パーソナルトレーナー藤井自伝118

太ってしまうのは脂肪が増える原因のさらに原因を考えないから

太ってしまうというのは体脂肪が増えてしまうということ。
じゃあなんで体脂肪が増えてしまうのか、その原因は超カンタン。
単純にオーバーカロリーであるということ。
更にもう一ついうと脂肪として溜め込みやすい体質になっているということ。
要は同じようにオーバーカロリーしても体脂肪として蓄積しやすい人とそうでない人がいる。
この問題を掘り下げていく。

オーバーカロリーの原因は明白である。
食べすぎてしまうだけだ。
大抵の人はここまでは辿り着くだろう。

「じゃああとは食べすぎないだけだね」

だがそう上手くはいかないのがダイエットである。
太ってきてしまった人はみんな食べすぎが原因と分かっているから何とかセーブしようとか我慢しようとか考えることはする。
それどころか色々と調べてどんな食事に変えれば摂取カロリーが減るかも探していく。
でもそれはあまり良い解決方法とは言えない。
更に原因を掘り下げるのである。

食べたくなってしまうから食べる、要は食欲が出てしまうのだ。
人間生きていくのに必要なものが食欲であり、それに抗うことはできない。
だから食べたいと思ってから我慢しようとしてもいつかはタガが外れる。
ジリ貧である。
なのでそもそもなぜそんなに食欲が出てしまうのかの原因まで考えることが必要だ。

けっこう多くの人が陥っている2つのポイントがある。
一つは睡眠不足、そして睡眠の質の低下である。
睡眠時間は平均7〜8時間とることが理想と言われているが、そこから短くなるほどに食欲増進ホルモンであるグレリンの分泌量が増え、逆に食欲抑制ホルモンであるレプチンの分泌量が減る。
これらは食欲を天秤のようにコントロールしている。
もちろん食欲増進するということは吸収を高め、抑制する時は消費を高める。
つまり時間が短くなるほど食欲が出て太りやすい状況になるのである。

また、睡眠の質が悪い、浅い睡眠が続くのも食欲の増進や代謝の低下を引き起こす。
二度寝をしない、起床後の日光浴、寝る前のリラックスなどで質を上げることが可能だ。
ただしアルコールは質を下げる大きな要因であるから注意が必要だ。

そしてもう一つのポイントがストレスである。
ストレスが慢性的に溜まることによって、ストレスに対抗するコルチゾールというホルモンが分泌されるようになるが、対抗するために筋肉を分解してエネルギーを取り出したり、脂肪を溜め込もうとしたり、ハイカロリーなものやすぐに吸収できる糖質に手が出やすくなる。
つまり油ものや甘いものなどである。
これは睡眠の問題とも相関関係があり、睡眠時間が短かったり質が悪いと満足に疲労が抜けない、ストレスが緩和されないということにもなり、逆に睡眠が上手くとれてないことがストレスになるということもある。

食事や運動以外なので疎かにしがちだが、人間の健康を作っていくものからするとかなり重要なポイントになるのである。
このように原因のさらに原因まで究明していくことで、解決の糸口になるのだ。
食欲のように太刀打ちできない相手に無謀にも立ち向かうのではなく、そもそも食欲という敵が立ちはだからないような対策を行っていくことが肝要である。

続く

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