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友の存在について

私は友人が少ない。
先週、その希少な友人のひとりが会いに来た。
他府県在中の友人だ。
学校関係、仕事関係の友人では無い。
この友人との出会いや馴れ初めを説明すると長くなるので割愛するが、
もう26年目に突入する友人である。
別に用件は無いとの連絡後、わざわざ交通費を掛けてやってきた。
ただ顔を見て呑みたかったと言い、昼過ぎに来て最終で帰って行った。
そういうの、何だか嬉しいよね。
わずかな時間であっても、語り合って呑んで食べて笑った。
用件は無いと言ったけど、理由があるはずだと思った。
悩み事か?と訊いた。
生活でのモヤモヤがある。
との事であったが、それについての悩み事の相談では無いと言った。
だから、いつものようにバカ話をした。ちょっとした未来や希望を語っちゃったりして。
それだけで良かったのか?と今になって思う。
だけど、来てよかったと言っていたので良しとしよう。
そういうの、何だか嬉しいよね(二度目)
見送った後、この友人は今後も大切にしようと思った。

友人が少ない私にとって、先週は盛沢山であった。
先輩にも誘われて呑みに行った。
学校関係、仕事関係の先輩では無い。
この先輩との出会いや馴れ初めを説明すると長くなるので割愛するが、
もう何年目になるか分からない位の長い付き合いの先輩である。
年に一回か多くて三回ほど、ふいを付いて誘ってくれる先輩だ。
いつも別に用事なんて無い。
ひいて言うなら私の生存確認が目的らしい。
そういうの、何だか嬉しいよね(三度目)
この先輩。なかなかの酒豪で会うたびに異なる酒場へ誘われる。
私ひとりでは入りづらい酒場を見せてくれるから、ありがたい。
今回は二軒のはしご酒だった。
一軒目は、人生で初めての角打ちを経験した。
ここで爆弾発言をするが、
私は下戸である。
最初の乾杯の一杯は呑めるが、それ以上は深酒である。
へろへろになる。
気持ち悪くなる。
先に紹介した友人もそうだが、その事を知っているにも関わらず私を酒場に誘う。
二人とも酒を無理強いはしない。
酒場であっても酒を飲む必要は無いよ、と出会って早々に宣言してくれたから気も楽である。
そういうの、何だか嬉しいよね(三度目)
こういう関係が気の置けないというのだろうか、と思う。
仮に私が悩んだら、この二人に相談しようとも思う。
ふと、
先日自死した漫画家さんが脳裏をよぎった。
その漫画家さんには相談できる友人は居なかったのだろうか。
親に相談?
それは私にも出来ない。
両親とも、もうこの世に居ない。という意味では無い。
親には心配を掛けたくないのだ。家族も同義である。
親や家族からしたら、何で相談してくれなかったの?と思うだろう。
しかし、そういうものである。
だから友人に。
ああ、
それも、同じ意味で出来なかったのかも知れないな。
自死とは、死を覚悟するとは想像を絶する。
とにかく悲しい出来事だ。
私に出来ることは哀悼の誠を捧げることだけ。
その漫画家さんに、献杯。

人生初の角打ち

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