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新規事業創出の極意⑧どうやったら熱意と情熱をもって仕事に取り組めるか?

今までに、民間企業、大学、NPOの立場で新規事業創出にそれぞれ携わってきました。個別の具体例は色々と問題になってしまいますが、折角の経験なので考え方などをまとめて欲しいと知人に勧められました。もちろん、公開可能な範囲の内容だけです。

前回は「実行力」について記事化しました。

8回目のテーマは「熱意」と「情熱」です。新規事業に関してはやってみないと分からないという部分も多いので、実際に実行したほうが良いいう話をしました。ただ、こういった実行につなげるためには、「熱意」や「情熱」を高いレベルで維持し続ける必要があります。

今回の記事ではその辺の想いが伝えられれば幸いです。

熱意や情熱はもちろん大事

どんな仕事にとっても、「熱意」や「情熱」を持って取り組むことが重要です。多分、スキル以前の問題だと言っても過言ではないでしょう。それは当たり前の前提としても、ここで対象にしている新規事業担当者には業務の特殊な要因で、「熱意」や「情熱」がさらに重要になってくると私は思っています。

個別のケースでは色々とありますが、一般的に言われている新規事業担当者に特有の問題として下記があげられます。

・業務目標が定まらない
・上司の言っていることがコロコロ変わる
・直近で目に見える成果が分からない
・そもそも今日何をやるのかが分からなくなることもある
・成果が分かりにくいので達成感や承認欲求が満たされない
・既存事業をやっている人が成果を出しているように思える
・業績評価面談で何を言って良いかが分からない
・誰に相談してもどうやって仕事を進めて良いかのアドバイスがもらえない

書きだしたらいくらでも出てきそうですが、要は新事業創出という業務は短期的な成果が見えにくいのです。新しいビジネスを生み出す新規事業創出という仕事に対して、「熱意」や「情熱」をもって取り組めるかは、仕事のアウトプットに直結する非常に難しい問題です。

これは私の事例ですが、新規事業を企画する人の対外的な見え方と内実の違いを表しています。

たまたま、社内の研修で一緒になった人にお互いの仕事の話をしました。その人は事務系の業務をしている人でしたが、色々と話をしているうちに、「企画に仕事って営業や事務と違って楽しそう」と言われました。「パソコン使って情報を集めて、新しいことを考える」と聞いたら、そう思うのも当然です。
ただ、その研修は新事業を企画するような内容で、数か月そういったことを経験した後は、やっぱり自分の言っていたことは間違っていた。企画の仕事はしんどいって・・・
一般的な認識はそんなものです。

どっちの仕事が良いのかという単純な話ではないのですが、まあ隣の芝生が青く見えるだけでしょうが・・・

熱意や情熱を維持する方法

話は本題に戻して、ではどうやったら「熱意」や「情熱」を高いレベルで維持できるのでしょうか?

一番の解決策は、「好きなこと」や「やりたいこと」をやるようにすることです。ただ、これは言葉にするのは簡単でも実行は難しいです。一般論として、「何をしても良いので自由にやりたいことをやっていいよ」と会社で言われると、何をして良いか分からなくなる人がほとんどだと思います。

それが現実です。でも、少なくとも新規事業を担当する人は「好きなこと」や「やりたいこと」を自分の中で明確化してもらいたい。それはなんでも良いですが、何度も何度も自分の心の中で考えてください。

通勤中でも仕事のちょっとした合間を活用していけば、結構な時間が確保できます。考え続けた先に必ず自分の正解は見つけられます。繰り返しになりますが、自分が何に興味を持っているのか?金銭的なフィードバックがなくてもやれることは何かという観点が大事だと思っています。

例えば、自分が子供のときに親が病気になったので、お医者さんや薬剤師になりたいというのもあるとは思います。よく考えたら、人に喜ばれるのが好きで、特に高齢者と接するのに喜びを感じるのであれば、高齢者施設向けのビジネスを考えても良いですし、子供が好きなら子供向けのサービスを展開するということも考えられます。実は自分の現在の本業とは違って分野に向いている場合もありますし、思いっきり視野を広げて考え続けてみてください。

