Ganmo

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note2年目| 短編小説書いたり雑記だったり | HSP |自分の創作活動に迷走するポンコツ|重度の人間嫌い|しれっと自分の作品を世に出すのがささやかな目標

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  • 気まぐれショートショート2024

    2024年3月末~のショートショートなど短編作品をまとめています。

  • 気まぐれショートショート

    気まぐれに書いた短編小説やショートショートをまとめていきます。

  • MBTI + HSP

    INFJ,INTPやHSPに関することを、自分の体験談や気になった記事を交えつつ、あれこれ書いたものです。 文体はなるべくマイルドになるよう心掛けていますが、たまに刺々しいことがある点はご容赦ください。

  • 持論語り

    私の信念というか、根底にある考え方についてダラダラ書いたものをまとめました。

最近の記事

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今年やりたい10のこと 2024

今までの自分の性分として 夢とか目標は口に出さない、いわゆる「不言実行」をモットーにしていたのですが、 歳を取って丸くなったのか気の迷いか、 今年の目標を書いてみようと思うようになりました。 流石に10個をパッと思いつかなかったので ・noteでやりたいこと ・note外でやりたいこと 二つ合わせての計10で書いてみたいと思います。 noteの目標1.連載小説を書く もともと物語を書くということ何かと縁があったもので、 趣味~アマチュア生活を行ったり来たりのような趣味を

    • 春はまだか(毎週SS:春ギターより)

      新生活を機に、新しい趣味をはじめようかと 何の気なしに、駅前の楽器屋を覗いてみた。 薄暗い店内の中に所狭しと並んだ楽器を ただじーっと眺める。 その中に、何が良いのかもよく分からないまま 1本のギターに目がとまった。 「気になります?」 背後の声に振り向くと、 店の店員と思われる男性が 静かな笑みと共に佇んでいた。 「その春ギターは今年の新作なんですよ」 「そうなんですか?」 「エレキギターですが、ネックが桜の木でできています。 可愛らしいでしょ」 「弾いてみても?

      • からかさのレインコート【毎週SS:お化けレインコートより】

        ぎゃああああああ! 公園の木々に雨宿りしていた鳥たちが その悲鳴に驚き一斉に羽ばたいた。 「何してるんですか、からかささん!」 「旦那。あっしの、あっしの一張羅が……」 ショックのあまり言葉も出ない唐傘小僧。 傘故に曲がりはしないもが、心なしかうなだれているように感じた。 「なんで自分の傘広げちゃうんですか。 そりゃレインコートも破けるでしょうに」 「すいやせん。あまりの嬉しさについ」 あたりにはさっきまで唐傘小僧が着ていたレインコートが ものの見事に真っ二つに裂けた

        • 深煎り入学式【毎週SS】

          「えー、暖かな日差しと共に、季節の彩りが一層映えるこの頃…… うーん、まだ固苦しいかなぁ」 「お父さん、まだやってる」 「もう何時間経った?」 「時候の挨拶でそこまで悩むか、普通」 隣の部屋で試行錯誤する父の声だけがずっと聞こえてくるリビングで、 私たち兄弟は呆れ気味に3時のおやつの時間を過ごしていた。 私たちは3人兄弟でちょうど3つずつ歳が離れている。 この春、一番上のお兄ちゃんが大学生になる。 その下のお兄ちゃんが高校生、 そして私が中学生だ。 それと同時に、父は

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        今年やりたい10のこと 2024

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        記事

          【20字小説】ある手記に見た絶望

          私はこれまで一度も褒められたことがない。 持ち主がその後どうなったかは 知る由もない…… というやつ。

          【20字小説】ある手記に見た絶望

          命乞いする蜘蛛【毎週SS】

          ある雨の日のことである。 一人の飛脚が荷物を担ぎ山道を駆けていった。 叩きつけるような雨とぬかるみにうんざりしつつも、水たまりの無いところをひょいひょいと飛び越えていった。 そんな時、足元ばかりで眼前を見落としていた飛脚は 目の前に現れた一人の女とぶつかってしまった。 そして運悪く、担いでいた荷物を谷底へ落としてしまったのである。 「てめぇなにしやがんでぃ」 飛脚は女が何度も謝っているのも聞かず、ありったけの鬱憤を喚き散らしていた。 あまりにも気が収まらない飛脚はいっそ殺し

          命乞いする蜘蛛【毎週SS】

          noteはじめて1年が経ったとさ

          先日、私がnoteをはじめてもう1年になったらしい。 早いって。 バッジの一覧からあらかじめもらえる内容は見えてはいるものの、 改めて表示されるとやっぱり嬉しい。 一年前と比べて 始めた頃は何を書くのかも決めず、 ただただ文章を吐き出したくて毎日のように書き連ねていた。 今思うと相当ストレス溜め込んでいたんだな、と。 自分でもしみじみ思う。 そのせいか、最近はこれまで我慢してきたことや 前々からチャレンジしたかったことにチャレンジしようと思った結果、 「やりたいことた

          noteはじめて1年が経ったとさ

          夜桜回線【毎週SS】

          「君がもう一度会いたいと思ってくれるなら、これを預かっておいて」 そう言って先輩から渡された1枚の紙きれ。 桜色が映える便箋の切れ端にメモ書きを折りたたんだもの、 それが彼女の形見になってしまった。 メモはたったの2行だけ。 何かのidと数字の羅列。 告白めいた言葉も、さよならも何もなかった。 むしろそれがずっと気がかりだった。 日が落ちて、完全に人気がなくなった神社。 最近は観光客誘致にと、ご神木の下でライトアップが行われている。 彼女とはいつもここで待ち合わせていた

