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#エッセイ
『個人的な体験』を読んで
最後の最後まで何が起こるかわからない小説だったとぼくは思った。主人公のバードは予備校の講師をやりながら、アルコール依存症に苦悩する青年で、妻をもちながら火見子という女性と不倫していた。子どもはまだ、赤ん坊なのに何の運命のめぐりあわせなのか「脳ヘルニア」という障害をもって生まれてきてしまった。青年バードは酒に逃げて、はたまたアフリカに逃げようとも考えてしまう。医師も味方してくれず、逃げ回る主人公バ
もっとみるカミュ、本との出会い
ぼくがまだ中学生だった頃、お決まりのように「読書感想文」という制作があった。制作というとたいそうなことだったが、現代の学生の頭を悩まし、あるいはインターネットのコピペですます学生もいるかもしれない。しかし、ぼくは国語の先生から名前を呼ばれ、「君の読書感想文、よく書けているよ。県で5本の指に入ったから」と言われたときは、うきうきしたものである。その時に書いた読書感想文はカミュの『異邦人』であった。
もっとみるドストエフスキーの『作家の日記』からのドストエフスキー入門
ぼくはドストエフスキーが大好きだ。今日、ドストエフスキーの『作家の日記』を米川正夫訳で6巻BOXをAmazonで買った。ドストエフスキーは『作家の日記』という題名だが、純粋な日記ではない。雑誌に掲載する社会主義やキリスト教についての小咄(こばなし)がちりばめられている。ドストエフスキーは癲癇(てんかん)の持病があった。性格は粘着気質なので人物描写が異常にしつこい。ぼくが入院していた時、ドストエフス
もっとみるクリスマスには神のことを考察してしまう
図書館でフランシスコ会訳の新約聖書と田川健三という人が個人で翻訳した新約聖書を借りてきた。フランシスコ会訳はカトリックの信者がよく読まれている翻訳で、一方田川健三さんは信仰を全く持っていないのに聖書を翻訳している奇特な方で厳密な翻訳に定評がある。ぼくは一応クリスチャンなので聖書を真面目に読み比べをしている。ぼくはプロテスタントのクリスチャンなので新改訳聖書を信仰のよりどころにしているが、今年のクリ
もっとみるベートーヴェンマニア
ぼくは生粋のベートーヴェンマニアだ。1番から9番までコンプリートされたCDBOXを愛聴している。ピアノソナタももっている。最後のピアノソナタの作品群だけであるが。今のところお気に入りは第8番である。退院してよかったのは好きな時に音楽を聴くことができるというよろこびである。ピアノソナタは第30番、第31番、第32がマウリツオ・ポリーニが演奏している。図書館でルドルフ・ゼルキンの素晴らしい演奏をDVD
もっとみるドイツ語とロシア語と数学の勉強
ドイツ語とロシア語と数学の勉強にはまっています。ドイツ語は伝説の語学者関口存男先生が書いた『関口・新ドイツ語の基礎』を例文を口ずさみながら文法と単語学習に励んでいます。ロシア語はNHK出版のロシア語文法という分厚い文法書を丸暗記しています。数学は白チャートと青チャートの解法暗記をして勉強しています。。
カント『純粋理性批判』を生きる
ぼくはカントの『純粋理性批判』という不可思議な眼鏡を通していきることに決めた。カントがぼくに恋をしたのか、あるいはぼくがカントに恋をしたのかそれは一向にわからぬ。
ただ、ドイツ語の誰かさんの書きこみのある原書を通読したい!という欲望にかられたことは確実なのだ。
世界の物事の見方が違って見えそうな予感がしてならないのだ。理解できないこともあるだろう。浅学の身なのだから。
そのためにはドイツ語の
存在の耐えられない重さ
ぼくは存在の耐えられない使命を背負って生きている。こう書くと何処からか非難の声が聞こえてくるだろう。しかし、背負っている十字架は重いのだ。頼ることができない夜。ニートの生活。逃げることは決してできない。いくら主の恵みがあろうとも。パンのみにいきることは人生を虚しくそして哀しくさせる。重圧でおしつぶされそうだ。シャワーをあびることやもふもふのお布団を午後にとりこむことなんかでポンテオ・ピラトまで
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