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モスポットを見れば思い出す、わが青春のヴィンテージ・ジーンズ / 種まき水やりロックンロール その⑭

皆さまは、「モスポット」(moss pot)をご存知でしょうか?

我が家(と言っても、ひとり暮らしです)の植木鉢は、
ほぼほぼこの「モスポット」です。

これです。

「モスポット」は、
麻袋を型にして作られるそう。
ザラザラした表面が素朴で素敵です。

でも、
特にこだわって集めていたわけではありません。
たまたま最初に買った植木鉢が、
こちらのモスポットだっただけ↓

グレーの植木鉢ってあんまりないよなー
って思い、買ってみたのでした。

その後
植物が増えるたびに、
なんとなく
同じ素材のものを買っていたら

こればっかりになっていたのです!

ズラーーーッ!
(これ以外にもまだあります)

しかし、ある日
お店に買いに行くのが急に面倒くさくなり、
(気分にムラが出やすい。そう、更年期)
この植木鉢、ネット通販できないかな?
と、思いつき
模索というか検索してみました。

そのときはまだ「モスポット」という名前を知らなかったので
「植木鉢」「素焼き」といったワードで検索。

いくつかヒットした画像をチェックしていたら、
似たような植木鉢を発見!

ほほう、これは「モスポット」という名前なのか~。
(↑通販サイトで知る私。)

(でも結局お店でしか買っていません)

ついでに
検索結果をあれこれ見ていたら、
モスポットについて
それまで知らなかった
いろんな情報を得ることができました。

最も
「へー、そうだったのか!」
と思ったのが、

なんとこの植木鉢は、
使っていると
だんだん表面に「苔」が生えてくる

のだということ。

そう。
「モス」とは
「苔」を意味する
「moss」のことだったのです。

苔っつーか、カビかと思っていたよ泣

まだ新しくても、
古びた雰囲気になっていくモスポット。

つまりこれは、
「擬似経年劣化を“味”として愉しむ植木鉢」
なのですね。

実は私、そんなことはつゆ知らず
「なーんかこの植木鉢、汚くなるのが早いなぁ」
などと思っていたのです。
(ワハハ!)
正直、小汚い植木鉢だなぁと。
(スンマヘン)

まさかこれが、「味」だったとは……。

この話を、近所に住む植物賢者の友人
(ちょっと久しぶりの登場)
にしてみたところ、
もちろんモスポットを知っていて
「わざと汚して苔を増やしたりするひともおるみたいやで~」
と。

わ、わざと……? なんじゃそりゃ。

グレーは苔がちょっとわかりにくい。

むむむ。
経年劣化の味、か。

そのとき

ふと、昔

自分がヴィンテージ・ジーンズに
ハマっていた「あのころ」のことを
思い出したのです。


◇◆◇

90年代の初めころ、
「ヴィンテージ・ジーンズ ブーム」
というものがありました。

簡単に説明すると「古着ブーム」なのですが
現在の古着ブームとは意味合いが全く違っていて、
「希少価値の高い古着のヴィンテージ・ジーンズ」
がマニアの間で大騒ぎされていたのでした。

ヴィンテージとはどういったものかと申しますと、

「赤いミミ」がついた生地のジーンズは、
たとえ穴が開いていても
数万円、とか

これのこと
(古すぎて赤いラインはもう消え去っている)

ズタボロのジーンズについているタグの、
ブランド名の「e」が
大文字の「E」だというだけで
十数万円、とか

これのこと
(古すぎてタグ取れかけ)


マニア以外には全く理解不能だと思うのですが、
あのころは
よれよれの古着ジーンズに
あっとおどろく高額タグがついていたものです (懐)
そう、
「古いものには味があって、カッコいい」
と考えられていたのですね。
(骨董品マニアと同じかと)


あゝ
あのころの私は
「古いものが持つ味わい」
に、すっかり魅了されていたのだったわ……。
(その後、スキが高じて洋服業界へ入ってしまったほど)

でもでも

完全に忘れていたわ!!!

もう一度、我が家のモスポットを眺めてみる。


……味があっていいじゃない (小声)



あのころ、
アタマの硬いオトナたちは
ヴィンテージ・ジーンズの価値を
全く理解してくれなかった。

もしかしたら、
私もそうなりかけていたのかもしれない。

「つまらない大人にはなりたくない」
そう思っていたのにこの有様。

モスポットのことを
こ、こ、小汚いだなんて……。

コワイコワイ!!!
反省です。

カムバーック!感性!!

そんな
モスポットの魅力。
皆さまには、ちゃんと伝わっていましたか?

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