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【対談vol.1 前編】企業キャラクター育成の秘訣_株式会社ダスキン

フューチュレックは、デジタル×クリエイティブを軸に、企業システムの構築から広告制作、テクノロジーを活用した新規事業開発まで、 デジタルに関わるすべての企画・制作・プロデュースをおこなっています。
そんなフューチュレックが、クライアントの課題にどのように向き合い、解決していったか。ご相談いただいたクライアントの皆さまと、制作当時のことを振り返っていきます。

左から ダスキン 広告・広報室・橋本さんとフューチュレック プロデューサー・高関

今回の記事では、”企業キャラクターの育成”について、
フューチュレックのプロデューサー・高関と、ダスキンご担当者の橋本さんにお話しを伺いました。(以下、敬称略)


①「ダス犬」が生まれた理由

まずは、モップのようなフサフサ尻尾がカワイイ「ダス犬」が生まれた理由についてお聞きしてみました。

橋本:
ダスキンは、掃除用具などのレンタル・販売事業を、訪問販売を中心に展開しています。一般家庭では、結婚や出産などのライフスタイルが変化し住環境への意識が高くなるタイミングで、ご利用いただくことが多いんですね。
でも、今の時代、若い人たちにいきなり訪問販売のレンタルサービスをご利用いただくのは結構ハードルが高い。そこで、まずはダスキンという会社を知っていただき、愛着を持っていただくことから始めようと考えました。そして、お客様のライフスタイルが変化したときに、「ダスキンのサービスを使ってみよう」と思っていただけるところまでいきたいなと。
将来のお客様となりえる若い世代の方とダスキンが、最初に接触するコミュニケーションの手段として、企業キャラクターを採用することになったのです。

─かわいらしいキャラクターですよね。
橋本:
”カワイイ”はとても重視しました。
実は、最終選考には「ダス犬」よりコンセプトを端的に説明できるキャラクターも残っていたのですが、最後はより”カワイイ”と思えるキャラクターを採用しました。
ロジカルも大切ですが、私たちがコミュニケーションのターゲットとした若い世代や女性に”カワイイ”と思ってもらえることはとても大事ことだと思います。
また、ダスキンは日常にある身近なモノやサービスを提供している会社なので、生活に寄り添う身近な動物のキャラクターにもしたかったんです。
“カワイイ”は捨てられなかったですね(笑)

ダスキン公式キャラクターのシミー・キャットとダス犬、ダスキン ・橋本氏

②クライアントと二人三脚でキャラクターのファンを増やす

ー「ダス犬」の育て方や方針で、どんなことを大切にされていますか?

高関:
僕は、元々広告代理店にいて、その後フューチュレックに転職をしたのですが、「ダス犬」の誕生当初から、橋本さんたちと一緒に「ダス犬」のプロデュースをさせていただいています。
「ダス犬」はダスキンさんのキャラクターなので、ダスキンさんの人たちが愛してくれないと始まらない。会社全体でこの子を育てるぞ!って決めることが大切だと思っていました。
そのために、僕ら制作側がしなきゃいけないことは、ダスキンさんのことを深く知ることです。
フランチャイズビジネスでは、、ひとえにインナーと言ってもフランチャイズ本部の人もいれば、加盟店の人もいる。みなさんがどんな働き方をして、なにを求めているかを常に意識して、施策を考えています。
ダスキンさんは、加盟店の方々も入れると5万人もいらっしゃるので、まずはその5万人に「ダス犬」を好きになってもらおうとスタートさせました。ですから、ダスキンさんの組織の動きや特徴を捉えて「ダス犬」の施策に落とし込むことが、キャラクター施策をやる上で大事なことだと思っています。

橋本:
社内認知は後からで、予算をかけて世の中の認知を先に取るというのもあると思います。
でも、ダスキンの加盟店の方々が後押ししてくれるパワーはすごいので、まずはそのチカラをお借りしようと思ったんです。そして、ダスキンが持っているインナーのポテルンシャル部分も大事にしながら、内輪だけで終わらせるのではなく、インナーからの広がりを今度は外に向けてどう広げていくのかが大事だと考えています。高関さんは、そうした施策を代理店でお仕事された経験や制作会社としての知見も積み上げられ、総合的に提案をしてくださるのでとても助かっています。

ダスキン公式キャラクターのダス犬(左)とシミー・キャット(右)

ー「ダス犬」チームのように、クライアントと制作会社が一つのチームとして、企業キャラクターを育てていくために必要なことはなんでしょうか?

高関:
やはり一番大事なことは、クライアントと制作側の共通認識をつくることだと思います。同じ目線でキャラクターを育てることではないでしょうか。
例えば「ダス犬」は、あくまで”日常生活の中にいる犬”という設定にしているんですね。その設定を共通認識としてお互いに持っていれば、「ダス犬」をしゃべらせた方がコミュニケーションがしやすいのでは?というアイディアがぽっと出てきても、日常にいる犬は普通しゃべらないよね。だから「ダス犬」をしゃべらせるのはやめよう。とコンセンサスがスムーズに得られ、長く続けていってもキャラクターがブレることがありません。
また、特にSNSの運用は、お金的にも時間的にも、お互いができることをやるのが大切。最初の設計に無理があるものは続かないと思います。
好きでいることと、冷静に見ること。両方の目線で育てることが大事。だから、長く続けられているのだと思います。

橋本:
そうですね。運用上のルールを決めて、それをスタッフ全員が理解し守り続けていくことが大切だと思います。でもずっと同じではなく、ゆるやかですが変化もさせていく。SNSでバズらせたいからと、突拍子もない変化をさせるのではなく、「企業キャラクター」として守るべきものは守りながら、時代やニーズにあったものに育てていきたいと思っています。

ー共通認識を持つことはとても大切ですよね。そのために橋本さんと高関さんは、どのようなコミュニケーションを取られているのですか?

橋本:
実は、ダスキンにダス犬チームのメンバーはダスキン本社がある大阪で、私は東京勤務。高関さんはシンガポールと結構バラバラな場所にいます。そんな環境なのでコロナ過になる前から、オンライン上でのコミュニケーションが中心となっていますが、高関さんはとてもきめ細かくフォローしていただけるので助かっています。
先日もこちらの都合で、スケジュールをずらさなければならないことがあったのですが、チーム全体に知らせるためにメールで記録に残すことと、担当者同士では電話でもフォローいただき、ビジネスとしてしっかりご対応いただけているので、それがみんなの信頼に繋がっていると思います。


現在シンガポール在住の高関のところに、ダス犬チームが遊びに来てくれるなど、一つのチームとして深いコミュニケーションができていることも大事なことのようです。
後半は、「ダス犬」がお客様とのコミュニケーションで成長していった過程に迫ります。

ダス犬、めっちゃかわいいな〜

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

・サービスやシステムを相談したい企業の方
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