三月さんと編集さん　～暴挙～

１２月某日
雨のち晴れ時々、野球
 
「三月さん。
　大谷翔平くんのドジャースって、
　どう思います？」
「………」
 
「やっぱり…
　走攻守とバランスの良い、
　大谷くんと同じスタイルの選手、
　フリーマンとの絡からみ…気になりません？」
「………」
 
「でも私は断然だんぜん、
　ムーキー・ベッツ派なんです！

　メジャーにナイスガイは、
　たくさんいますけど、
　ベッツは、ほんと素敵！
 
　１４歳の時から付き合ってた彼女と、
　１５年越しの愛を貫つらぬいて結婚なんて、
　キャー！って感じじゃありません？！
 
　彼、大物メジャーリーガーですよ！
 
　アプローチしてくる人は、
　いくらでもいたでしょうし、
　よりどりみどりだったと思いません？」
「………」
 
「あとは私が推おしたいのは、
　エースのクレイトン・カーショー！
 
　メジャー２１０勝！
　もうすぐ３０００奪三振のレジェンド！
 
　肩の手術で来夏復帰らしいけど、
　移籍いせきする山本由伸投手と、
　ローテーションで投げるとか考えたら、
　もう……高まる～！」
「………」
 
「ちょっと……
　さっきから何なんですか？
　ずっと黙っちゃって。
　何か…怒ってます？」
「怒ってない…」
 
「言い方が怒ってる人の、
　言い方ですけど」
「怒ってませ～ん！
 
　別に長編投稿しないつもりだったのに、
　勝手に告知されて出すしかなくなって…
 
　クリスマスギリギリまで、
　大変だったことなんて、
　怒ってませ～ん！」
 
「あれ、ダメだった？」
「ダメに決まってるでしょ！
 
　あれはエピソードと設定はあったけど、
　ある意味、未完成だったの！
 
　来年のクリスマスでもいいと思って、
　ベンチ入りはしてたけど、
　出すつもりはなかったのに！」
 
「いいじゃない。　
　もうアップしたし」
「私の、タイミングじゃない！」
 
「でもいい感じで、
　リリースされてましたよ」
「ほんとに？」
 
「ええ。
　まあ記事のボリュームの関係で、
　後半失速って感じでしたけど」
「ほら～！
　だってあれでも、
　コンパクトにしたんだよ！」
 
「もっと短くしないと。
　現代人はみんな忙いそがしいんです。
　あんな長文、読んでられません」
「だから！
　来シーズンでも、よかったのに！」
 
「まあまあ、落ち着いて。
　ほら、ヤクルト１０００でも飲んで」
「ゴクッ。
　美味しい…」
 
「でしょ？
　たこ焼き阪神もありますよ！」
「ハフッ、あっつ！
　でも…タコ…
　おっきくて美味い！」
 
「シューマイ横浜も蒸むしたてですよ！」
「あ～肉汁～サイコー！」
 
「最後に私わたくしオススメの、この豪華弁当！
　お値段なんと、税込み２５００円！」
「いいの？！
　こんな、お高いお弁当？！」
 
「勝手に告知しちゃったお詫わびです」
「やったー！！
　編集さん、ありがとう！！
　もう告知の件は、
　これでチャラにしてあげる！！
　いっただきま～す…って、あれ？」
 
「どうしました？」
「これ中身が少ない…
　半分しか入ってないんだけど？」
 
「あ～それ！
　何か球団の方で、
　お米に困ってたみたいだから、
　寄付●●しました」
「令和の米騒動！！」
 

※本物の立浪監督監修弁当には、
　きちんとご飯が入ってますので、
　ご安心下さい。
 

このお話はフィクションです。
実在の人物・団体・商品とは一切関係ありません。