要は、自分の価値観がどこにあるのか?どういったことに興味の源泉があって、自分の心が動かされるのかという点を何度も考えて、ある程度まとまった段階で仲間に聞いてもらうと良いです。何度も説明しているうちに、それが自分の価値観となって醸成させていきますし、自分なりにドンドンブラッシュアップしていきます。

見つけ出すヒントは日常の色々なところにあります。「趣味は何か?」、「どんなテレビが好きか?」などパーソナルなことを考えるのも一つの手です。もう一つおススメなのは、実際にやってみることです。実際に行動してみて、それが一定期間継続できれば、それはその人にとって重要なことです。そうでなければ、ただの誤解です。

例えば、noteに毎日記事を書くと決めても、実際は多くの人は途中で挫折していると思います。これを継続できる人は、ライターなどの文章を書くというところに興味があるのかもしれません。

自分の中の心と体に問いかけて、本当に自分が要求しているものを探し当ててください。また、その価値感にあるものを新規事業の種として育てていくことで、「熱意」や「情熱」を高レベルで維持できます。

また、そういったことを業務にすることで、どんどん仕事がはかどりますよね。その結果、良い成果が得られて、次への成長につながっていきます。

自由度が増したらどんな社会になるのか?

個人的には最近気になっているのはこの点です。

もしかしたら多くの人が自由に仕事を選べてそこでお金がもらえるのってすごくいいなとあこがれているかも知れません。社会全体で副業やフリーランスという仕事を認めだしてきています。そういった仕事にあこがれる人がいてもおかしくはありません。

ただ、自由に生きて良いと言われても皆さん困るでしょう。多くの人は今努めている会社に不自由さを感じつつも、そこで仕事を与えられる安心感からは出てこないでしょう。私はそういった環境から積極的にでるように促すことには反対です。

もちろん、自分の力だけで生きていきたい人は企業でもなんでもすればよいですが、それは選択肢の一つでしかないです。何でもかんでも副業をするようにあおるような広告もありますが、やりたい人がやればよいというスタンスです。

この先、社会全体の自由度が増して、自分なりのキャリアや仕事は自分で考えるようになってしまったら、すごく大変だと思いっています。それこそ、先ほどの「情熱」や「熱意」をちゃんと考えていないと、身動き一つできなくなってしまう人が続出でしょう。

どこまで自由度の高い社会が広まっていくかは分かりませんが、少なくとも自分で選択できるように考えておくことだけはやっておきましょう。ちょっと、新規事業ネタから反れましたね。すいません。

モチベーションを高く保つには友人が必要

再度、新規事業の話に戻します。

先ほどは如何にして、「情熱」や「熱意」を高めるという点を述べました、ただ、自分一人で「情熱」や「熱意」を高いままで維持できる人はごく少数だと思います。そのためには同じ想いを持った仲間が必要です。

社内であれば、何年か働いていれば、自分と気があって、そういったモチベーションアップにつながりそうな友人が何人か思いつくと思います。そういいった人と定期的に話をして、良い刺激をもらうのが非常に大事になってきます。もちろん、相手にとっても良い影響が与えられるように、自分も常に考えてながら、自分なりの価値観を提供できるようにしておきましょう。

また、社外の人脈も重要です。特に新規事業担当者はそこまで多くないわけなので、同じ悩みを持っている人は結構多いです。そういった人向けのイベントもたくさんありますし、そういったところに行くと、必ずと言っていいほど、互いの悩みとか想いの話になります。

不思議なものですね。多分、社内でそういった議論をできる人がそこまで多くないのが一つの要因なんだと思います。でも、向こうの同じような環境で社外に仲間を求めていると思います。そういった縁を大事にして前に進んでいければ良いと思います。

今回は話が行ったり来たりしましたが、「情熱」や「熱意」をどうやって高いレベルで維持すれば良いのかをまとめました。少しでも参考になれば幸いです。

次回は「オンラインコミュニティの活用」について記事をまとめていきます。ご期待ください。また、Twitterも引き続き強化中ですので、是非宜しくお願いします。

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