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こんな時だから、リーマンショックの頃の話をしてみる②

「こんな時だからリーマンショックの頃の話をしてみる」シリーズの二回目です。

あの時も今と同じように経済がビターっと止まってしまいました。
何をしていいのか分からなくなるというのは初めての経験で、一瞬でしたが歩みを止めてしまった記憶があります。

以前の投稿では、『雨が降ったら傘をさす』という松下幸之助さんの言葉と考えて取ったアクションについて書いたのですが、知らないうちに体の方が止まってしまっていたのです。

ロボットの開発をやっていると良く遭遇する事象に、止まっているモノを動かすときって、最も大きな力が必要だということがあります。

モノが動くときには必ずその接触面で摩擦力が発生しています。

人が歩いたり走ったりできるのは、靴と地面の間の摩擦力のおかげで力強く一歩をけり出すことができます。氷の上で走り出そうとすると、足が滑ってけり出せないですよね。

この摩擦力というのはやっかいで、床に止まっているモノを動かそうとするときに、モノが動くまでに床とモノの間に発生する摩擦力と、動き出してからの床とモノの間に発生する摩擦力は大きさが違うのです。

止まっているときの摩擦力 > 動いているときの摩擦力

動き出す寸前の一番大きな摩擦力を最大静止摩擦力と言い、動き出したあとの摩擦力を動摩擦力と言います。

最大静止摩擦力 > 動摩擦力

仕事でも同じで、立ち止まってしまうと、動いていたときの力では再び動き出すことができず、動き出すためにもっと大きな力が必要になります。

リーマンショックのときに最もきつかったのが、これです。
ほんの一瞬の歩みを止めただけなのに、動き出すときの労力が気力や体力の低下と相まって、倍増しているかのように感じたのです。

以前は、スラスラ出てきた会社や製品を説明することばが出なくなったり、メールの文章を書くのに時間がかかったり、さまざまなことでストレスを感じることが多くなりました。

新型コロナウィルスの影響で、STAY HOMEが続き、同じようなことが起こっています。

体力も落ちることを気にして運動されている方も多いかと思いますが、仕事の面でも何かしら体を動かし続けるということをしていただければ、多少は新たな日常を取り戻すときに効果的かもしれません。

ATOUNでは、会社自体は動きを止めることなく活動しており、WEB会議などがあるので、私自身は人と話す機会は減ってはいないのですが、講演などをする機会は大きく減りました。

ありがたい話ですが、イノベーションの起こし方、新規事業や新規市場の創造、人材育成など、について講演や研修の機会をいただいておりました。

このような機会が減ってしまっているので、様々なエピソードを引っ張り出す力が衰えるのではないかと思い、noteを始めたとも言えます。

いよいよ世の中は、STAY HOMEからSTAY ALERTになります。

大変なのはこれからです。

みんなで力を合わせて、世界を変えていきましょう!

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