いちへい

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最近の記事

わたしの2022年をいろどった音楽~レゲエとハウスとテクノとレゲエと..~

本当にレゲエしか聴かなかった2022年。それも過去のBig Tuneばっかりで他のジャンルの曲、ましてや今年の新曲なんかほっとんど聴いていない。 だってレゲエには救いがあるもん。すべてがあるもん。 といいつつも、自分はこの曲聴いてやったぜ、って言いたいのが年の瀬じゃん。年末じゃん。大晦日じゃん。 とことん言いたいことだけ言って、おしなべて最も苦かった2022年という年にケリをつけてやろう。 WJSN Chocome "Super Yuppers!" アンジュルムの川村文乃

    • 2022年末に2021年の音楽を振り返る

      2021年の社会と自分はどんなだったけか。 19歳ごろから実際の時の経過よりも体感では早く感じるようになるらしい。いま自分は23の年。 でも2022と2021とでは自分のマインドも社会もまるで違っていて、とてもじゃないが「この1年あっという間だった」と簡単にまとめることはできない。色々変わりすぎている。 前回のPerfumeの記事でも書いたけど、自分のインシデントでいえば、あれだけ資本主義は嫌だと言っていたのに社会人になって資本主義の奴隷として労働しているし、社会では戦争が

      • パスピエ "四月のカーテン"

        いつまでも充足しない、わびしい、うだつの上がらない、なんだか孤独、、 と、いくら上手く言い表そうとしてもことばではいまいち捉えきれない、我々の生活に常に介在するあの感触感情。その言語や科学の限界ゆえに、その感情感触は芸術によって表現が試みられ、音楽作品にもそれを表現した作品がたくさんある。たくさんあるからか、それが表現されているだけではもう別にグッとこない。むしろ簡単に共感をさらおうとしやがってと思わせる量産型偽エモ作品もこれまで沢山聴いてきた。 パスピエの最新作『ukab

        • Perfume『PLASMA』が時間の不可逆性を突きつける

          これまでのPerfumeの表現の大半には未来感があって、その未来感に我々は常々魅了されてきた。 「かつてのハイテクな未来への無邪気な希望」から「ハイテクによって生み出された無機質性との別れ」というように形こそ変容しているが、"アンドロイド&"や"さよならプラスティックワールド"の表現などにふれれば、先の未来感は今作『PLASMA』にも十分感じられるものである。 しかし、今作のコンセプトが今までと少し異なっているのか、聴き手の自分自身が社会人になってしまったからなのか、理由は

        わたしの2022年をいろどった音楽~レゲエとハウスとテクノとレゲエと..~

          Memories of 2021

          良曲について僕の拙い言葉を付け足すことほど野暮なことはないので、今年は楽曲をリストにしてまとめておくだけにしようと思う。 (本当は卒論とかでもろもろ書く時間がないだけ。めっちゃ書きたかったけど) ここにある2021年発表の31曲は本当に最高であった。 2021年、ありがとう。そして、みなが未来に渡って幸せでありますように。 ・CHVRCHES "He Said She Said" ・ザ・リーサルウェポンズ "94年のジュニアヘビー~ザ・スコア~" ・BTS "Butt

          Memories of 2021

          和田彩花 『私的礼賛』を聴く

          2021年11月末に発表された和田彩花のアルバム『私的礼賛』について。 心地よさ 最初に出てくるのは「音が心地よい」ということ。 音数もガチャガチャしていないし、楽器同士の音の分離もしっかりしている。 アンビエントな要素もあるし、一方で体を揺らして何も考えないでその曲だけを聴いていられる、そういう要素もある。 とにかく音のバランスがいい。 (ハイレゾ/ロスレスで聴くとなおのこと) サウンドのジャンルの交わりは必然か偶然か そして、それに付随して出てくるのが「音自体がと

          和田彩花 『私的礼賛』を聴く

          "あいつら全員同窓会"を媒介に、メッセージ性/コンテクストに支配された現代音楽の話

          リリックがコントラバーシャルな2021年最名曲"あいつら全員同窓会"ずっと真夜中でいいのに。の"あいつら全員同窓会"という楽曲は、 「同窓会に参加する集団」との距離を感じている人間を描いていることはストレートに入ってくる一方で、 歌詞の部分部分での単語のつながりの無さが故に、多くのリスナーに「意味不明」な楽曲として捉えられ、そして、多くのリスナーによって解釈・考察が繰り広げられている。 そして、どの解釈・考察も興味深い。 "あいつら全員同窓会"の主眼はどこにしかし、個人とし

          "あいつら全員同窓会"を媒介に、メッセージ性/コンテクストに支配された現代音楽の話

          アンジュルム "恋はアッチャアッチャ"を「トンチキ」だけで片付けない

          アンジュルムの"恋はアッチャアッチャ"については、別の記事にて触れたことがあったんだけど、ちょっと主題と離れたところで書いちゃったからあんまり上手く書けなかったなと思いまして。 そこで元の記事を焼きましてかなり付け足す感じで新たに記事にしてみようかと思います。 もう2年以上前の楽曲についての5000文字越えの戯言になりますが、お付き合いください。 (元の記事も読んでね、、) "Love is Accha Accha"を「トンチキ」だけで片付けて良いのか"恋はアッチャアッチャ

