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洗脳支配ー日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて(2008/2/21)/苫米地英人【読書ノート】

世の中は、さまざまな嘘で塗り固められています。小さな嘘ばかりでなく、大きな嘘が堂々とまかり通ります。ほとんどの人は飼いならされ、判断能力を奪われているので、自分たちが手ひどく騙されていることに気づきません。騙している張本人は、真の意味での「勝ち組」であり、堂々と続いてきた「権力者」です。そこで本書は、21世紀の「経済奴隷」と化した日本人と、その隷属のメカニズムを分析しました。そうすることで日本の「勝ち組」の正体を明らかにすると同時に、明治維新以来日本人が甘んじて受けてきた支配の構図を浮き彫りにできるはずです。さらに戦後、アメリカ占領下の日本にGHQがかけた洗脳がいまだに私たちを縛りつけ、21世紀においても日本人の奴隷化の度合いを強めていることがはっきりすると思います。そうした状況の中で私たちがとりうる対抗策は、世間に流布されている常識とまったく異なります。常識の嘘に惑わされず、本当の意味でサバイバルを果たすことが大切なのです。

※本題は07:00頃から
洗脳のメカニズムと対策
洗脳は恐怖と痛みを利用して行われる。教団に逆らうと恐ろしいことが起こると信じ込ませる。日常生活の中でサタンが充満していると信じ込ませ、恐怖を感じさせる。
洗脳から抜け出すのは非常に難しい。しかし、自分の中にサタンがいると信じ込ませることで、自己暗示のように洗脳状態に戻りやすくなる。

CIAと洗脳
CIAは中国共産党がアメリカ人を洗脳しているのではないかと疑い、MKウルトラプロジェクトを開始。統一教会の技術にはMKウルトラプロジェクトと似た方法が見られる。日本にはミニカルトが多く存在し、洗脳技術が広がっている。
CIAと洗脳に関連する歴史的なプロジェクトとして最も有名なのは、MKウルトラ計画です。以下にその詳細を説明します。

MKウルトラ計画の背景
時期: 1950年代から1960年代
目的: 洗脳技術の開発と人間の心理を操作する方法の研究
背景: 当時、アメリカは冷戦時代においてソビエト連邦との間で激しい情報戦を繰り広げていました。CIAは、敵国に捕らえられたアメリカ人が洗脳され、敵国のために働くようになることを恐れていました。
MKウルトラ計画の内容
実験内容: 被験者に対してLSDやその他の薬物を投与し、洗脳や心理操作が可能かどうかを調査。また、拷問や極端なストレス、催眠術なども用いられました。
被験者: 一般市民、軍人、政府職員など多岐にわたり、多くの場合、被験者は実験の真の目的を知らされていませんでした。
結果: 多くの被験者が精神的なダメージを受け、中には死亡したケースも報告されています。
MKウルトラ計画の終焉とその後
終焉: 1970年代初頭、アメリカ国内での反戦運動や市民権運動の高まりとともに、政府の秘密プロジェクトに対する批判が強まりました。これを受けて、MKウルトラ計画は公にされ、終了しました。
その後: MKウルトラ計画の詳細は多くが破棄されたため、全容は今もって明らかになっていません。しかし、このプロジェクトが行われていた事実は、政府による倫理的でない人体実験の例として、今日でも引き合いに出されることがあります。
CIAと洗脳の影響
倫理的問題: MKウルトラ計画は、被験者の同意なく危険な実験を行ったことから、医学や心理学の研究における倫理的な基準を問い直すきっかけとなりました。
政府の信頼性: 政府が秘密裏に市民を対象とした危険な実験を行っていた事実が明らかになったことで、政府に対する信頼が損なわれました。
CIAと洗脳に関するこの話題は、非常に複雑で暗い歴史を持っています。今日でもその影響は色々な形で社会に残っており、政府の行動に対する市民の監視の重要性を示しています。

洗脳からの脱出
洗脳から抜け出すためには、サタンや悪魔が心の中にいると信じ込ませることを避けることが重要。洗脳は恐怖を利用するので、恐怖を感じたときに冷静になり、現実を見極めることが大切。自分の中にサタンがいると信じ込ませることで、自己暗示のように洗脳状態に戻りやすくなるので注意が必要。


プロローグ~洗脳経済140年の呪縛

第1章:日本人にかけられたヒルガードの洗脳

催眠学者の知られざる戦後日本での功績
日本人にかけられたWGIPという洗脳
脱洗脳のスペシャリストとしての使命
を約束された人たち
明治維新は外資によって成し遂げられた
世界の富の95パーセント近くを持つ人々
日本における「勝ち組」の正体
日本で平民が政権をとったことは一度もない
不平不満を収める常套手段
武家社会がそのまま続いている現代の日本
丸の内をつくったのはポンドである
真の「勝ち組」企業の成り立ち
金を合法的に持ち去られた日本
支配のための「装置」と「道具」
親から子へ相続され続ける莫大な権益
森ビルの建設資金
西武グループの謎
「勝ち組」の仲間入りを許された人々
国民とは私たちのことではない
支配者の本音

