藤本弘道(未来実装家✖️ロボット開発者)

ロボティクスファームSHIN-JIGEN CEO/近接覚センサーの社会実装を進める株式…

藤本弘道(未来実装家✖️ロボット開発者)

ロボティクスファームSHIN-JIGEN CEO/近接覚センサーの社会実装を進める株式会社Thinker CEO/大阪大学 工学部 原子力工学専攻/国立大学法人奈良女子大学 客員教授/大阪工業大学 客員教授/けいはんなR&Dコンソーシアム 技術・運営委員/1970年7月21日生

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会社清算から1年で、新たに3社起業できた理由

株式会社ATOUNの特別清算を臨時株主総会で決議した日(4月30日)から、1年が経ちました。 ATOUNは、私が19年間経営していたロボットメーカーです。大手電機メーカーの子会社として2003年に創業して以来、“あうんの呼吸で動くロボットを着よう “というビジョンのもとで着用型のロボットを独自に開発し、新たな市場の創造に取り組んできました。 2021年での業界のシェアは売り上げベースで60%とトップシェアに達し、創業以来最高の売り上げを記録。従業員も30人を超えていました

    • 妄想力に磨きをかけろ!

      アメリカ、スペースXのロケットは、切り離したブースターが基地に戻ってきて、ピタッと立つ。 その映像を初めて見たとき、「漫画やな」と思った。 空想の世界だなって意味でつぶやいた。 空想の世界を実現するには、何度もの失敗を乗り越えて進まないといけない。 私も空想だった世界を見たくて、それに時間を費やしている。 妄想の実装に挑戦し続けている。 そんな姿を応援してくれる人もいれば、馬鹿にする人もいる。 当然、否定する人もいる。 しかし、これらの人たちは、私の力の源にな

      • 和えて活きて価値になる。「あうん式着想法」のススメ

        こんにちは、藤本です。 私の仕事は、考えることが主な仕事です。 仕事では、経営、事業、製品開発、営業、広報など、さまざまなところで企画をすることが多く、アイデアを出すことにはウェイトが割かれています。 また、自社の仕事だけでなく、外部の方から事業や製品、企業なんかへのアドバイスを求められることも多く、普段と違うことで、アイデアを出さないといけない場面によく出くわします。 アイデアを出すというのは中々大変というのは、どんな方でも共感いただける部分かと思います。 会社を創

        • 早朝の奈良がおいしく表現された一冊

          こんにちは、藤本です。 今日、ご紹介する一冊は、いぬじゅんさん『奈良まちはじまり朝ごはん』(スターツ出版、2017年)という作品です。 奈良が舞台の作品はできる限り読むようにしていて、奈良市の本屋さんで人待ちをしているときに、たまたま設置されていた奈良が舞台の作品ばかりを集めたコーナーに長居することになった。 様々な本が平積みされており、その中には仏像の写真集まであったのを記憶している。 仏像の優しい顔のすぐそばに、奈良からイメージできないオムライスのイラストが目に入

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        • SHIN-JIGEN
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          なんか、都合の良い想像でもしないと、やってられないから、やってみた。

          こんにちは、藤本です。 緊急事態宣言が解除され、お店も開き始めていますが、街になかなか人出が戻ってきてないように見えます。 関西では、この土日が最初の週末でした。ぼちぼちという感じ。 来週は、きっと倍になります。そして、再来週はさらに倍になります。 そんな感じで徐々に人が動き始めるのかなぁって想像です。 さて、ここからは、科学的根拠がまったくない、空想の話です。なので、ウィルスを擬人化して書きます。 人出が増えてきて、ウィルスくんたちにとっては、感染させるチャンス

          なんか、都合の良い想像でもしないと、やってられないから、やってみた。

          専門家に聞いてみよう コラムの書き方編①

          こんにちは、藤本です。 毎日コラムの投稿を続けていて、いよいよ、もっとうまく書けないかという思いが強くなってきました。 であれば、専門家に学ぶのが早いだろうということで、専門家に聞いてみよう コラムの書き方編①です。 最後まで読んでいただき、ぜひ「スキ」にクリックをお願いいたします。 コラムの書き方編の専門家は、私と同じ奈良県在住で元産経新聞の記者をされていた若狭弘氏にご協力をいただき、色々と質問をしてみました。 若狭さんの紹介をさせていただくと、産経新聞で30年間

          専門家に聞いてみよう コラムの書き方編①

          新型コロナ対策の新常態~オンライン記者発表のコツ~

          こんにちは、藤本です。 今年はじめての記者発表会を昨日行いましたが、数社のメディアの方にはオンラインで参加いただき、現地に集まっていただいたメディアと合わせたハイブリッド記者発表となりました。 昨日の投稿を参考までに貼り付けておきます。 ハイブリッド記者発表は、われわれにとっても初めての取り組みでしたが、今後はこのような機会も多くなるかと思いますので、気づいたことなどを書いておこうと思います。 今回の記者発表は、連携するフィットネスクラブ ピノスけいはんなのスタジオで

