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みなさん、おはようございます。
ウェルビーイング・ビジョナリーコーチ
お金とビジョン実現の両立を後押しするパートナー
フジガッキーです!

きょうのテーマは、「部下育成」です。

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社員が辞めた

あるクライアントから、その方は会社の社長さんですが、
こんな相談を受けました。

「先月一人社員が辞めた。残る社員はまだ独り立ちできずに、一つひとつ教えるのに手がかかる。なかなか営業にも出れないときもある。部下育成になにかいい方法とかあれば、教えていただきたいです」

この相談は、実は他には相談事やお困りごとはないですか?とお聞きした際に、出てきた内容でした。つまり、

  • 社員が一人辞めて人繰りも大変な状況だ

  • このままだと、自分がメインで行う営業にも注力できない

  • 早く今いる社員を一人前にしないと大変なことになる

どうしたいですか

そこで、わたしからは、

「社長としては、どうなさりたいですか?」

と、お聞きしました。そうしたところ、

「残る社員を早く一人前に仕上げて、自分は心置きなく営業に出たい」

という回答が返ってきました。

この場合、相談のテーマを「◯◯を△△するには」に当てはめると、

「残る社員を早く一人前に仕上げ、営業に注力するには?」

となるのかと、心の中で解釈してみました。論理的にはおかしい点などないのですが、でもどこか腑に落ちないという感じを持ちました。

それって、本当か?

確かに、社員数も少ない会社で社員がひとりお辞めになると、その影響は甚大で、いまの人出不足の状況を考えると、すぐまた人を採用できるかというと、そういう状況にはない。

なので、社長の、残る社員を早く一人前にしないといけないというお気持ちと、それが回り回って自分がメインで行っている営業活動にも支障が出てきてしまい、会社の業績にも影響が出かねない。それは経営者としてはできれば避けたいという考えはとてもよく分かる気がしました。

続けて、現状について、特にこれまでの社員の育成状況とか、離職した社員の理由など、差し障りない範囲でお聞きしてみました。すると、

  • 社員の指導は、社長自らが行う

  • しかも、一つひとつ手取り教え込む

もともとこの会社は、ものづくりを行う会社で、今でこそ大型の機械が導入されていますが、それでも仕上げの部分はいまでも一つひとつ手作業を施していて、それが会社の付加価値の源泉ともなっているようでした。

だからこそ、手作業には社長自身もこだわりをもって、社員への指導に自らが当たっているのだといいます。

だとしても、すべてをがんじがらめに教え込まれ、ダメ出しされたら(本当はダメ出しされているかはわかりませんが・・・)、社員の方から見たら息が詰まってしまうのではないか。辞めた社員もそうしたことも要因ではなかったのか。

ふと、そんな考えが沸き起こったのでした。

手放す

相談のテーマである「部下育成」に立ち返り、社長の真のお困りごとは、

「社員へ手取り教えずとも、一人前にするには?」

ということではないのか。

そんな考えもあるかなと思い、社長へ

「実はお話しをお聞きしていて、あることを思ったのですが、それをここでお話ししていいですか?」

とお断りをし許可を得た上で、お話ししたのでした。


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「手放す」

その話しをしたあとの社長の顔や表情が柔らかくなったのを、今でも思い出します。

時代時代によって教え方にも様々な方法があるな、気づきを得られた、と社長が言われたのがとても印象に残った一件でした。

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