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gaku-wata
2020年4月20日 23:03
ある平日の夕方、8歳の少年は彼の住んでいる家と思われるところの前にあるガレージでバットを振っていた。おぉ、偉いのぉ。ちゃんと一球一球真剣にバットを振っておる。野球の神様は、バット・ボール・グローブその他野球に関係する匂いを嗅ぎつけると、匂いのするところをまるで蜜を探す蜂のようにグルグルグルグルと駆け巡る習性を持っている。どうやら今日は8歳の少年のバットの匂いを嗅ぎつけたらしい。いい
2020年5月2日 19:22
バットくんのもとに憑き始めてから4年の歳月が経った。彼はその後も毎日練習を欠かすことなく誰よりも何十倍も何百倍も努力を積み重ねていた。彼の才能はみるみるうちに開花していき、その才能を買われて6年生になったバットくんは4番ピッチャーという、大役を任されることとなった。だいぶ彼の顔もたくましくなってきたのぉ。野球の神様も彼の才能に惚れ込んだだけあってご満悦の様子である。さて、今日も地元のリ
2020年5月9日 01:50
全国大会をかけた試合の敗戦から、バットくんはさらにギアを上げて自分の身体をとことん痛めつけて激しい練習に取り組んだ。素振りの回数・朝のランニングの距離・ダッシュの本数・シャドーピッチングなど、自主練習の内容もこれまでよりも2倍の量を自分自身に課してやっている。さすがじゃのぉ。負けた悔しさをしっかりとバネにしてさらなる努力の糧にしておる。こういう時にちゃんと自分を見つめ直して反省している者は