・バスク チャコリーナGaintza-Gastronoomy Tourism-

          スペイン バスク Fishing Village-Gastronoomy Tourism-

          スペイン バスク地域のZUMAIAを訪れた。ウロラ=コスタ の地方自治体の一つ。ジオパークにも登録されていて、Fishing Villageとしてバスクの海岸線を観光の柱の据えている。 丘の上にそびえたつ教会の側には、サンティアゴ巡礼につながる道。ウロラ=コスタの地理や歴史を感じながら楽しむ魚とワインは格別だ。 Gastronomy Tourism Institute ガストロノミーツーリズム研究所

          スペイン バスク Fishing Village-Gastronoomy Tourism-

          ドイツ🇩🇪オクトーバーフェスト2023〜Gastronomy Tourism〜

          ヨーロッパへ来る日程が、オクトーバーフェスト2023の時期と重なり、初!!オクトーバーフェストへ。 想像を超えた規模と盛り上がり!!日比谷などで開催されているオクトーバーフェストの何十倍以上の規模だ。 パンデミックなんて、どこ吹く風。 空港からの移動中から、続々と民族衣装を着た男女グループ乗り込んできて、私の周りは朝からオクトーバーフェスト状態。 ステージに立つ人たちかと思っていたらオクトーバーフェストは、子供からお年寄りまで民族衣装のディアンドルとレダーホーゼを着て参

          ドイツ🇩🇪オクトーバーフェスト2023〜Gastronomy Tourism〜

          ジブリの食卓 ジブリパーク in 名古屋

          名古屋にできたジブリパーク。ジブリ作品の世界に入りこんだワクワク感、子供に戻ったようにワクワク、ドキドキを楽しめる。 企画展示室の「食べるを描く。」が面白い。 「食は文化そのもの」 企画展でのメッセージ。そのとおり!! 撮影NGなのが残念だが、ジブリ作品にでてくる食や食のシーンを楽しめる。 「食にまつわるものほど、その文化を象徴するものはない」 改めて感動したのは、各国、各地域の食や食文化を文献などから調べ、一つ一つ細かく描かれていること。 だからリアルに各国の

          ジブリの食卓 ジブリパーク in 名古屋

          日台観光サミット2023 in 名古屋

          2023年9月8日 名古屋グランドホテルにて日本、台湾の観光関係者が集まった日台観光サミットが開催された。第17回目を迎える日台観光サミットのテーマはサステナブル。 そして、いつも議論される旅行者数のアンバランス(不均衡) アンバランス(不均衡)とは、台湾から日本への旅行者数と、日本から台湾への旅行者数のアンバランス 2019年の旅行者数 台湾→日本 489万人 日本→台湾 217万人 台湾政府観光局からは、日本の海外旅行者数の少なさ、パスポート保有率の低さ、そしてパンデ

          日台観光サミット2023 in 名古屋

          Gastronomy Tourism-長良川 鵜飼船遊び-

          岐阜県長良川。大人の船遊び。 1300年の歴史をもつ長良川の鵜飼。鵜匠の6軒が今も伝統を守り続けている。 鵜飼の歴史は古く、古墳時代から鵜飼により川魚の漁が行われていた、とか。7世紀の古事記・日本書紀にも記されている。日本の伝統的な鵜飼漁を浴衣を着て楽しむ大人の船遊びは、風情を感じる。 尾張の武将、織田信長が、鵜飼を「見せる(=魅せる)」ことで、おもてなしの手法として最初に取り入れた、のだとか。 岐阜城下町、長良川エリアは、日本文化遺産ー信長公のおもてなしーとして認定さ

          Gastronomy Tourism-長良川 鵜飼船遊び-

          Gastronomy Tourism-ドイツOctoberfest in 日比谷

          Octoberfest(オクトーバーフェスト)はドイツミュンヘンで1810年から開催されている歴史ある世界最大のビールのお祭り。日本では2003年から各地で開催され今年で20周年。パンデミック後ということもあり、日比谷での本場ミュンヘンの公式バンドによるライブミュージックは大盛りあがり!! 皆、大騒ぎしたかったんだー。と一緒に私もビール片手に大盛りあがり。 先日、ドイツ観光局の方にドイツ🇩🇪の観光施策についお聞きした。訪独誘客、観光収入の増加はどの国も同じ目的だが、Glob

          Gastronomy Tourism-ドイツOctoberfest in 日比谷

          Gastronomy Tourisim ‐築地場外 Tsukiji-

          築地の朝は、訪日旅行者で溢れかえっており、パンデミック前の賑わいを取り戻している。聞こえてくるのは、英語だけではなく、スペイン語、台湾語、フランス語などなど様々だ。各国からの旅行者が世界に誇る魚市場を楽しんでいる姿は朝とは思えない熱気だ。 マグロの包丁裁きをじっと見つめ感心している家族、海苔やワカメについてガイドに質問攻めの人、蒲焼の串を買うかどうかずっと悩んでいる二人、早朝から寿司を食し、雲丹丼の行列に再び並ぶカップル、などなど。皆、朝の築地を楽しんでいる。 築地に来た

          Gastronomy Tourisim ‐築地場外 Tsukiji-

          Gastronomy Tourisim ‐Z世代のミシュラン体験‐

          2023年2月、東京で開催した「奈良県の魅力再発見!学生と考える次世代のガストロノミーツーリズム」では、奈良と東京の学生によるワークショップセミナーの後、ミシュランシェフによる食文化を五感で感じる体験!を開催。 学生の皆さんは、ミシュランガイド奈良二つ星レストラン「akordu (アコルドゥ)」の川島 シェフによる料理哲学を聞き、ソース調理のデモンストレーションを実際に見て、最後は奈良を感じるスペシャルコース‼︎を体験。 川島シェフは、奈良の歴史や文化、景色をどのように料

          Gastronomy Tourisim ‐Z世代のミシュラン体験‐

          Gastronomy Tourism-次世代のガストロノミーツーリズム-

          2023年2月某日、東京にて「奈良県の魅力再発見!学生と考える次世代のガストロノミーツーリズム」と題し、ワークショップセミナーを実施した。 奈良県立大学、立教大学、明治大学で観光や地域創生、国際交流を学ぶ学生20名が、東京新橋にある、まほろば館に集まり、闊達な意見交換がなされた。 私が驚いたのは2つ。 まず、参加者全員が奈良を訪れた経験がある。ということ。もちろん修学旅行で訪れているのもあるが、留学生含め20才前後の学生全員が訪れたことがある県は、全国を見てもわずかであろ

          Gastronomy Tourism-次世代のガストロノミーツーリズム-

          Gastronomy Tourism-ニッカウヰスキー余市蒸留所見学🥃-

          北海道余市。ニッカウヰスキー余市蒸留所を訪れた。新型コロナウイルス感染拡大が終息してきた2023年5月、インバウンドの旅行者も多く訪れていた。 ニッカウヰスキー蒸留所見学は、事前予約制ですぐにチケットが完売になる大人気のツアーだ。定員20名で創業者竹鶴政孝氏の思いや、蒸留所でウィスキーづくりの工程をガイドつきで案内してくれる。所要時間70分でなんと無料! 最後にウィスキーの試飲体験もできる大満足のツアーだ。 なんと言っても、予約者しか入れない特別感が満足度を高める。 日本

          Gastronomy Tourism-ニッカウヰスキー余市蒸留所見学🥃-