わたしの2022年をいろどった音楽~レゲエとハウスとテクノとレゲエと..~

本当にレゲエしか聴かなかった2022年。それも過去のBig Tuneばっかりで他のジャンルの曲、ましてや今年の新曲なんかほっとんど聴いていない。
だってレゲエには救いがあるもん。すべてがあるもん。
といいつつも、自分はこの曲聴いてやったぜ、って言いたいのが年の瀬じゃん。年末じゃん。大晦日じゃん。
とことん言いたいことだけ言って、おしなべて最も苦かった2022年という年にケリをつけてやろう。

WJSN Chocome "Super Yuppers!"

アンジュルムの川村文乃さんがTikTokで踊っていて発見した2022年のオープニング曲。そして2020年代の最優秀A-HA模倣楽曲。ファンダムカルチャーに疲れている部分もあり宇宙少女のことは全然知らないけど、とにかくドライブの初っ端とかにかけて盛り上がってた。

The Weeknd "Take My Breath"

The Weekndはみっともない/ダサいと思ってしまうような表現を自覚的に確固たるスキルとリソースをもってやりきる。だからThe Weekndには親近感と一方での絶対的な格の違いを感じさせられ、皆が彼の作品にひきこまれるのだと思う。そしてそれはAfter Hoursが明けた夜明けのアルバムでも同様の魅力が伝承されていたと思う。とにかくずっと聴いていたい、自分の生活に寄り添わせるならばいのいちにエーベルのアルバムを聴きたい。自分もそう思わされ続けている一人で、このアルバムが出てから春先まではずっとこのしんどい夜明けを楽しんでいた。

Awich "Queendom"

社会人になる前日に旅行先から帰る道中で聴いていたのがAwichのアルバム。涙出た。こんなにいい楽曲群が日本語で生み出されているのに、こういう曲に触れられる時間がこれからどうなんのかなと。心の豊かさゼロになっちゃうじゃんと。そういった思いもあってとても思い出深いアルバム『Queendom』。彼女の半生を消費することに抵抗はあるのだけど、でもこのいい作品を前にそういうことも言ってられず。本当にいい作品。

アンジュルム "愛・魔性"

これはリリース前の生意気な自分の感想だけど、ラテンと英語圏を行き来するサウンドは短い現代音楽の楽曲では本当にレア中のレアだと思うし、もっと単純にサビのド頭の管楽器のシンコペーションがすっごく良い。これをアンジュルムのユニゾンで歌われるとさすがに心躍るにきまってるじゃん。これ、初披露の八王子で聴いたけど、しっかり魅了されたよね。

10-FEET "第ゼロ感"

スラムダンク最高。井上雄彦さん最高。バスケ最高。

KAT-TUN "CRYSTAL MOMENT"

翔くんのリリックを自担が歌うのがまずいい。そしてやっぱり冬季五輪の感動もよみがえる。いつもはミーハーをこき下ろしたいアナザーミーハーみたいなスタンスなんだけど、こればかりは事務所ありがとう、テレビ局ありがとう、強力な事務所とメディアのつながりありがとうとか思っちゃった。

Arcade Fire "The Lightning"

オルタナって自分が聴いていい音楽ではない感じがずっとあるんだけど、つまみ食いすると大体はまってしまうのもこれまた事実。この曲が歌うのは自分が間違っていることはわかるんだけどお告げの光をずっと待っていてどこが間違っているかは分からないと言ったところだろうか。最近はアーティストのインタビューを読む体力とかなくて制作背景とかまったく知らないのだけど、この曲からは勝手に示唆的なメッセージを受け取ってしまう。それに加えてサウンドが非常に心地よく。非常に良質な作品で。高速乗りはじめとかにかかるとめちゃいい楽曲。

東京ディズニーランド "Jamboree Mickey!"

小学生以来ディズニーいったことないから、TikTokで知ったんだけど。知った瞬間、感銘を受けちゃって。だってソカなんだもん。MINMIと湘南乃風以外にこれだけ認知度の高い日本語ソカ曲あるんだ!しかもミッキーだし最高じゃん!ということで、単なる流行りというよりはソカがみんなに聴かれていることがうれしくて、夏とかよく聴いていた。

中丸雄一 "ムーンショット"

中丸雄一は日本のダンスミュージックシーンで重要な人物。今現在東京ドームレベルのキャパでコアなダンスミュージックを披露するのは彼だけであるから。そして最新作の『Honey』の中丸くんのソロ "ムーンショット"は完全トランス。トランスをパラパラと交えずにポップミュージックに導入する人は中丸くんしかいないし、そもそもトランスのまやくでここまで生き延びられた自分にとってはこの上ない楽曲で。『Honey』の中でも段違いに好きな楽曲。通勤途中でもずっと聴いている曲。

宮本佳林 "ハウリング"