          アンジュルム "恋はアッチャアッチャ"を「トンチキ」だけで片付けない

          [譜割りがBTS] 井上陽水 "ライバル"がほんとうにモダンで名曲

          井上陽水の"ライバル"について。 この楽曲の例えば26秒あたりの「ドレスに靴 腕時計」の譜割り、この辺、完全にK-POPじゃないですか? MAMAMOOの"HIP"のサビ終わりの"もり おけ むる HIP"(すみません、ハングル表記挫折しました)のとことか、それこそ直近のBTSの"Butter"のサビ終わりの"Get it, Let it roll"のとことか。 表の拍にまとめて譜を詰め込む感じ。 でもちゃんとした言い方をすると、これって別にK-POP独自の譜割りってわ

          [譜割りがBTS] 井上陽水 "ライバル"がほんとうにモダンで名曲

          2021年に転機を迎えるLittle Mix(リトル・ミックス)について-これまでとこれから-

          先日、リトル・ミックスが2021年ブリット賞のベストグループ賞を獲った。 ブリット賞はグラミーよりもずっとまともな賞なので受賞は大変すごいこと。 でもまあもう何年も前からリトル・ミックスが世界で一番すごいグループだったのだから、この事実がやっと記録になったと言い換えることもできよう。 実際、彼女らの受賞のニュースを聞いた時はMixer(リトル・ミックスのファンの意)である自分も心底嬉しかった。 そこで今回はこの嬉しさをモチベーションに、ファンの視点からこれまでのリトル・ミッ

          2021年に転機を迎えるLittle Mix(リトル・ミックス)について-これまでとこれから-

          [Absolute Ego Danceと錦鯉と]何も考えなくていい/踊れる音楽の素晴らしさ

          最近、「何も考えないでいい曲」や「踊れる曲」の素晴らしさをつくづく感じている。 ちょっと前までは、 「ベースほんとすごいなー」とか「ここのブルーノートの使い方最高だなー」とか「この歌詞ほんと言い得て妙だなー」とか「リファレンスが、、」とか、 そんな感じで、実力主義的あるいは批評的な音楽の聴き方をしてきたし、そういう音楽の聴き方ができるからこそ音楽ナードなのであって、そういう音楽の聴き方ができる自分最高!みたいな考えすらあったりしたんだけど、最近はそういうフィーリングじゃなくな

          [Absolute Ego Danceと錦鯉と]何も考えなくていい/踊れる音楽の素晴らしさ

          My 2020songs

          「光陰矢の如し」 過去を振り返るに当たって、時の流れの早さというのは人間皆が感じるものであり、年の瀬となれば特にそういった感覚に駆られる。そんな中でも今年、西暦2020年という年は、日本で生活している中では特に空白の1、2ヶ月考えれば、本当に12ヶ月存在していたのか?と、そう思わされるような一年であった。 そんな中でも、新型コロナにBlack Lives Matter、コールアウトカルチャーとメンタルヘルスの問題、そして人類共通の命題である気候変動まで、この2020年代を方

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          藤原さくらの『SUPERMARKET』を聴いてファンダムの交差について考える

          2020年も終わりに差し掛かろうという10月の終わりに、藤原さくらが『SUPERMARKET』というアルバムをリリースした。 僕は彼女のファンであり、それなりに日々日々彼女の活動をフォローしていて、今回、このアルバムを聴いていくうちに考えさせられることがあったので書いていこうと思う。 まずはアルバムのサウンドについて ここでアルバムにある全曲について触れたりしてもいいのかもしれないが、そういうのは他の方がやっているであろうし、彼女のアルバムのブックレットにきちんと各楽曲の

          藤原さくらの『SUPERMARKET』を聴いてファンダムの交差について考える

          [全起きSundayはASTROWORLD!?]  (ト)ラップミュージックの導入をハロプロに担ってほしいという暴論

          文化の井の中の蛙、日本語ネイティブ(飛ばし読み推奨)ほぼ自国固有の言語である日本語という言語をもち、国内で消費されるエンタメのほとんどが(本当に定量的な測定ができるわけではないが)その日本語で作られるというのが現在の日本のエンタメの文化構造である。 音楽でいうところの現在のJ-POPの市場の独占が好例だろう。 こういった状況下では、自国のエンタメだけ消費していれば十分楽しいという、経済学でいえば「独占による平和」のような現象が起きる。この中で文化を消費している者の多くは言わず

          [全起きSundayはASTROWORLD!?]  (ト)ラップミュージックの導入をハロプロに担ってほしいという暴論

          いまさら、CHVRCHES(チャーチズ)

          CHVRCHES(チャーチズ)は、スコットランド出身の4人組の音楽グループである。1枚目のアルバムを出したのが2013年、そこから2020年上半期の現在に至るまでに合計3枚のアルバムを発表している。 ジャンル的にはシンセポップとかそんなところであろう。 2020年は新譜が出ていない当バンドであるが、なんとなく語るのは今であると感じた(理由は後述します)ため、今回、僕が感じている彼らの魅力について語っていく。 メンバーあんまり〇〇○ぺディアみたいになっても仕方ないので、過度な

          いまさら、CHVRCHES(チャーチズ)

          2020年4月上旬、自分は何を聴いているのか

          「趣味はなんですか?」と聞かれることがある。僕はそう聞かれれば、必ず「音楽鑑賞」と答える。そうすると、ほとんどの場合、「どう言う音楽を聴くの?」とか「おすすめは何?」とか、そう言った類の質問を受ける。 しかし、その2問目にいつも回答が詰まるのである。 つまり、自分が日々、どう言う音楽を聴いているのかについて、まとまった表現ができないのである。 なので、今回は、この弱小なnoteの記事で、自分自身が何を聴いているのか、自己満足のために羅列してみようと思う。 1 日本の女性アイ

          2020年4月上旬、自分は何を聴いているのか