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#7 山歩・さんぽを神戸のまちで

山歩・さんぽってなんだろう?

海外からやって来るゲストは、とても気軽に山へ行く。
摩耶や六甲などに驚くほどの軽装で出かけるので、はじめはちょっと心配になった。

でも彼らはべつに、本格的な山登りをしているわけではないらしい。ケーブルカーやバスで山頂付近まで行って、ちょっと森の中を歩く。そのひとときを楽しんでいるようなのだ。

そういえば最近出会ったことばで、そういう自然の中での過ごし方をぴったり言い当てたものがあった。
それが「山歩」。
「さんぽ」と読む。

このことばは「YAMAP」という、登山や自然を楽しむ人びとに向けたアプリやコンテンツを作っている会社が発信しているものだ。YAMAPは思い立ったらすぐ行ける「山歩のはじめかた」を、こんな風に紹介している。

山歩とは自然の中を気持ちよく歩くこと。歩くのは山の奥深くである必要はなく、街に近い自然・身近な自然でOK。ともすれば、歩くための準備にそこまで構えることもありません。あちこちを歩き回る旅行の格好や持ち物をイメージしてもらえればOKです。

https://sanpo.yamap.com/how_to

神戸って、山歩にぴったりな町。

これを読んで、ゲストが山へ行く理由がわかった気がした。
もともと歩き回りやすい服装をしている人が多いし、滞在の日程もたいてい余裕がある。もし山が好きなら、ちょっと出かけてみようと思うのは自然なことかもしれない。

特に、神戸は山が近い。以前烏原貯水池へ行った日の日記で、「市街地の坂道を登っていると、いつのまにか登山口にたどり着いている」と書いたけれど、本当にそんな身近さで山にアクセスできるのが神戸なのだ。

早朝5時くらいの会下山公園。

わたしが神戸で暮らした10年ちょっとを振り返ると、そういえばごく日常的に「山歩」していた。
二宮にいたときは布引の滝へ、花隈のときはビーナスブリッジへ、毎日のように通っていた。兵庫区に住んでいる今は、ほぼ毎朝会下山公園を歩いている。

なんでだろう。
とても単純な答えは、「気持ちいいから」だ。

木漏れ日の下を歩くのが心地いい。
小鳥や虫、川のせせらぎに耳を澄ます時間が愛おしい。
遠くに見える海が清々しい。
疲れてお腹が減るのが気持ちいい。
そのあとの銭湯が沁みる。

旅の途中でも生活の中でも、こういう気持ちよさを感じられる自然が近いというのはなんてすてきなことだろう。

公園だけど森みたいな小道


わたしは神戸の町が大好きだけど、神戸の自然も同じくらい大好きだ、ということを最近ようやく自覚した。そしてその自然を味わいたいと思っているゲストが、思ったよりずっと沢山いることも気づかせてもらった。

今までゲストには、町なかのお店や場所のおすすめばかりを伝えていた。
でもこれからはもっと、神戸だからこそできる「山歩」の楽しさも共有したい。

だから予告ですが、そんな山歩についても日記につづっていきたいなと思っています。あとこれは将来の希望だけど、ゲストと一緒に山に行ったりもしたいな。ゲストじゃなくても、神戸に住んでいる人とも。わたしよりずっと神戸の山に詳しい人について行ってみたいとも思う。

生活の中で、もっとやってみたいことに「山歩」がいっこ増えました、というちょっとした報告でした。

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