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HSPの職場処世術。できるだけ自分の世界に入りつつ、「感じのいいひとライン」をキープしてサバイブする方法。

HSPは職場のなかで、いろんなものを拾って消耗する。怒っている人がいたら、自分が怒られたわけじゃないのに委縮する。
そうじゃない人が無限にうらやましいと思いつつ、なんとか手持ちのカードで切り抜けようぜHSPのみんな、的な記事です。
まずはディフェンス。攻撃する前に防御。わたしたちは耳がいい。空気感を感じる肌感覚もいい。とにかく遮断してエネルギーを温存するところからはじめる。

【ディフェンス】
●ゴジラからは距離をとる。


・マイデスクの場所移動
心理的距離があるひととは、物理的距離もとる。これが鉄則。できればなめらかに課内デスクの引越しができたらいい。なにかよさげな理由をつけて。業務上の理由をつけて。ひとりひとり裏で話をつけて。タイミング見て。
できれば近所のゴジラには、背中を向けない。なんでかよくわかんないが、暴言は、背中から飛んでくると防御しにくい。前からくると、聞き流しやすい。
そこまでできなさそうなら、物理的バリアを立てる。

・ディスプレイを2枚にする。
3枚でもいい。横からの言葉も遮る。その心は、自分のまわりを囲うこと。ディスプレイの枚数が多くても、仕事をしているようにしかみえない。だれもATフィールドを建設しているとは思わない。

・ファイルボックスで固める。
机をふちどるように、A4のファイルボックスを置く。チューブファイルを立てて置きまくってもいい。線が引かれているということがだいじ。モノが、音波や目線をさえぎる。こころの国境を物理的に引く。

もう一歩いけそうならこれ。

●耳栓をする。


「ちょっと集中していて」で許されるタイミングにやってみる。
衆目の一致する、特に忙しいときはチャンス。残業にまみれていてまわりに心配されていたらさらにチャンス。
耳栓は完全に聞こえなくなるわけじゃないので、声をかけられたら、笑顔でふりかえればいい。だいたい耳栓を見て申し訳なさそうにしてくれるので、「集中力がないので…」とかいっておく。耳栓しないでも集中力ある人はいけるけど、わたしはしないとできないんですよ。あくまでも仕事をがんばる姿勢のひとつにしておく。

▼耳栓は安い。米軍耳栓と聞いてわたしはこれを買ってます。米軍に圧倒的期待。安いし。消耗品らしく、たまにとりかえてます。迷彩なのは米軍だから。

●さらに踏みこむなら、ノイズキャンセリングイヤホンをする。


人事の2・3月は本当に死ぬ。残業にまみれ、土日も全部でてくる。いかんともしがたいので、完全ワイヤレスのノイズキャンセリングイヤホンをはじめは無音でつけていた。髪に隠れるのでつけているのは見えない。
が、最終的には心が死にそうになったので、がんがんAmazonミュージックアンリミテッドをかけていた。無音だったのは最初だけ。さすがに音楽をかけていたら、声をかけられてもまったく気がつかない。気がついたら、真横に同僚が立っていたことが何度もあった。同僚にはバレバレだが、仕事を飛ばすよりはマシである。
まわりも地獄のサドンデスなのはわかっているので、なにかいわれても「おわらないんです」と悲愴にいうだけでOKな気がしていた。

▼サドンデスのお供・ノイキャン。耳におさまる完全ワイヤレスは稀少。わたしはこの黒を愛用してます。ノイキャンは高いけど、世界が変わります。この世のすべてがとりあえずノイキャンしてほしい。わたしのために。高いので、覚えておくだけ覚えておいて、視聴したりもしながら、タイミングが来たらどうぞ。


ここまできて、物理的な要塞に囲まれ、耳栓をしてて反応もうすい人ができあがる。しかしわたしたちは社会的動物である。HSPはびびりなので、ほどよくいい感じでバランスしておきたくもある。そのためのオフェンス。