自分の2022年の目覚まし。あの悪嬢転生が蘇ってくる。そして何よりかっこいい人が歌うかっこいい曲。平成11年生まれなんだけどの自分が微妙に経験していない平成20年?くらいまでを思わされるスネアの音が自分にとっては新鮮でどっぷり。こういう系統はあんまりアップフロントの音楽では聴かないし、この曲を聴けるのもあらゆる楽曲を光らせる力強い宮本佳林さんという偉大な人間のおかげだと思う。本当に宮本さん最高。

Mighty Jam Rock, Takafin "まだやってるよ"

12/30発表の楽曲を年間ベストにもってくるのはもう決め打ちでしかないのだけど、MJRの精力的な22枚目、やはりいいですね。特にTakafinのこの楽曲、いろいろレゲエにやんや言う人への皮肉こもってて素晴らしい。しかも後ろのリディムとかめっちゃモダンで、ブランクとかあると少し安っぽく聴こえるけど継続的にやっていることでこのリディムでもきちんとクールな楽曲作れるのすごすぎ。来年もJTBやMJRの活躍たのしみ。

ZENDAMAN "My Day"

ジャパニーズレゲエディージェイのホープと言ったら彼。自分と同い年。ちょっとがなりのあるダンスホールにぴったりの声と、それでいてどこか清涼な雰囲気のある楽曲たち。なかでもこの曲は「ステップアップ」というリディムの名前と彼の今の状況が本当にマッチして最高の仕上がり。年末にはおっきいフェスにも出たし、本場でもトラップダンスホールを引っ提げて話題になり始めているし。本当にこれからが楽しみ。

HAN-KUN, J-Rexxx, APOLLO, 775 & Youth of Roots "Reggae Vibes"

僕の夏のアンセムの一つ。正確に言えば夏への胸の高まりを増幅させた一曲。HAN-KUNとJ-Rexxxのコンビが精力的に活動してレゲエを盛り上げ、それにAPOLLOのマシンガンと775とKon Ryuのフレッシュさと勢いが合わさる。2022もレゲエだ!レゲエバイブス最高!と胸高鳴る一曲。

リサイタルズ "888月~夏にも程がある~"

これも夏のアンセムの一つ。歌詞の意味わからなさとサウンドの可愛さのアンマッチ具合、そして推しのてつ..カリスマのなんとも言い難い歌唱。その素人性みたいなものとたまに出る非凡な部分の掛け合わせが非常に心地よく、ふと思い出すたびに聴くように。こういう曲は資金力がなければなかなか生み出されないわよ笑

Tohji, Banvox "Super Ocean Man"

あんまり語る必要ないと思うんだけど笑 まず良いのが冒頭の夏を想起される3音のメロ。こういうとこはちゃんと作為的というか、音楽分かってる感じがあって、勝手に楽しくなるっしょ。そこにあのTohjiの誰とも違うリリックがのる。そしてサビでちょっとヨーロッパを思わせるテクノ調なサウンド。これは本当にこの夏一番のアンセムですよ。これは本当にこの夏一番のアンセムですよ。

RYKEYDADDYDIRTY "SUMMER LOVE feat. MOOMIN"

ムーミンの歌が魅力的すぎる。RYKEDADDYDIRTYの声色とリリックが魅力的すぎる。こういう曲を2022年にこの世代の違うコンビで聴けるのやばすぎる。もちHIPHOPもレゲエも大好きでどっちも盛り上がってほしいけど、ちょっと一旦、ジャンルの隆興を目指すのやめて、この最高な一曲に浸っていいすかね。そんな風に思わせる、まさしくひと夏の恋のような魅力のあるこの曲。間違いなくこれからも聴くんだろうな。

Perfume "ハテナビト"

Perfumeはなんでこうも最高を更新しつづけるのだろう。その一つの要素には自身の過去とうまく付き合っているというのがあると思う。過去作と同じことはやってこないことがほとんどだけど、たまーに、過去作をほうふつとさせる音色とかメロがあるみたいな。それで"ハテナビト"は結構どっちつかずというか。冒頭は先進性あるけど、途中から少し過去作を思い出させる間奏あったりして、そこのどっちつかずな感じに心惹かれちゃって。良作『PLASMA』の中でもよく聴いている曲。

Carly Rae Jepsen "The Loneliest Time(feat. Rufus Waineright)"

ポップスをやらせたら右に出るものも左に出るものもいない、唯一無二の存在。そして自分にとっても唯一無二の存在、Carly Rae Jepsen。今回はストリングスとかクラシックへの参照も入ってて、また前作までとは違う過去回帰が試みられているし、圧倒的に解像度が高いのは前作までときちんと一緒。彼女は自身が大好きな80sとかの音楽を自分に落とし込むのが大得意なんだろう。

Billie "GingaMingaYo(the strange world)"

これまたファンダムカルチャーへの疲弊が故、あんまりBillieのことを知らぬまま書くけれども。サビの童謡感となんともテクノテクノなサウンド。歩くテンポとか自分の生活は基本的に4つ打ちで管理されてるんで、しっかりはまってしまった。さらに最後のラスサビへの持っていきかた、言い方悪いけど強引で芸がない感じ、逆にいいです、めっちゃ可愛い。あと江端妃咲さんが踊っていましたね。。?よく聴きました。