          夜桜回線【毎週SS】

          満月バスとガス【毎週SS 裏お題】

          「次は終点、雲の海、雲の海でございます」 アナウンスにはっと目が覚めた。 ドアが開き、大事に抱えたボンベを、ぐっと持ちあげる。 僕はバスの運転手に、首から下げている三日月ファストパスを見せた。 「あんた、管理局の人だね。いつもご苦労さん」 「いえ、これも仕事ですから」 地球の人にはほとんど知られていないらしいが、 実は月の内部はガス状なのだ。 その端はビニールボールの吹込口のような隙間があり、 周期によって中のガスが抜けていく。 だから地球から見える三日月は、本当にあの

          満月バスとガス【毎週SS 裏お題】

          お返し断捨離【毎週SS×供養シリーズその3】

          冬の寒さが和らいだある晴れの日。 私は彼女のお茶会に呼ばれた。 個人宅とは思えない広大な庭園に二人、ポツンと座っている。 「本日はどういった要件でしょうか?」 彼女は、それまで終始傍に置いていた風呂敷を私に手渡した。 目くばせで「開けてみて」と促してきた。 包みを開けると、専門書や参考書が積み重なっていた。 「それ、弟のなの」 手に取った本が鉛のように重く感じた。 「私と違って勉強できたのよね、あの子。ほんと、才能だわ」 「それで、これをどうなさるつもりで?」 「処分

          お返し断捨離【毎週SS×供養シリーズその3】

          株主総会のストレスケア【毎週SS:突然のネコミームより】

          「……監査報告ならびに事業内容につきましては以上となります」 「続きまして、本総会での議案の提出に参りたいと思います」 「まず初めに、来期以降の組織再編についての議題です」 「弊社代表取締役社長の○○より、ご説明させていただきます」 「えー、弊社の今後の取り組みとしてはXX社のTPOを正式に承諾し……」 「ちょっと待ちなさい」 「聞いていないぞそんなこと!」 「そんな議案は、否決だ否決!」 ブツッ 「あれっ!?」 画面が一瞬暗くなった。そして次の瞬間コメントが表示された。

          株主総会のストレスケア【毎週SS:突然のネコミームより】

          レトルト三角関係【毎週SS】

          僕の家族は「今日の夕ご飯」でしょっちゅうもめる。 例えばお母さんが 「今日は出前にしようか」と言ったら、 僕はピザがいいという。 でもお姉ちゃんはいつも「お寿司がいい」と言ってすぐ喧嘩になる。 そして二人して怒られる。 でもその隙にちゃっかり、 お母さんは自分が食べたかったラーメンを頼むんだ。 今日もその時がやってきた。 「今日は疲れちゃったからレトルトカレーでもいい?」 我が家のバトル開始のゴングが鳴ったようなもの。 僕はカレーは中辛が好き。 でもお姉ちゃんは辛いのが苦

          レトルト三角関係【毎週SS】

          立ち上がって転んでまた…

          私という人間は半分終わっています。 自分を好きになることは当分ないと思うし、 人間嫌いも相まって、 時折自分が人の皮を被った別の何かと思う節があります。 そういうわけで、本当に情けない話ですが、 自分を鼓舞するのが下手くそです。 なので、これを読んだあなたを応援することにします。 「大丈夫、頑張れ」 何が大丈夫かは分かりません。 そりゃお悩み相談したわけでもないので当たり前ですが。 それでも大丈夫、頑張れ。 根拠はないけど大丈夫、頑張れ。 無理せずに行きましょう。

          立ち上がって転んでまた…

          洞窟の奥はお子様ランチ (毎週SS)

          「……最深部だ」 ダンジョンに潜って三日目。ついに一行の目の前に目的地の扉が現れた。 誰もが安堵の声をあげた。 難攻不落と呼ばれたダンジョン。 幾度となくチャレンジしては失敗した。 その苦労が今、報われる。 「……開けるぞ」 みんなが頷くと、リーダーは鍵穴にカギを差し込む。 巨大な石扉を押し込むと そこには広い空間と、埃をかぶった銀食器、お皿、蠟燭台の数々。 「どういうことだ。これは」 「元々は古代王朝の食堂だったのですね」 「まさか、これが宝ってか!?」 「持って帰ろ

          洞窟の奥はお子様ランチ (毎週SS)

          蘇る生チョコ (毎週SS「デジタルバレンタイン」より)

          全ての星の人々に、チョコレートを。 惑星移住が進んだ今、物質の流通はすべて 光伝送装置によるデジタル変換が主流になった。 人手による運搬の必要がなくなり流通問題も大幅に解消された。 しかし万能ではなかった。 一度デジタル変換する必要があるため、 水のような温度変化にシビアなものや生鮮食品の伝送は適さなかった。 ましてや些細な要因でも風味が変わるチョコレートなど、もってのほかだ。 今やバレンタインの贈り物は洋服やアクセサリ、ギフト券などに取って代わられた。 そんな中、一人

          蘇る生チョコ (毎週SS「デジタルバレンタイン」より)

          嫌いな夏と嫌いなはずのキミ (行列のできるリモコンより)

          世界は『リモコン』に依存する社会になった。 ある日、全ての電子機器が動かなくなった。 スマホはもちろんテレビやエアコンといったあらゆる電子製品が動かなくなり、世界中大混乱となった。 幸い、特定の赤外線波長を持つリモコンを操作することで、 一時的ではあるものの電子機器を使えるようになることが分かった。 まぁ私には到底理解なんかできやしないものだ。 そういう訳で、今の世界は『リモコン』なしでは生きられなくなった。 でなければ、電気のない生活を強いられることになるからだ。 私

          嫌いな夏と嫌いなはずのキミ (行列のできるリモコンより)