第2章:みそがれた階級

差別思想の根源にある穢れの概念
宗教という支配のための道具
不思議な「日本教」の存在
エスタブリッシュメントの論理
ホリエモンが潰された本当の理由
家系や血筋という価値
日本人の多くは奴隷である
不正当な報酬の支払いと理不尽な搾取
日本における奴隷制の定義
現代にも生き続ける奴隷制
人間に順位をつける支配システム
年収200万円と1000万円は同じ
支配階級の頂点にいる人物の正体
支配に都合のいい「リアリティー」
煩悩を巧みに利用する支配者の罠
目的のすりかえとブランド志向
情報価値に惑わされない方法
支配者たちの強い自負

第3章:マネー経済の奴隷

支配者たちの悩み
海外の支配階級が日本に送ったシグナル
刻々と変わりつつある世界経済の絵
対米と対中関係のバランス
アメリカの抱える不安
アメリカへの資金提供ルート
ゆうちょ銀行は試運転を要求された
鉄砲玉のように戻ってこない特別会計
郵政民営化の裏の顔
FRBという事実上、不可侵の存在
日本人が米財務省に払う税金
新BIS規制という罠
あらかじめ仕組まれた日本
「勤倹貯蓄」という不確かな国民性
マネーサプライは「借金総額」
信用創造のカラクリ
死に物狂いで働く日本人
「勤倹貯畜」が招く悲劇
国債の購入で預貯金は目減りする
さらなる奴隷国家へ

第4章:経済で行われる洗脳テクニック

銀行に現金はない
マネーサプライとGDP成長の嘘
個人資産はインフレとともに目減りする
政府は国民の貯蓄を毎年使い切っている
ブラジル国債にまつわるヤバい噂
サブプライムローン問題に潜む「闇」
巨大銀行が仕掛けた一大ボロ儲けゲーム
サブプライムローン問題のカラクリ
資本主義ゲームの大技
1ドルも損していない銀行
うまい言い訳に利用されるサブプライム
歯止めを失ったマネーゲーム
日本発サブプライム問題
専門用語を使った情報遮断
スピリチュアルブームの裏側
年間自殺者3万人が示す「意図的な絶望」
権力者の操り人形と化した団塊の世代
絶望に飼いならされた日本の最大勢力
テレビの世界で起きている恐ろしい現実
馬鹿な日本人をつくるプロジェクト
進化した人間はワインの味がわからない
思考をコントロールするための教育
支配者は再び貯蓄を呼びかける

第5章:経済洗脳から自由になる方法

消費コントロールという名の支配システム
カルチャーという仕掛け
善悪の判断は簡単に変えられる
エネルギーにおける消費コントロ
穀物メジャーと石油メジャーの暗闘
通貨統一による世界支配
アメリカと日本が蚊帳の外であるワケ
支配者がコントロールできない世界の誕生
支配者を脅かす新しい権力
生権力(バイオパワー)とエシュロン
奴隷であることを気づかせない仕組み
あの世に逃げ始めた大衆
「ベチユニット」とIMFの戦い
IMF支配の及ばない通貨戦略
自由か奴隷か

エピローグ:私たちを待ち受ける次なる洗脳プログラム

洗脳の専門家として研究を続ける過程で、私は国家や世界を舞台に行われたさまざまな陰謀の存在を目の当たりにしてきました。
それらの陰謀の通奏低音として共通するものは、権力者の、あるときは狂信的、あるときは自虐的な、度を超した悲観ではないかと思っています。ひとつの価値基準があまねく世界を照らさなければならない、そのような思い込みがいつの時代も私たちを自由から遠ざけ、支配者たちの専横と被支配者たちの隷属を生んできたのではないでしょうか。

真偽のほどはともかく、ユダヤ陰謀説の根拠のひとつ『シオンの議定書』も、そのようなある種の脅迫観念に貫かれた内容です。それは大雑把にいえば、世界を劣った民族に任せておくと間違った方向に導かれるから、優秀なユダヤ人が世界を統治する、という内容になっています。読んでみると、この著者は本当に世界の未来を心から心配していることがわかります。

簡単にいえば、これは正義の論理です。いま、テロとの戦いを続けているアメリカも、じつはこれと同じ正義の論理をふりかざしています。この世の富の大半を所有する、本当の支配階級に所属する人々は、多かれ少なかれ、このような考えを持つ存在なのかもしれません。

こうした人々がよかれと思ってつくりあげてきたひとつの価値基準、それが資本主義であり、それを維持する目的で、さまざまな洗脳と奴隷を生み出す仕掛けがほどこされてきたのが、私たちの近現代史です。当然、そこには支配者に都合のいい書き換えが加えられ、重大な情報が削除され、私たちの目から真実が遠ざけられてきました。

しかしながら、いま成り立っている資本主義を俯瞰的に眺めると、その端々には、もっともらしい学説や通りいっぺんの解説では合理的に理解できない数々の謎が隠されていることに気づきます。その謎は、教科書的な資本主義を前提にして考えるかぎり謎のままですが、仕掛けられた資本主義という別の視点を与えてやると、静かにその封印が解けてくるのです。