水曜日のカンパネラ "エジソン"

ビヨンセやどれいくを筆頭に2022年はハウスの年でもあったけど、日本語圏でも同時接続的にハウス流行っててなんか安堵したよね。それが水曜日のカンパネラだったのもとても良い。ちゃんとハウスを分かってそうな担い手によってハウスが広まる現象めちゃ良かった。でも踊る暇があっても自分の場合は踊るだけだな多分。発明とか仕事とかしたくないもん。

Diplo, Miguel "Don't Forget My Love"

上記のツイートでほとんど言いたいことは書いたけど、このDiploのアルバムはまーじでずっと聴いてたハウス。それこそレゲエとの接続も太いDiploですからこれからの音楽活動も楽しみにしている。

田島ハルコ, バイレファンキかけ子 "タジハルサンバ"

これも上記ツイート参照だけど、日本語圏でこれだけガバとかじゃんじゃんやるのとか田島ハルコだけ。だし、田島ハルコはガバをやることにきちんと意味を見出して歌をのせてるじゃん。だからいいなーと思うし、毎年ランキングに入れちゃうんだよね。まだまだ応援するぞ!

valknee "BET ME!"

テクノ/ハウス系サウンドの一連の流れを締めくくるのはvalkneee。かねてからトラップが聴けなくなっている自分としてはこの"BET ME!"はぐっと来た。このミニマムだけど出先でかかったら間違えなく踊りたくなるようなサウンドと、シュアショット連発のリリック。相も変わらずvalkneeはいい曲を書くなーと魅力にどっぷりである。あと本当に心から人間として尊敬してる。

佐野元春, THE COYOTE BAND "大人のくせに"

繰り返すようだけど自分今年23で、新社会人なのね?それこそ世の大人性と自分の子供性とのギャップに葛藤する年齢じゃん?そうやって客観的に言わずとも本当に自分にもそういう葛藤があって。そしたら佐野さんがこういう曲を発表してさ。安堵と勇気を与えてくれるよね。あとこの『今、何処』というアルバム自体、日本の国政のキャンペーンのちょっと前に出て、勝手に示唆的なメッセージを受信したりしてたし、なんか本当に2022年でも何年でもいいけど、佐野さんの生み出す表現にリアルタイムで触れることができることに有難さを感じる。

BBHF "どうなるのかな"

BBHFの音楽は一音聴くだけで瞬間的に魅了される。音作りの奥行きがもの凄い。この"どうなるのかな"もルサンチマンのようなもの(違うけどね)が主題で歌詞自体はどんよりしてるけど、音がめちゃ爽快。こうやって爽快に暗いことを歌うのって心地よくて。この曲は自分にとっての2022のアンセム。どこへ行くにも家にいるにもずっと聴いてて家とか車の中とか歌えるときにはずっと口ずさんでいたと思う。来年以降も俺が動いたら社会がひっくり返るんだぞ!という気持ちをうちに秘めながらひたすら周りにヘコヘコして過ごしてやるぜ。

Bruce Springsteen "Do I Love You(Indeed I Do)"

ブルース・スプリングスティーンがソウルをカバーしたらそりゃ音楽の愉しみの源じゃん。これが有線で流れてきたりFM YOKOHAMAから流れると本当に最高の気分になるよね。最強のリリースを続けるブルース・スプリングスティーン、まじで長く元気でいてほしい。

RYUTist, ウ山あまね "たったいま:さっきまで"

こんなにいい楽曲、いいアーティスト、いい作家、いいプロデュースが揃ってるのなんて他にいないぞ本当に。壊れ狂った音にのっかるRYUTistの4人の柔らかい声色、そして意外とちゃんと聴くとよく分からないリリック。これらには説明できないけど確かに自分の好きなものが詰まっている。水硝子のリミックスもそうだったけど、ウ山あまねとRYUTistとの狂った共演にハズレなし。

ジャパニーズ マゲニーズ, J-Rexxx "最後の一本"

踏ん切りをつけるというのは大事。2022での一番大きい学び。たとえ、自分の生活やとりまく社会がてんでダメでも、時間は進む、また苦しみはやってくる。苦しみには終わりがあんまりないけど、楽しみには終わりがやってくる。だから自分で割りきらなきゃいけない。そういった大人としての踏ん切りの大切さと虚しさを歌っている。そしてその踏ん切りの方法にはもっと幅があってもいいとも歌う。そして、レゲエや統一観念、はっぱが広まったら、もしかしたら本当に世界平和にたどりつくかもしれない。基本はニヒリストでアナキストだけど一方で博愛主義で平和第一な自分にとっては勇気を与えてくれる一曲。MVが8/30に出るのとかも含め、2022の最も素晴らしい作品。

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