見出し画像

地方から上京した人達は、一生東京にいるのだろうか


「いつかは地元に帰るから」と別れを切り出した。

「本当に?別れるための口実でしょ」と言われたら、他にも要因がある気もする。きっと僕らが別れた要因はもっと色々あって複雑に絡み合っていたから。

でも、いつかは地元に帰るだろうという予感や確信はあるのは本当なのだ。

僕らは結婚やライフステージを考えた時に
東京に残るのか、残りたいのか、地元に帰るのか、帰りたいのか、その選択は必ず訪れる。

その決断は引き返すことなく一生の決断となるだろう。
そして、覚悟がいる決断だろうと思う。


上京した人達が、東京に残り骨をうずめる割合と、地元に帰り生活を営む割合はどれくらいなのだろうか。

縁とタイミングにもよるだろうが。


3年後に東京を離れると思って生きている


「そろそろ地元に帰ろうと思う」と言って
2個上の大学の先輩は地元に帰って行った。
僕が上京してきたタイミングだったから、ちょっと寂しかった。

「Uターンして地域づくりしてます」とFacebookで近況を報告している先輩もいた。そういえば、「地方移住」と「Uターン」の言葉の違いを知ったのもそのころだった。

「数年後に転職して県庁で働こうかな」と頻繁に会う中高の友達は言う。その友人とは、大学は別々で年に1回会う程度だったが、東京で再会した途端、割と頻繁に会う中になった。

やはり、友人の存在は大きい。
人口密度、都市圏人口が世界一を誇る東京は、一人で生きていくには大きすぎる。

東京は他の46都道府県では替えのきかない場所だ。ある時、東京の人口の半分が地方出身だと聞いてびっくりしたし、もっといるのでは、?とも思った。

きっと地方出身者の多くは同じように孤独を抱えて生きていると思う。

当人はそんなことを考えていないかもしれないが、親は寂しさもあるだろう。私の祖母は「いつかは地元に帰ってくるんでしょ?」と聞く。その度に胸が少しちくりとする。祖母の孫は僕以外はみな女の子だから。


進学を機に、なのか、就職を機に、かもしれないが、人は東京に出てくる。地方の多くでは、銀行か公務員に就職することがエリートと見なされる。少し世の中を俯瞰すればそんなことないと気づくはずなのに、平成の30年を無視するかのような価値観がへばりついている。

だから、東京に行くと決めた若者の多くは「地元には仕事が少ないから」と言う。東京には仕事も職種も多様にあるのだから、当たり前だと思う。


さて、それでも「やはり地元にいつか帰る」という選択肢は大いにある。故郷は特別で安心感があって、家族の近くに住みたいという思いは強い。

東京で生活の基盤を作るには、友人も頼れる人も少ない。仕事はあれど、人は多けれど、孤独は感じる。

ふと、「自分はどんな人生を過ごしたいか」と問うた時に緑が多いところで、のんびり過ごしたいという思いを強く感じる。

そう思った時、「東京を離れる」という選択肢に繋がるのだろうと思う。


「地元」「故郷」「Uターン」という言葉を使う人を見る度に、その人は家族や友人にに恵まれていたんだなと感じる。そうでなければ選択肢に出てこないと思うから。

きっと故郷があるのは、
いつでも帰れる安心をもたらしてくれる。
そして、どれだけ人生につまづいてもきっと生きていけるんじゃないかなと思う。

だから、3年のうちに手に職は必須だ。
リモートでも仕事が出来るように。
地元でも必要とされる仕事が出来るように。


1度一人暮らしをした後に、コロナ禍で地元で過ごす時間が長かったのもきっと大きかったんだろうなぁ。

久々に1冊読み切った。
温かい家族の話を読んだせいってことにしとこ。

この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?