          新型コロナ対策の新常態~オンライン記者発表のコツ~

          パワードスーツが登場するSF映画

           こんにちは、藤本です。  2014年7月4日に日本公開された『ALL YOU NEED IS KILL』という映画をご存じでしょうか。桜坂洋さんの2004年の同名の作品の実写映画版で、トム・クルーズが主演したハリウッド映画です。この作品にはパワードスーツが登場するため、映画評を記事にしたいということで新聞社(広告代理店だったかも)から試写会に招待をいただき取材を受けたりしました。もちろん、原作を知っていたこともあり、公開されたら見る予定にしていた映画でした。実際、公開にな

          パワードスーツが登場するSF映画

          面接のとき、何を見ているのか。

          こんにちは、藤本です。 ATOUNには、ユニークな人が多いと言われることが多く、どんな採用方針なのかを良く聞かれます。 特に意識して採用しているわけではないのですが、私が変と言われることもあるので仕方ないのかも・・・。 そこで、今回は、ATOUNがどんな視点で面接しているのか?どんな人材を採用しようとしているのか?ということを書いていきたいと思います。 これからどこかの企業の採用面接を控える方にとっても、様々な会社の採用時の考え方を知ることが、攻略の鍵になることを期待

          面接のとき、何を見ているのか。

          こんな時だから、リーマンショックの頃の話をしてみる②

          「こんな時だからリーマンショックの頃の話をしてみる」シリーズの二回目です。 あの時も今と同じように経済がビターっと止まってしまいました。 何をしていいのか分からなくなるというのは初めての経験で、一瞬でしたが歩みを止めてしまった記憶があります。 以前の投稿では、『雨が降ったら傘をさす』という松下幸之助さんの言葉と考えて取ったアクションについて書いたのですが、知らないうちに体の方が止まってしまっていたのです。 ロボットの開発をやっていると良く遭遇する事象に、止まっているモノ

          こんな時だから、リーマンショックの頃の話をしてみる②

          ロボット会社の本社が、瓦屋根の平屋である理由

          どうも、藤本です。 今日は、ATOUN本社が、なぜ瓦屋根の和風の建物なのかを明らかにします。 うちに来てもらった人はご存じかもですが、建物に入ってすぐ、ガラス張りに入口のど真ん中にどんと鎮座するのが、パワードスーツNIOです。 来られた皆さんはだいたい驚き、その表情は、東大寺の大仏殿に足を踏み入れて廬舎那仏を見上げた瞬間のものに近いと思います。 なぜ瓦屋根の建物に入っているのか、一言で言ってしまえば、2013年に引っ越しを考えたときに高校の大先輩から紹介されたというだ

          ロボット会社の本社が、瓦屋根の平屋である理由

          自己紹介シリーズ「ガンダム世代」

          「やはりガンダムをつくりたかったんですか?」 ロボット会社を経営していると、よく質問される言葉だ。 1970年生まれは、1stガンダムの放送時に小学生時代の、いわゆる、ガンダム世代である。 確かに嫌いではない。が、好きでもない。 実際には、スター・トレックが好きで起業したくらいの方が正しいと思う。とは言っても、別件でテレビの取材を受けて、挿入でガンダムSEEDか何かの作品の映像が挿入されたときには、かなりテンションが上がっていたので、好きよりの嫌いじゃないというややこしい

          自己紹介シリーズ「ガンダム世代」

          未来をつくろう

          Sci-Fiプロトタイピング、私が創業以来続けてきた創造のプロセスだ。未来を想像し、物語を紡ぎ、バックキャストして試作機を開発する。 『SFに出てくるような未来を見てみたい。』 少年時代に思ったことが、私のその後の人生に繋がっている。 そのきっかけは、すべて両親が与えてくれた。買ってもらった子供雑誌にあった未来の予想図であり、世界の名作集に入っていたジュール・ヴェルヌの『海底二万海里』だった。 子供の頃に受けた刺激は未来を創る。 だから、私は創業以来、小学、中学、高

          こんな時だから、リーマンショックの頃の話をしてみる。

           ATOUN史上最恐の時期を乗り切った時、リーマンショックの頃の話である。2020年に入ってから吹き荒れる新型コロナ旋風のこの時期に記しておくべきかと思いキーをたたいた。  2008年9月のリーマンブラザーズの経営破綻をきっかけに、世界的な金融危機が連鎖的に発生した(と言われる)リーマンショックは、世界中でお金の流れが止まった。小さい会社だが、われわれにも大きな波は押し寄せてきた。当時、創業5年目だったATOUNの様子を振り返ってみよう。  2008年9月に医療分野で使う

          こんな時だから、リーマンショックの頃の話をしてみる。

          ATOUN創業前夜

           起業にはいろいろ方法があるが、私は社内ベンチャーを選択した。いや、目前にお金がぶら下がったので、手を伸ばしてしまったというべきかもしれない。今回は、そんなATOUN創業前夜の話である。  私は、奈良にある東大寺学園という私立の中高一貫校に通っていた。中高一貫校の良いところはなにかって、高校受験がないことである。こんな幸せなことはない。そして、勉強しない。私のルーズな性格から、こうなることは必然だったのかもしれない。だから、受験もどうしようもない。浪人が決まった18歳の春、私

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          パワードウェアを導入した熱い現場ベスト5

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