日本の近代経済の成り立ちを考えるとき、一番に浮上してくるのは、明治維新にいたる幕府軍、薩長群の戦費です。戊辰戦争は、巨額の戦費を海外から調達することなしに遂行することは困難でした。イギリスやフランスから、大砲や銃などの火器が両軍に提供されたことはよく知られています。そのときの資金の出所はどこの誰だったのでしょうか。当時、日本と海外との間で行われた国際金融の真の姿は、いったいどのようなものだったのでしょうか。

ヨーロッパ名家の資金の運用を任された場合、年利18パーセントで運用することが条件だといわれています。私もそういった資金のプライベートエクイティファンドの代理人をしたことがあります。この伝統は何百年も続いています。

明治維新の頃、年利18パーセントがすごいかすごくないか、その評価は分かれるところでしょうが、ヨーロッパの支配者のすごいところは、16パーセントの運用を毎年、滞りなく続けていくことが必要だとしているところです。

当然、明治維新で日本にファイナンスした資金は、その後も年利18パーセントで運用され続けていると考えるほうが自然で、とすると、日本の富のほとんどがすでに彼らのものになっているという結論にたどりつきます。すると、そのとてつもないお金で、日本という国を実際は所有している人々がいるという数々の証拠に、私たちははたと気づかされるわけです。

日本はこの一点で、明治維新以来、外国資本の属国になってきました。この本を著すひとつの動機となった郵政民営化で、いくつものおかしな動きがあることは、まさにこうした背景があるせいでしょう。親会社の意向を子会社が、けっして無視することはできないというのと同じ理屈です。

とすると、親会社の意向を私たちに押しつけ、私たちの稼ぎを上納しようとする日本の支配者たちに、どのような未来が約束されているのでしょうか。
戦後アメリカは、日本に対する利権を主張し、それを通しました。戦争で勝ったのだから当たり前といえば当たり前です。

それは日本をアメリカの橋頭堡にするというよりも、もっとも従順な「僕」となるように、国家規模の洗脳実験、教育実験を行ったのではないかという方が正しいように思います。そのためにGHQは、WGIP(War Guilt Information Program)を遂行し、マスコミを検閲し、アメリカ型資本主義の奴隷に変えるのに成功しました。

日本は徹底的に、実験のモルモットとして扱われてきたのです。実験そのものが果たして東京大空襲や原爆投下という軍事的なものとWGIPによる心理的なものの、2度ですんだのか、戦後60年間に彼らがほかの実験に手を染めることがなかったのか、その検証はまた別の稿に譲ります。

そのせいで、日本は政治的にも経済的にもアメリカを支配する人たちの操り人形となり国民は何も知らされないまま、自分たちの資産を奪い取られ続けてきました。詳細に検証してはいませんが、朝鮮戦争以降の日本の経済成長そのものが、意図的につくられたものではなかったかという疑問も浮上します。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と持ち上げながら、日本人にもっと稼いで自分たちにお金を貢ぐよう、巧妙に罠を仕掛け続けてきたと思えるふしがあるのです。

もちろん、直接手を下してきたのはアメリカの支配者の代理人たちですが、アメリカという国そのものがヨーロッパの支配階級の番犬に過ぎません。明治維新以来、日本を陰で支配してきた巨大な意思がそこに働いてきたことは明白です。

だからこそ私たちはいま、アメリカ政府やアメリカ資本の巨大企業の態度に苛立ち、アメリカという国を見限ることと引き換えに、ヨーロッパの歴史と伝統に彩られた価値観へと一夜で宗旨替えをする愚は避けなければなりません。

このままいけば、日本のIMF管理は5年以内に実現するでしょうが、おそらく、そこで私たちを待ち受けているのは、GHQが行ったと同様の、IMF(そしてBIS)による強烈な洗脳です。

FGIP(Finance Guilt Information Program)

将来を予見する意味で、私はここにその洗脳プログラムの名前を記しておこうと思います。

日本政府が赤字国債を発行し続け、それを放置したことが悪かった、日本人は自分たちの財政がこれほど悪いにもかかわらず何も手を打たなかった、日本人は金融音痴で世界経済の趨勢も読み違えた、IMFとBISの助けがなければ日本人は全員首を吊らなければならなかったろう……と。

もちろん、IMF管理が行われた後も、薩長勢力を中心とする日本の支配者たちは、恐らく安泰であることでしょう。苦しむのは、つねに何も知らされていない私たちだけです。日本の大企業は多国籍企業として生き残り、再びどこかの国に国民の稼ぎを捧げるために活動を続けるでしょう。IMF管理をいち早く経験した韓国をいま襲っている不況と格差が、それを物語っています。こうした負のスパイラルを断ち切るためには、私たち一人ひとりが近代資本主義140年の呪縛から自分を解放するよう、マインドを変えていくしかありません。

私たちは、資本主義の生権力から自由になり、私たちが本来享受すべき富を取り戻すべきです。そのためには、私たちを奴隷化する日本の支配者たち、そして海外に潜む支配者たちが絶えず仕掛けてくる嘘をはねつけ、曇りのない思考力を武器に、洗脳経済の罠から身を守っていかなければならないのです。


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