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【経営者の背中②】経営者から2代目への愛

家族経営の経営者と2代目の関係

僕は不思議なもので、現役の経営者とその息子(いわゆる2代目)との接点が多く、よくお話を伺う機会が多いと思っています。

その中で、色々な親子関係がありますが、基本的には「経営者(父)」は子どものことをとても心配しています。

しかし、そのことを直接伝えられている経営者はほとんど見たことがありません。

「立場的なもの」なのか、「単に照れくさい」のか、「素直になれない」だけなのか、いずれにせよ伝えられない理由があります。

次の跡取りである息子(2代目)には、経営者である「親の気持ち」を察する、そして律する必要があります。

日本企業はほぼ「家族経営」

日本における家族経営(同族経営)の割合は、日本企業約266万社のうち、96.3%と言われております。

家族経営は「中小企業のイメージ」がありますが、上場企業の約53%が家族経営です。

大企業の家族経営の例としては、トヨタ・竹中工務店・サントリーなどが挙げられます。

家族経営(同族経営)の定義

家族経営(同族経営)とは、資本(株の比率)の50%以上を定義しています。

しかし、50%以上でなくても実質経営陣が同族で実質経営権を支配している場合などでは、家族経営(同族経営)と言われています。

一族だけに決定権が集中すると思われがちですが、家族経営だから良い悪いということではなく、上手くバランス良く運営する必要があります。

経営者と2代目の親子関係を見て感じたこと

ある30年以上事業を行っている法人では、経営者の第一線での引退を考え、その息子(2代目)に社長を譲った会社があります。

その経営者は同時に、譲った事業が息子の代で上手くいかなくなってしまった時に備え、別の事業を準備し運営を行っておりました。

この話を聞いた時、私は経営者の「愛」を感じ、初めて聞いたときは「正直羨ましいな」と感じました。

経営者は自分の息子を心配し、色々と自身の身体が動くうちに事業を育てていたのです。

2代目の息子のために事業を準備してくれている父親は本当に子のことを心配しています。

ちなみに余談ですが、私の父親は私に対し心配してくれますが、絶対にそんなことはしません(笑)

従業員・取引先に感謝を伝えているか?

色々な次世代経営者を見て感じることですが、先代から事業を引き継いだ2代目は「振る舞いや自身の確立に戸惑う人が多い」と感じます。

そして従業員はそんな2代目の様子をしっかり見ています。

もちろん上手く人間関係と事業を盛り上げることができる方もいるのですが、迷走してしまう2代目も多くいます。

妙に卑屈になる。
突然従業員や取引先に偉そうになる。
周囲の意見を聞かなくなる
仲良くなりすぎる…など。

色々な2代目タイプがいますが、先代からの事業を引き継いだからこそ、従業員や取引先としっかりとコミュニケーションを取らなければいけません。

2代目の経営者からは
「そんなことはわかっている」
「だから努力をしている」
「従業員には感謝をしている」と語る人も多いのですが、残念ながら従業員たちに伝わっていないことの方が多く、確かに感謝はしているが、周囲の人たちへ「声や態度に出していないので、全く伝わっていない」

「声を出して伝えなければ」伝わりません。

一回伝えただけでは「伝わりません」

今までの環境に慣れてしまい、伝え続けることを怠ってしまう人も多いと僕は思います。

経営者にとっての必要能力「コミュニケーション力」

上記はすべてコミュニケーションの不足から起こっているものです。

本人はしっかりとコミュニケーションを取れていると思いがちですが、実際は誰もそのように思っていないことが多いと感じます。

経営者という立場は、「従業員に本音を言ってもらえない」立場です。

本音を言ったところで
「聞いてもらえない」
「仕事がやりにくくなる」
「給料を下げられる」と考えるのが従業員です。

これらは決して悪いことではなく当然のことであると思います。

そのことを前提に「従業員や取引先の方」と向き合う必要があると僕は思います😌



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