パーソナルトレーナー藤井自伝113

痩せ体質と肥満体質

皆さんインスリンヒエラルキーって知ってますか?
今回の痩せ体質・肥満体質に大きく関わってくるのですが、意外にも初めて聞いた方が多いのも事実。
インスリンと名前が入っているので血糖値と関係があると気づいた方も多いかもしれない。

ただこのインスリン、肥満ホルモンとか言われていますが消して悪いものではないのである。
要は糖質を摂取して血糖値が上がる。
糖質を摂ったのだからカロリー、いわゆる体を動かすエネルギーが入ったということだ。
そして血糖値が上がるということは正常値まで血糖値を下げなければいけない。
要は血糖、糖質で入ったエネルギー(血糖)を消費して血糖値を下げるわけである。

そのためにインスリンが分泌され血糖を筋肉や肝臓に流し消費を促すのだ。
ここでインスリンヒエラルキーにつながる。
このあり余った血糖は消費するために血液に乗って運ばれていく。
どこに運ばれていくか、その優先順位がインスリンヒエラルキーである。
基本的に順番としては

筋肉 → 肝臓 → 脂肪細胞

この順となっている。
そう、基本的にはである。

なので筋肉に運ばれて消費され、肝臓でも使われ残らなければ脂肪細胞に蓄積されることは無いのである。
ただ、例外はある。
というか現代社会だと例外だらけだ。
というのも昔と比べて楽な社会になりすぎた。
要は運動不足である。

昔と比べて筋肉の必要性が無くなってきているのである。
体は順応する優秀な機能を備えている。
そう、筋肉をほとんど使っていない場合、優先順位が変わりインスリンヒエラルキーが変わってくるのである。
具体的には反対になる、つまり

脂肪細胞 → 肝臓 → 筋肉

この順番である。
もう理解されていると思うが、運動不足を続けていると直行で余ったエネルギーが脂肪細胞に運ばれ、体脂肪を蓄積していくのだ。
つまりは肥満体質ということだ。
良くも悪くも順応である。

筋肉質の人が太りにくいというのはこういったメカニズムによるところもある。
というわけで痩せ体質になりたかったら、痩せ体質の一つの条件インスリンヒエラルキーを元の優先順位に戻してあげることが手っ取り早い。
1日10分で良い。
主要な大きい筋肉を動かすような簡単な筋トレを習慣にすることだ。

例えばスクワット、腕立て伏せ(膝つきでも)、バックエクステンション、クランチなどの組み合わせだ。
これで下半身+胸+背中+お腹でほとんどの主要筋肉を網羅できる。
回数でいえば各15回×2〜3セットでOKだ。

そう、実はダイエットにおいてめちゃくちゃストイックな筋トレをやる必要はないのである。
もちろんやれるに越したことは無いが続かないほど無理をしては本末転倒だ。
今回はインスリンヒエラルキーだが、このように体の機能をある程度知っていれば、それを簡単に上手く活用することで痩せやすく太りにくい体質を作ることは可能なのである。

続く

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