タルタル6

優しい気持ちになれるタルタルサンド

私は、パン作りが苦手だ。

今までに何度か、レシピを読みながら、
挑戦したことがあったのだが、
生地を捏ねたら、休ませ..
また捏ねたら、休ませ....という、
その長ったらしい工程が、
めんどくさがり屋の私にとっては、何とも煩わしいのだ。

大学時代から社会人のはじめにかけて、
いっとき料理教室に通っていた時期があった。

その時にたった一度だけ、パンを焼いたことがあったのだが、
教室でやる時は、材料から何から全てが揃っており、
同じテーブルの人たちと分担作業だったので、
とても簡単に思えた。

だが、実際に家に帰り、
一から1人でパンを焼いてみたところ、
すごーく手間がかかってしまって、
お手上げ状態になってしまった。

というわけで、それ以来、
パン作りは、挫折・・・

だから、いつもサンドイッチや、サンドパンを作る時は、
市販のパンに具材を挟むだけ....
という簡単お手軽なものになる。

今日は特売で買った卵を1パック全部茹で卵にして、
半分はおでん用に、もう半分はタルタルを作って
パンに挟むことにした。

我が家はみんな、タルタルサンドが大好き。

タルタルを食パンに挟んだサンドイッチも好きだけど、

茶色くって、まん丸顔のパンに挟むのも好き。

でも、真っ白くって、ふわっふわのパンに
挟むのは、もっと好き。

真っ白いふわふわパンは、赤ちゃんのほっぺに似ている。
そぉ〜っと触れないと、柔らかすぎて、
すぐにぺちゃんこになりそうな..
とってもデリケートなふわもち肌のパンだ。

普段は、日々の生活に追われ、
子供たちが赤ちゃんだった頃のことなんて、
思い出している余裕はないのだが、
このパンに触れるたびに、ふっと思い出すのだ。

柔らかくって、プニプニしていて、
鼻をくっつけると、甘〜いミルクのにおいがするほっぺ達を....

指先に触れた時のモノの感触が、
一瞬にして過去の記憶を呼び起こしてくれるなんて、
人間の脳と感覚ってすごい・・
と、いつも思わず感心してしまう。

真っ白いふわふわパンにマヨネーズたっぷりのたまごタルタルと、
フレッシュ野菜を挟み込んで・・・

タルタル3

タルタル2

タルタルサンド

パン屋さん気分で、一つ一つ、包装を楽しんで・・・

タルタル6

タルタル5

一口食べると、とっても優しい気持ちになれるタルタルサンドのできあがりだ。

今日は、久しぶりにクローゼットから、
子供たちが赤ちゃんだった頃のアルバムを
引っ張り出してきて、家族みんなで、こたつに入り、
アルバムを懐かしく見返しながら、できたてのタルタルサンドを頬張った。

口の周りに、タルタルをべっとりくっつけながら
サンドを頬張る子供たち・・

「おいっ..みんな、口の周りベットベトじゃねぇかよぉ...」

と、夫が言う。

そして、布巾を濡らして持ってきてくれる。

夫が子供たちに渡そうとしたその布巾に、
ついつい私の手が、いつも勝手に伸びて、
勝手に子供たちの口の周りを拭いてやってしまっている。

この行為は、子供たちが赤ちゃんの頃から、
ずっと変わっていない。

そして、きっときっと...
今、小学生真っ盛りな子供たちが、
中学生になっても..高校生になっても....

私のお節介なこの手が、勝手に子供たちの口の周りを
拭いてやってしまうんだろうな・・

そんなことを思いながら、
私も口の周りにちょっぴりタルタルを
くっつけながら、サンドを頬張るのだった。

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