【オフェンス】
●あかるい声であいさつする。


なんというありきたりな提案。いやちょっと待って、でも、そうなのである。だいたい人は、接触回数で人に近しい感覚を得る。中身があればさらにいいが、中身がなくてもいいのである。つまりそれはあいさつ。中身なんてない。おはようございます。おつかれさまです。中身なんて考える必要がない。あかるく声をかけられて、悪く思う人はいない。脳の力ゼロなのにこの効力。
思い出してもみてほしい。同じ職場でも、いっしょに仕事をしたことない人が大量にいて、名前と所属くらいしかいない人が大量にいる。そのひとたちにはわたしの仕事ぶりなんて直接はわからない。が、あいさつは直接届く。「いつもあいさつしてくれる、ちょっといい感じの人」ができあがる。

●言えるタイミングで感謝を繰り出す。


職務上当然のことであっても、ふだんはあんまりな人であっても、超ピンポイントで感謝できる瞬間はやってくる。ご足労ありがとうございます。ご参加ありがとうございます。トータルは感謝していなくても、ただ一点のみで感謝できることもある。メール返してくれたことだけでもありがとうございます。
このしごとはさらっと流したいのに何度もリテイクされたけど、読んでくださったことだけでもありがとうございます。
口に出せるときは、目らしきところを見て、頭を下げて、大きい声でいう。ありがとうだけは腹に力を入れていう。真意をこめる。一点にだけでも真意はある。
そうすると、遠目からみると、ふわっと全体的に、こころから感謝してくれている人に見える。

●みんなが笑っているときに、いっしょに笑う。


すごい。聞く気がない。でも外れがない。みんなしよう、タイミング合わせ。
とてもコスパがいい。ふだんは集中している人が笑ってくれたら、まわりもうれしい。反応はないけど聞いてくれていると思われる。聞いてないけど。笑うだけでハッピー。
さあいっしょに笑おう、みんなハッピー。

●マスクからのぞく目を笑わせる。半円をつくる。


マスクの下の口が笑っていなくとも、目が笑っていれば、ひとはそれを笑顔という。
逆にいうと、マスクをしていると、口が笑っていても目が笑っていなければ、それは笑顔じゃない。
さあ目を糸にしよう。笑うときに勢いでつぶればいいだけである。

●陰徳を積む。


ここにあげておいて、陰もなんもないが、世に陰徳と呼ばれるものをする。
新人さんが恐縮しないようなのをする。なにその行き届いたこころづかい。
朝一にひとりで掃除していると、新人さんがびびる。
毎朝コピー用紙を補給していると、新人さんが代わりましょうかといってくる。それではまずい。あくまでも「たまたまタイミングが合致したので」である。主義主張が透けてみえない、おしつけがましくもなく、フォロワーができたりもしない。

加湿機の水を補給する。ルンバのごみを捨てる。給湯室においてあるゴミ袋を外にもっていく。
気がついた人が、気のついたタイミングでするものをするのが、陰徳のコツである。
ひとが見ているときにはゴミを拾わない。見なくなったときに拾う。が、見えているのである、また別の人に。うしろ姿が見えているのである。
とかいってると、陰ではさらさらない。
が、「協力的である」すがたには見える。
要塞のなかで耳栓はしているが、職場環境の清浄化には寄与している。
たまにだれかに感謝されると、にこっと笑ってこういう。いえいえ、たまたま気がついたので。

我ながら涙ぐましい。が、ひとよりも耳がよく、感受性が鋭く、感情の動きに聡く、表情のひとつも見逃さずとらえてしまう、わたしたちHSPには、攻めと守りの意識が必要である。
みなさまもなんらかの武器があれば、ぜひコメントやTwitterでお声かけください。

▼この漫画をみると、HSPってかわいいやつだな…と思える(私は脱したいけど)。AmazonUnlimitedに入っている方は迷わずぽちろう。気持ちあがる系まんがです。ほんとおすすめ。

▼noteにも連載されてる。大好き。

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